DOS-Vパソコン自作
Motherboard Hard Disk Memory

  1. 一人部屋
    中二の息子と小6の娘はこれまで同じ子供部屋だったのですが、だんだん大きくなってきて『一人部屋』が欲しいということになり、納戸にしていた部屋を片づけて娘の部屋を作ることになった。納戸というと聞こえがいいが、半ば「不要品置き場」のような状態だったので、大半のがらくたを捨てて整理した。
    娘の希望は一人部屋で自分専用パソコンで絵を描いたり、インターネットをすることです。新しいベッドも買って、だんだん新しい部屋ができてきたが、肝心の『専用パソコン』をどうするか迷っていた。型遅れのメーカー品を安く買うことも検討したが、今回は既製品を買うのを止めて、かねてから興味があった『自作パソコン』に挑戦してみることにした。

  2. 自作パソコン
    パソコンの自作といっても各種パーツを買ってきて組み合わせる程度のことで、昔の自作ラジオや自作アンプの時代のようにハンダごてを握っての自作ではないので、本当の意味での自作ではないように思いますが、メーカー品の出来合のパソコンではないという意味では自作ということになるのだろう。考えてみれば、昔はプリント基板のエッチングから自作でしていたが時代は変わり、ハンダごてを握る機会もすっかり少なくなった。もちろん今時の高精細な集積回路は自作のしようもありませんが・・・。
    自作パソコンの世界もピンからキリまであるようですが、今回は初回ということもあり、ベアボーンキットを利用しての自作方法を選んだ。 ベアボーンキットというのはケースに電源やマザーボードがセットされており、場合によってはCDドライブやフロッピードライブもあらかじめセットされているいわば「半完成品」のパソコンを買ってきて、これにハードディスク、CPU、メモリーカード、キーボード、マウス、ディスプレイ等を買い足して、これを組み立てるというものです。 今回は娘のパソコンデスクがあまり大きなものではないのでなるべくコンパクトなパソコンを作りたかった。

  3. 買い出し
    休みの土曜日に娘と一緒にソフマップに出かけ、DOS-Vパソコンコーナーでキーボードやマウスは娘の気に入ったものを選び、ベアボーンキットも娘が気に入ったブルーフェイスのG-MAX FAU1UB-Aというスリムタイプのベアボーンキットにした。このベアボーンキットにはCPUはついていないので、pentiumVの1ギガ(1002.27MHz)のCPUが中古品で出ていたのでこれを購入した。私が使っているパソコンのCPUはpentiumVの667メガなので、娘のパソコンの方が速い! メモリーは画像関係の処理が多くなりそうなので256メガを二枚購入し512メガとした。ハードディスクはパルク品で山積み状態で出ていた40ギガ(7200回転)のものにした。同じ40ギガでも回転数が少し低いものはもっと安く出ていたがそれほどの値段の差ではなかったので7200回転のものにした。
    ディスプレイは購入しようと思っていた製品がサンプルだけで現物がなかったので家へ帰ってからインターネットで注文した方が早そうなので、買わずに帰った。
    G-MAX FAU1UB-A

  4. 組み立て
    家に帰り、さっそく箱から出して組み立てにかかった。中華民国(台湾)はパソコン産業が盛んな国とは聞いていたが、このベアボーンキットも台湾製だった。中に入っていた説明書は中国語(二種類の中文)、英語、日本語で書かれたかなり薄い簡単なもので、少々不安になった。まずハードディスクを取り付けるためにサブシャーシーを外さなければならないが、説明書通りにしたのではどうしても分解ができず、試行錯誤の結果違う方法で分解してみたら、説明書にはないネジが止めてあり、これでは説明書通りにやっていたのでは外れるはずがなかった。無事ハードディスクの取り付けも終わり、次にCPUの取り付けにかかった。CPU自体の取り付けは向きに注意することと静電気に注意することくらいで簡単だが、CPUクーラーの取り付けにはかなり力が必要だった。

    pentiumV
    メモリーを取り付け、配線に間違いがないか最終点検をして、キーボード、マウス、ディスプレイ、スピーカーを接続していよいよ電源を入れた。
    無事初期画面が表示されたので、DELキーを押してバイオス設定画面に移行した。バイオス設定は初めての作業だが、別のパソコンでインターネット上のバイオス設定解説を参照しながら作業を進めた。
    よくわからないところもあったがとりあえず標準的な設定と思われる状態でバイオスを保存した。

