レベルアップ野球

バスターの仕掛け方

バントの構えから一転して、ヒッティングに出る
バスターは、犠牲バントと同じ局面で、相手守備陣が極端なバント守備をとってきたときに、バントの構えから一転して、ヒッティングに出る打ち方である。ここでだいじなことは、バッターはまず「バントするぞ」という意思表示をすることだ。このバッターのバントの構えに引きつけられ、守備側はバントの守備体型（バントシフト）をとってくるわけだが、極端なバントシフトを敷かれては、バントをしても成功率が低い。そこで素早くバットを引いて、引きつけておいた守備陣の間を抜いてヒットにする。

自己判断でバスターできるところまでレベルアップせよ
バスターの戦術は、あらかじめ「バントシフトをとってきたら、バスターに切りかえる」という、ベンチとバッターとの約束事ができていれば、いちいちベンチからバッターにサインを出す必要もない。バッターの自己判断にゆだねる作戦がバスターであるともいえる。もちろん、ここでのポイントは「極端なバントシフト」の見極めということになり、小、中学生レベルだと、いちいち監督がバスターのサインを出すことになるだろうが、バッターのレベルさえ高くなれば、十分にバッターが自己判断できるはずだし、バッターも自分の判断力、技術をそこまでレベルアップさせるべきである。

バスターエンドランも成功すれば効果絶大！
ランナーがピッチャーの投球と同時にスタートを切って、バッターがバントに見せかけてバスターを仕掛ける、いわゆる「バスターエンドラン」も成功すれば効果は絶大だ。この戦術は、基本的に相手ピッチャーがストライクを投げてくると予想されるときにサインプレーで行われるわけだが、たとえどんなボールがきてもバットに当てなくてはならない。もしも空振りでもしようものなら、ランナーがアウトになりかねないからだ。

構え遅れないことがだいじ
バスターの場合、クリーンヒットは最初から望んでいないため、バットを短く持って、コンパクトに振りぬくことを考えよう。そこで、だいじになるのが「構え遅れない」ということだ。ピッチャーが投球する寸前にバットを引き、しっかりと構えよう。あまり早くバットを引くと内野手がうしろに下がってしまうし、遅いと空振りしかねない。当たり前のことをいってるようで、簡単に思えるかもしれないが、実際にやってみると、このタイミングを覚えるということは実に難しい。何度も練習を重ね、試合で経験をつんでレベルアップを図るようにしよう。