吉本ばなな
若い女性の間ではほとんど知らない人がいないであろうというくらい有名な若手女性作家で吉本ばななという人がいます。私も名前くらいは知っていたのですが、小説は読んだことはありませんでした。ところが河合隼雄の本に、吉本ばななの小説「つぐみ」の一節を紹介した記述があり、河合隼雄の絶大なるファンである私としては、この人が紹介するくらいだからと思い、早速図書館でこの「つぐみ」を借りてきて読んでみました。
自分の知らなかった世界を初めてのぞいた時の新鮮な驚きとじはこういうものでしょうか。そのストーリーもさることながら、その表現力、描写力、人間の心の動きや、感覚の世界を繊細に表現する文章に驚きました。どうしたらこのような文章が書けるのだろう、この吉本ばななという人はどんな人だろうという作者に対する畏敬の念を感じずにはいられませんでした。いままで男性が書いたものはずいぶんたくさん読んできましたが、女性作家のものははっきり言ってあまり好きではなかったので、あまり読んだ記憶もありませんでした。
しかし好きと嫌いは紙一重とはよくいったもので、一旦気に入ってしまうと、それまでの反動もあるのか、なにを押し退けてもという感じに豹変してしまい、図書館にある吉本ばななの本を全部借りまくって読み、それ以外にもまだまだあるはずなので本屋に行ってまだ読んでいない彼女の本を数冊買って来て明日は仕事があるのに夜中の2時過ぎまでかかって一冊目を一気に読んでしまい、次の本を読み始めると絶対に途中で止めることが不可能になるのが自分でわかるので泣く泣く次の日に読むことにして布団に潜り込み、次の日は会社の帰りに他の本屋に行けばまだ買っていない本が置いてあるかも知れないと思って立ち寄って探し、また買ってきて読み・・・・。こんな状態が数日続き、手に入る限りの吉本ばななの本は全部読んでしまいました。
吉本ばななの初期の作品はウエイトレスをしながら書いたそうですが、今は立派なプロ作家として活躍しています。これほどまでに文章で人を魅了できる彼女にうらやましさを感じるとともに、プロとは人を感動させる仕事ができる人を指す代名詞だと思いました。
なお、吉本ばななの「ばなな」というペンネームは彼女がばななの花を好きだったことからつけたペンネームだそうです。
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