  5. format c: /sエラー
    フロッピーからMS-DOSを起動し、ハードディスクの領域確保まではすんなりいったが、ハードディスクの初期化とシステム転送をするところで、format c: /s コマンドを実行しようとすると、何度やってみても「メモリー不足」のエラーが出て、うまく行かない。インターネットで検索してみると、format c: /s とするとメモリー不足になる場合があり、その場合はformat c: でまずフォーマットしてからシステム転送はその後に行うとよいとの情報があり、format c: とするとメモリーエラーにならずにフォーマットが始まった。フォーマット終了後、sys c: でシステムを転送することができた。これでハードディスクから起動できるはずなのでフロッピーを抜いて再起動すると無事ハードディスクからMS-DOSが起動した。

  6. インストール
    ここまで来ればwindowsのインストール作業が残るだけだ。今は(2002年6月)Windows-XPが主流になってきているが、まだXPは持っていないのと、会社でXPのパソコンを使って見て、どうも今までのOSとは勝手が違い、周辺機器が一部使えないものがあったり、ソフトもXPでは使えないものもあるという話も聞いているので手持ちのwindows98seをインストールすることにした。
    CDドライブにwindows98seのCDをセットしてQ:setupとするとwindowsのセットアップが始まった。1時間ほどでセットアップが終わり、後はアプリケーションソフトやフォントをインストールして、「使える状態」にしていった。

  7. ネットワークに接続できない
    順調に作業が進んでいったが、LANケーブルを接続しネットワークへの接続を確認するとどうもうまく接続されていないようだ。LANで接続しているはずの他のパソコンが見えない状態なのに同じLANケーブルで接続しているルーターを通してインターネットには接続できており、LANが死んでいる訳ではないのにネットワーク上のパソコンが見えない。ワークグループの設定も間違っていないし、色々確認するが原因不明で、一晩ああでもないこうでもないと思考錯誤した。
    pingコマンドやwinipcfgコマンドで状態を確認した結果、windowsが起動する際、ネットワークへのログオンが自動的にキャンセルされて起動していることがわかった。一度ログオフしてから再度ログインをやり直すとネットワークに接続できている。ところが普通にwindowsを起動した状態ではログイン画面が出ないで起動してしまうためにネットワークの外で独立してパソコンが起動している状態となっているようだ。これを改善するためにはレジストリを書き換える必要があることがわかり、レジストリエディタを起動してレジストリの中のAutologonという項目を削除することにより起動時にネットワークへのログオン画面が出るようになり、ここでパスワードを入れてログオンすると正常に他のパソコンがネットワーク上で確認できるようになった。(めでたし、めでたし!)

      「ファイル名を指定して実行」からregeditを起動し、
       \HKEY_LOCAL_MACHINE
       SOFTWARE
        Microsoft
         Windows
          CurrentVersion
           NetWork
            Real Mode Net
    		Autologon(これを削除)
    

  8. イントラネット
    LANでネットワークに接続できるようになったので、今まで使っていたパソコンからLAN経由でよく使っているエディタや画像処理ソフト、音楽関係ソフト、その他ツールソフト等をインストールできるようになり、作業性が一気によくなった。LANで接続されているパソコン間でメールの送受信が簡単にできるフリーソフトの「まりメール」もインストールしてLAN内メール環境もOKとなった。これで4台のパソコン間でイントラネットによる情報伝達ができるようになり、メールやデータ送受信できるようになった(狭い家なのでメールを使うまでもなく、大声でどなった方が早いのだが・・・。一応データも転送できるのであった方が便利)。

  9. 液晶ディスプレイ
    全体をコンパクトにまとめたかったので、ディスプレイは当然液晶ディスプレイと決めていたが、購入を予定していたディスプレイが品切れだったので、家へ帰ってからインターネットで注文した。「即納」となっていたので、それほど日数はかからないようであったがディスプレイがないと作業ができないので、ここまでの作業は手持ちの普通の17インチディスプレイに接続して作業を行った。
    本体の設定がほぼ終わり、後はディスプレイの到着を待つばかりとなった。注文してから2日ほどでディスプレイが宅配便で送られてきた。Dinnerという会社の15インチ液晶ディスプレイ(TE150ST)で、売り場でたくさんのディスプレイが並んでいた中で画面が非常に明るく、コントラストもはっきりしていて見やすい画面が気に入ったので、これに決めたが自宅でパソコンに接続して画を出してみると満足できる明瞭な画質だったので安心した。
    Dinner TE150ST

