2003年2月中旬▼

2月11日

アコライトに転職しに言ってチョコに撲殺された思いで

Anor:知っているか! 西暦964年、現在のスイス南部にあるヴァーレンティンという街で行われたキリスト教の祭りで、教会にチョコレートが奉納された。これが愛する人へチョコレートを送る、現在のバレンタインへと形を変えたのだ。
Isilmista:ふぅん、そうなんだ。

A:反応薄っ。

I:あたしね、バレンタインにあんまり興味ないのよ。

A:なるほど、送っても受け取り拒否されるわゲベッ!

I:でも、なんでまたこんなイベントを……FFPSOみたくチョコレート作るイベントにすればいいのに。

A:そこまで時間と技術がないんだろ。韓国ではそもそもイベントしないみたいだし。

I:じゃあ、なにも日本で無理してする必要ないじゃない。しかもこんな五分で考えたような。

A:このまえチートが広まって巻き戻りとかあったけど、その補償もチート利用者の処罰もないだろ。

I:……ああ、つまりはめくらましね。子供だましの。

A:子供に失礼だ。

I:それはそうと、Anorはチョコレート貰えるアテはあるの?

A:と、唐突に話を変えるなよ。

I:あるの?

A:……ないけど。

I:んふふ、じゃああたしがあげるー。

A:姉さんからは毎年貰ってるぞ?

I:今年は特別だよ。楽しみに待っててね。

A:嫌な予感……。


2月12日

電波は来ませんでした(何
Isilmista:今日はなんだか底冷えするね。昨日の雨のせいかな。
Anor:それだけじゃない。どうもBaldurサーバーが猛烈な寒波に襲われているらしくてな。

I:その影響で寒いの?

A:しかもその寒波はいろんなサーバーをまわってくるらしい……そして俺たちのいるLokiも狙われているんだ!

I:な、なんだってー!
A:MMRはを買ってみたものの、結構コラにしにくくて。
I:そうね。

A:しかしアレだけ大々的に告知して、あんなイベントだとは思わなかったよ。

I:あれだったら、あたしたちが喋ったほうがマシだよね。

A:お、思いきったことを! 姉さん、いくらなんでもそれは言い過ぎじゃ。

I:じゃあ、試してみようよ。

A:は!?

I:では最初のお便り。『あなたと出会ったのは三年前』

A:……三年前にこのゲームあったっけ?

I:『なかなか言い出せずに、私は影からあなたを見つめるだけでした』

A:けなげやね。

I:『募る想いにいてもたってもいられず、あなたに手紙を書いて送ったりもしました』

A:青春だなぁ。

I:『筆跡から私のことがばれるかもと思い、新聞の見出しを切りぬいて作ったラブレターでしたが』

A:脅迫状かよ。

I:『私の書き方がよくなかったのか、なぜかあなたが私にお金を持ってきたりしましたね』

A:しかも払ってるし。

I:『そんな、ちょっとした行き違いが元で、あなたが私の家に警察の方を伴っていらっしゃったりもしました。今ではいい思い出です』

A:ちっともよくないって。

I:『こんな私ですが、まだネガはお渡しできません。大好きです』

A:ぜんぜん愛の告白じゃねえよ。

2月13日

下水で双子が亀やら蟹やらを倒すゲームを制作途中で凍結(そのうち公開しようかしら
Isilmista:負けた……。
Anor:なっ、なんだなんだ。どうした姉さん、なんか自分の存在が否定されたような表情だぞ。

I:説明ありがとう。でもね、昨日に続いて今日、あたしは絶対に越えられない壁って言うのがあるのをこれでもかって思い知らされたよ。

A:昨日と今日……もしかしてバレンタインのイベントのことか?

I:そうよ! あのGMのしゃべくり……完全にあたしたちの負けよ。
A:……たち? 俺も入ってるの?
I:『ラグナロクのいとしこいし』と呼ばれたあたしたちが負けるなんて。

A:また大きいとこを出してきたなあ。

I:うー、いつかリベンジしてやるー。

A:頑張って。応援してるぞ。

I:うん、頑張る! ってあんたもよ!

A:そういえば、こんな呑気な話してるけど、今国際情勢が大変なんだよな。

I:あ、うん。北のほうの国とか……去年に日記で使ったネタが洒落じゃなくなってきて。

A:ネタ? ああ、どーんとやってみようか。確かに洒落じゃなくなってるよなあ。

I:中東のほうもきな臭くて、こんなことになったりもしてるし。

A:平和が一番なんだけどな。

I:ほんとほんと。こうしてゲームもできるしね。

A:ゲームってまたファミコンかよ。って、何やってるんだ?

