レベルアップ野球
スクイズの仕掛け方@
監督と選手の信頼関係で行うのがスクイズ
スクイズは、三塁にいるランナーが投球と同時にスタートし、バッターがバントして、1点をとるという戦術である。
@まずバッターは、スクイズのサインが出た時も自然な構えで投球を待つ
A三塁ランナーはピッチャーが投球モーションに入り、リリースの直前にホームへ向かってスタートする
Bそこで、バッターはどんな投球でも必ずバントする。三塁ランナーがスタートしているため、バッターはどんなボールでもバットに当て、しかもころがさなくてはならない。ハッキリいって戦術としてはリスクが大きく、バントの下手な選手には出せないサインである。つまり、スクイズとは、監督と選手の信頼関係で行う戦術といえよう。
打てないバッターがやるのがスクイズ?
スクイズは「監督の決断」による戦術であるが、成功すればいいものの、失敗すれば、一瞬にしてチャンスがつぶれる。それだけに、監督としても「決断」には相当の勇気のいる戦術である。そこで、せっかくランナーが三塁にいるわけだから、バッティングに自信のあるバッターや相手ピッチャーと相性のいいバッターにはうたせたほうがよい。しかし、バッターが「このピッチャーは打てません」と監督に言ってきたら(直接言う場合もあるが、サインを決めておいてそのサインを出すこともある。レベルが高くなれば、アイコンタクトもありうる)、スクイズのサイン出すというのも一つの方法である。確かに、選手を監督のサイン通りに動かすというのも戦術ではあるが、その日、その試合でのピッチャーとバッターの相性、バッターのコンディションや心理状態を考えながら作戦を練るのもワンランク上の野球といえよう。「打てません」というバッターを最初から起用するのか、という人もいるだろうが、それは野球を知らない人のいうことであり、守備のいい選手であれば、それだけでも監督は起用するというものだ。
スクイズをやりやすいケースとやりずらいケース
監督に苦渋の決断を迫ることになるスクイズであるが、スクイズの中には「やりやすいケース」というのもある。それは「押せ押せ」でさらにもう1点、という追加点のために行うスクイズである。逆に「スクイズをやりずらいケース」というのは、三塁ランナーがホームインすることによって、同点あるいは決勝点となるケースだ。このケースは相手も警戒しているため、かなり厳しい決断になる。しかしやると決めたら必ず成功させる。それがスクイズであることを肝に銘じておこう。