  10. ケーブル配線
    娘の部屋のパソコンデスクに完成したパソコンをセットして使用できる状態にしたが、一つ問題が残っていた。それはLANケーブルをどうするかだった。私の部屋にインターネットに接続するルーターがあるので、このルーターとそれぞれのパソコンをLANケーブルで接続しないとインターネットに接続できない。
    我が家はマンションなのでLANケーブルを通すために建物に穴をあけるのはちょっと気が引ける。賃貸ではなく分譲なので穴をあけようがどうしようが自分の好きなようにしていいのだが、鉄筋コンクリート構造なので建物の構造上も後からケーブルを通すのは至難の業と思われた。
    最近は無線LANが真っ盛りなので、すぐに思いつくのは無線LANの利用なのだが、無線LANの通信速度は急速に速くなってきており、購入はもう少し機器の成熟度が安定してから購入するのが得策と思えたので、現時点での無線LAN導入は見送ることとしていた。そうなると何らかの方法でLANケーブルを部屋から部屋へ通さなければならない。

    この天井裏にLANケーブルを通そう!
    私の部屋と娘の部屋は廊下をはさんだ向かい側にあるので、この廊下を何とかしてLANケーブルが目立たないように通過させる必要がある。廊下の天井に取り付けてある照明器具を外し、屋根裏を覗いてみると30センチほどの空間があり、電線や空調配管などが通っていた。私の部屋からドアの縁に沿って目立たないようにLANケーブルを天井付近までもって行き、棚の陰に隠れるところで壁に穴を開けて天井裏にケーブルを入れ、廊下を飛び越えて娘の部屋の棚の陰になる場所で壁に穴を開けて室内に引き入れ、ドアの縁に沿って目立たないようにケーブルを床付近まで引き下ろすことにした。
    そうは言っても、あまり大きな穴を開けるのは抵抗があるのでLANケーブル1本分の6ミリ程度の穴を開けるだけで済ませたかったので、LANケーブルの先端に付いている四角いモジュラジャックは根本でニッパーで切断してしまいケーブルだけにして壁を通過させ、後でジャックを取り付けることにした。最初からケーブルをそのまま通すのは無理なので、まず1ミリ程度の針金を壁に開けた穴から差し込み廊下の中央付近にある照明器具取り付け穴付近まで通しておき、照明器具取り付け穴から天井裏の空間に手を入れて手探りでこの針金をつかみ天井の下へ一旦引き出しておき、この針金の部屋側の端にLANケーブルを一直線状に結びつけておき徐々に天井内へ針金を引っ張ってケーブルを通して行き、中央付近まで通ったところで反対側の部屋から入れた針金に結びつけて、今度は引き入れる部屋の壁外からこの針金をそろそろと引っ張って、やっとケーブルを通すことに成功した。

    ドアの縁に沿ってLANケーブルを配線
    後はドアの縁に沿って目立たないように白色のステップルで止めて行き、きれいに納めることができた。切断したモジュラジャックは元の+側(差し込む方)のジャックではなく、−側(差し込まれる方)のジャックに付け替えて接続した。LANケーブルは8本の細い線がセットされているが、この8本の線をモジュラージャックに圧着加工する専用ツールは5000円位するので購入するのはちょっともったいないので、手作業で加工できるジャックが売られているのを知っていたのでこれを1個700円程度で購入してきて上記の加工を行った。こうしておくと、このジャックに通常のLANケーブルが接続できるので何かと便利ではないかと思う。このジャックに3メートルほどの短いLANケーブルを接続して娘のパソコンにつないだ。

    LANケーブルにコネクタを取り付け

    テストをしてみると無事LAN接続ができていることがわかり一安心した。これで娘もインターネットが心おきなく?できることになりそうだ(学校の勉強は・・・?)。

  11. 経費など
    今回のDOS-Vパソコン自作で購入したパーツ等の価格は次のようなものでした。
      ベアボーンキット       31,799円
      CPU(pentiumV1ギガ)    14,980円
      コードレスマウス        2,980円
      キーボード           1,280円
      ハードディスク(40ギガ)  10,499円
      メモリー(512メガ)     9,998円
      液晶ディスプレイ       49,800円
    

  12. まとめ
    今回は比較的簡単なベアボーンキットを使った関係もあるが、DOS-Vパソコン自作というは、いわゆる「自作」に当たる組み立て作業はごくわずかで、大半はソフトウエアのインストールや調整作業に時間がかかるものであることが分かった。
    おかげで、バイオスの調整やレジストリの操作も勉強できたので、ついでにwindows95のままにしてあった他の古いパソコンもハードディスクを一旦formatしてwindows98に入れ替え作業を行った。CPUを載せ換えてからwindows95では立ち上げに失敗することが多かったこの古いパソコン(NECのPC9821-V20)も調子がよくなり、予備機として使えそうだ。
    近い内に息子のパソコンも作ることになるだろうが、今度はケース、マザーボードから部品の選択をして本格的な「自作」に挑戦しようかと、DOS-V関係の雑誌を読んだり、その関係のホームページを見て回ったりしている。

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