I:時節に合わせて『暴れん坊正日』

A:やめなさいって。

2月14日

バレンタインデーキック
やっぱり強い

ぎにゃー

入っていきなり

経験値4%分

2月15日

インチキストーン欲しかった人手を上げてー(いません
Isilmista:おかげさまで六万ヒット。
Anor:ありがたいことだ……って、毎回同じこと言ってるような。

I:感謝する心はいつも一緒だよ。

A:そうなんだけど……最初のときみたいに感謝イベントでも出来ればいいんだが。

I:あの時はいろんな人から援助もしてもらったんだけど……でも、確かに羽振りは良かったね。今考えると結構レア出てたし。

A:あの頃はレアにほとんど意味がなかったから、買うとしても安かったしな。

I:今も、売れば同じくらいのイベントできるアイテムも持ってるけど……これなくなると狩りが出来ないよ。

A:今後の生活に関わるんだよな。……でも、さっき姉さんが言ってた『感謝する気持ち』が大切なんじゃないか?

I:うん……どういうこと?

A:つまり、別にレアじゃなくても、それが気持ちのこもったプレゼントなら。

I:あ、そっか。そうだよね。

A:まあ、大事なのは気持ちって言うことで。

I:じゃあ、ご覧の方々の中からメールをくださった先着10名にプレゼントを用意しよう。

A:ふむ。で、品物はなんだ?

I:あたしが霊峰ミョルニル山から取ってきた、霊力のこもったゼロピー。

A:霊感商法かよ! しかもゼロピーって。

I:これを持った人から、字が綺麗になったり恋人が出来たり病気が治ったりしたっていう喜びのお便りが!

A:来てねえよ!

I:じゃあ、ある神聖な生物の体内で生成された霊験あらたかな壷……じゃなくて空き瓶を。

A:いいかげんにしなさい。

2月16日

緑の肌の人

Anor:さて、バレンタインイベントも終わったわけで。
Isilmista:昨日のお昼にLokiにいてみたけどさ、単に読み上げてるだけであまり面白くなかったね。

A:他のサーバーみたいに下らない似非漫才もなかったしな。

I:やっぱり怒られたのかな。

A:うーん。R.O.M776さんにあげられてるログを見ると今日ははかなりあっさり風味だったみたいだし。

I:内部はともかく……外部、つまりあたしたちプレイヤーからは非難ごうごうだったんだろうね。

A:だろうな。しかもみんながみんなバレンタインに縁があるわけじゃないし。 こんな事件も起きてるしな。

I:え、これは……妬みとかじゃなくて?

A:違う! 西洋的な悪習がだな。

I:嫉み?

A:違うってば。

I:ん、この缶ってAnorがイベント聞きながら飲んでたジュースだよね。なんでべこべこにへこんでるの?

A:き、気にするなよぅ。

I:もしよかったら、女の子紹介しようか?

A:う、む、むぅ。

I:家庭的ないい子だよ。でも、会えるのはコモドが実装されてからになっちゃうけど。

A:コモド……? 姉さん、もしかしてそれはオークレディじゃないですか?


2月17日

昔はけっこうしたのに
Isilmista:この前、プロンテラの街中で「ポタって何?」っていう声が聞こえてきて。
Anor:なにって、ワープポータルのことだろ? アコライトのスキルの。

I:そういうことじゃなくて、新しく始める人が今でもいるんだなって思ったんだよ。

A:そりゃあ、いるだろ。コンビニでパッケージ売ってるし。まあ、こんな状況で始めるってのは確かに。

I:せめてLokiじゃなくて他のサーバーならまだマシ……かな。

A:あんま変わらないと思うが。

I:かもしれないね。そういえば、その聞いてた人はノービスだったんだけど、あの背負ってるのってランドセルだよね。

A:ランドセル……だなあ。

I:今ではこんなふうになってるらしくて……時代は変わるものだねぇ。

A:そんなしみじみと。でも、確かに俺たちの頃は赤と黒しかなかったもんな。そうすると選択の幅があっていいことだが。

I:でもさ……小さい頃ってピンクとかブルーとか、ちょっと派手めの色が好きじゃない。

A:そうだな。

I:小学校入るときにどれがいいって聞かれて、変な色を選んじゃったりすると。

A:あー。成長すると、「なんでこんな色を選んじゃったんだろう」と思うわけだな。

I:だから派手な色はやめたほうがいいと思うんだよ。勢いで買い物しちゃうとほんとに後悔するから。本当に。

A:やけに力説するな……姉さん、そんなことがあったのか?

I:な、ないよ。うん、ない。

A:そうか。そういえば、この前工事帽買ったって言ってたな。いくらだったんだ?

