丹後半島

經ケ岬 地図
カマヤ海岸
 「蒲入」から「經ケ岬灯台」へ行った。
 駐車場にパノラマがあり「丹後王国・海の玄関」と書かれている。ここが丹後半島の突端である。
 この周辺は自然環境に恵まれている反面、苛酷な気象条件にさらされているので、昔から海上交通の難所として有名な場所である。
 この灯台の歴史は古い。案内書によると、1866年(慶応2年)米・英・仏・蘭の4か国と結んだ江戸条約で、航路標識の設置が義務づけられのが発端だという。日清戦争後、海運振興策が立てられ、莫大な費用と労力を使って完成させ初の点灯が明治31年だという。人手で点消灯していたが現在は周囲の明るさに応じて自動的にスイッチが入りレンズが回転を始めるという。
 日本第1級の灯台で海上保安庁の所管になっている。
 「丹後半島は、原始林が海に落ち込むおぞましい所だった。」とある著名な作家がそのエッセーに述べていたが、今ここから下を眺めて なるほどと共感できる。
 悪天候で、むきだしの崖や岩に荒波が大きな音をたててぶつかる光景に出会い、身を縮めた人もあるに違いない。これがこの辺の特徴でもある。
 しかし、丹後の歴史は古い。「丹後王国」といわれるのもその一つで、あちこちで古墳が発掘され、遺跡の発見もあり展示もなされている。浦島伝説や羽衣伝説をはじめいろいろな伝説・説話が残っていて、研究の価値は充分にある所である。
「飛鳥や大和の文化が丹後に普及したのでなく、丹後の文化が飛鳥や大和に普及したのだ。」という説もある。
 「丹後王国」について もっともっと研究が進めばいい、と考えるのは私だけではない。