とうろう流しと大花火大会

福井県敦賀市
 夕闇と共に、打ち寄せる波にそっと、親族の手で灯をともした灯籠が放たれる。広い砂浜に幾千の灯籠が揺らぎながら遠い海原へ消えてゆく。去年は宮津で、今年は敦賀で、灯籠を見送った。敦賀ではこの灯籠流しと花火は50年の歴史を持つ。宮津ではもっと古くからの習わしのようだ。
 そのまま浜辺で、夜空を焦がす1万二千発の花火に見とれた。海に映る火の色が美しい。京都では大文字の送り火、各地の海辺では灯籠流し。・・・8月16日、迎えていた魂が帰っていく日である。