菅野をあとに本坂にある「筒川小学校跡」へ行った。
長い歴史をもつ小学校だが時代の波に押されて過疎が進み、児童数減少で平成6年にとうとう閉校してしまった。今は廃校である。しかし玄関には「二宮金次郎」像があり、校舎も講堂も残っていた。多目的利用が図られているのだろう。
私は1・2・3年の3年間この小学校に通った。菅野から学校まで3kmほどの道を、教科書や弁当を風呂敷に包み背中に負って元気に通学した。
大雪の日は道がなくなるので、村人が先導してくれたものだ。当時は児童数も多く300人を越えていた。講堂では何度も人にぶつかりながらつかまえや陣取りに夢中になって遊んだ。教室の机は2人掛けで傷がいっぱいついいていた。
まだある。私の赤ん坊のころ2番目の姉に背負われて登校し授業中は後ろの椅子に寝かされた日もあったという。映画の「おしん」と重ねながらこの話を聞いたのはつい最近である。 |