I:え、えーと、安かったよ。だから買ったの。

A:ふぅん、で、いくらだったんだ?

I:う、うるさーい!

A:んげっ!

I:ネコミミ成金のAnorにはわからないわよっ! こつこつ貯めたお金でせっかく買ったのに……。しかも似合わないし……。

A:あー、よしよし。もうちょっと相場を知ろうな、姉さんは。

2月18日

そのあとドンキーコングでうるさかったみたいですけどね
Isilmista:日本のメーカーってネットゲーム出さないね。アメリカや韓国のメーカーばっかり。
Anor:前になんかで読んだけど、儲からないらしいからな。FFだって採算はギリギリらしい。

I:そうなんだ。でも、やっぱり国内メーカーからもっと出して欲しいよね。海外のだと、やっぱりちょっとセンスって言うか好みが違うから。

A:『ラグナロク』は日本人に受けたけどな。

I:それはやっぱりグラフィックとかじゃないかな? 言えば昔の日本のゲームに似てるっていう。

A:そうだな。……日本のゲームに似てるって言えば、新しいネットゲームでこんなのがあるんだが。

I:これって……『スクーン』?

A:古いよ! 『海底大戦争』だろ、これ。昔のアイレムのさ。

I:『スクーン』もアイレムだよ。

A:そういうことじゃなくて。

I:『海底大戦争』といえば、グラフィックが凄かったのよね。書きこまれてて、ドット絵の真髄ここにありって感じで。昔のアイレムがダメになっちゃった後で、これ作ったスタッフがSNKの『メタルスラッグ』を作ったらしいんだけど、言われると納得よね。『ラグナロク』もグラフィックは頑張ってるほうだけど、もうちょっとパターンが欲しかったよ。あと昔は攻撃するときに帽子とか髪の毛揺れてたよね。いつのまにかなくなっちゃってたけど、あれどうなっちゃったんだろ。

A:姉さんがドット絵好きなのは十分わかったから、その辺で。……話を戻して、『ラグナロク』と言い、この『バトルマリン』と言い日本のゲームに似すぎだよな。

I:いいじゃない、この業界の老舗で大手の会社の社長が「遊びにパテントはない」って言ってるし。

A:なんか違うと思うぞ、それ。

2月19日

突然変異種
Anor:ラグナロクって、色違いのモンスターがあまりいないよな。
Isilmista:えっと、ポリンとポポリンとか、オークとハイオークとか……結構いると思うけど?

A:でも、モンスター全体の数からすればどうだ?

I:そういえば、言われるとそうだね。確かに色を変えただけって言うのは少ないかも。

A:まあ、昔のゲームじゃないからな。当たり前って言えば当たり前だけど。

I:ん、色違いで思い出したけど、フェイヨンの南のほうにある森でワームテールがたくさんいるところあるでしょ?

A:ああ、昔姉さんと通ったな。

I:あそこ、たまにステムウォームが出るらしいよ。ワームテールの白いやつ。

A:それってグラストヘイムとかに出る奴じゃなかったか?

I:うん。あとブリライトも出るみたい。

A:青いスタイナーか……あそこって結構低級の狩場だと思うんだけど、そんなのに会ったら太刀打ちできないよな。

I:うん。でも、倒せたら経験値すごいけどね。そういう意味では会えたらこんなふうな感じかも。

A:幸運とは言いがたいな、確かに。

2月20日

ちょっとマイナス思考気味

Anor:明後日か。
Isilmista:韓国でやるっていうイベント? 気になるのは新要素の発表だけど……。

A:やるのは攻城戦のデモンストレーションらしいぞ。

I:なんだ、新二次職の発表じゃないのか。

A:そっちのほうがよかったな……。

I:Anorもジョブ40になったもんね。

A:ああ。実装は後でもいいけど、せめてスキルツリーくらいは発表して欲しい。

I:そうだね。あたしたち剣士の場合はそんなにスキルないけど、モンクになりたいアコライトさんとかセージなりたいマジシャンさんはスキル上げられないよね。

A:ああ。……まあ、重力も頑張って開発中だろうから、おとなしく待つけどな。

I:ん、そういえばペットってどうなったんだろう。もう韓国では実装されてるんでしょう?

A:コモドより先にな。日本はいつ実装されるんだか。こんなイベントやってるヒマがあったら……。

I:なんだか……ベータの頃から日本は放置気味で慣れてるつもりだったんだけど……ちょっと、だめかも。

A:落ち込むなよ、姉さん。こんなときは得意の歌でも。

I:あ、うん……。がーんほーにーまけたー いえーほうちにーまけぇたー。

A:嫌な歌だな。

I:あんたが歌えって言ったんでしょ!