2003年7月上旬▼
7月1日 ゼピュロス欲しかった……

Isilmista:はやいね、もう七月だよ。
Anor:今年も半分終わったか。なんかあっという間だったなあ。

I:さて、やっとイベントも終わったけど。

A:俺は結局少しも楽しめなかった。……まあ、セーブポイントがフェイヨンのダンジョン前で、ログインしてもすぐにさまよう者に殺されてろくに移動もできなかったからなんだが。

I:あたしは知り合いの人たちに遊んでもらって、深淵の騎士やブラッディナイトと戦ってたよ。あとモロクでマルドゥークとかとも戦ったよ。

A:孤独な人間にはつらいイベントだったぜ……。

I:来ればよかったじゃない。ギルドの人たちもいたのよ?

A:いや、行ってもプレイできるの一時間とかだからな。あのラグの中だと行くまでに一時間くらいはかかりそうだし。

I:確かに重かったもんね。イズルードが襲撃されたとき、ちょうどいたんだけど全然動けなかったよ。

A:いくら接続人数が少なくても一箇所に集まれば……ってことだよな。新しいワールドを作るのもいいけど、各町やフィールドをうけもつサーバーも強化してほしいもんだ。

I:そういう相変わらずなダメ部分もあったけど、全体的にはまぁまぁ楽しめたかな? 会ったこともないモンスターも見れたし、白ポーションや青ポーションいっぱい使うなんてこともできたし。普段出来ないことするのって楽しいよね。

A:普段出来ないことって言えば、ここぞとばかりに露店詐欺してる人いたな。看板に『詐欺露店』とか書いて、ミルク200zとか。
I:あはは。でも、あたしも商人で赤ポーションやお芋をβと同じ16zと4zで売ったりしたよ。普通なら大赤字。

A:ただ戦うだけじゃなくそういう楽しみ方もできるってところがMMORPGらしくていいな。

I:いろいろあったけど、普段のGMイベントやるくらいなら、またやってくれないかな?

A:5日は長すぎるけどな。

I:じゃあ3日くらいがいいかな?

A:それでも長いかも。三ヶ月に一回、1日だけでいいよ。

I:でもそれだと参加出来ない人が多くなりそうだよ。

A:それもそうだけどな。

I:不定期でたまにやるっていうのはどうかな? 突発的にサーバーが重くなったと思ったら、いきなり巻き戻ってるの。

A:……それは単なるトラブルじゃ。


7月3日 わからない人おいてけぼり

Anor:ぽかーん
Isilmista:ほ、ほんとにいるんだね、こういう人。

A:なかなかできることじゃない……というか、俺は絶対にできないぞ。

I:二億円もあったら、一生働かなくていいってわけにはいかないだろうけど、いろいろできるのにね。

A:たとえばどんなこと?

I:高級住宅建てるとか。田園調布に家が立つ。

A:姉さん、ネタに身振りもつけてやっても文字の上なんだから。

I:うーん。で、Anorは二億円あったらどうする?

A:そうだなぁ……いろんなところ旅してみたいな。

I:あ、旅行するのもいいよね。あたし北のほう行ってみたいんだ。

A:日本海のほうで砂浜歩いてれば連れてってくれそうだが。

I:そっちじゃなくて、ノルウェーとかアイルランドとかね。北欧って雰囲気とかよさそうだし、なんか落ち着いた感じがしない?

A:ん、前はアジアのほう行ってみた言っていってなかったか?

I:うん、中国とかタイとか、あっちのほうにも興味あるよ。でも、最近はヨーロッパのほうかなーって。

A:まあ、確かに姉さんがベトナムとかに行ったら現地の人とまざって外国人だってわからなくなるしな。

I:あはは、Anorも一緒に行く? あっちで処分すれば後始末も楽だって言うし。

A:いえ、遠慮しておきます。

I:そう? ……旅行もいいけど、二億円で暮らせるだけ暮らしてみたいかも。毎日ゆっくり寝てさ。

A:たしかに現代でゆっくり寝るってことができる生活はあこがれるな。

I:そうだね、今の生活だと収入睡眠反比例、だからね。

A:だから身振りのあるネタはわからんて。


7月5日 くれぐれも気をつけて

Isilmista:さすがに七月にもなると、だいぶ暑くなってきたね。
Anor:もうプール開きしてるところもあるもんな。

I:泳ぎに行きたいなあ。ファロスにも船で行けるようになったし、今度行ってみない?
A:そうだな、誰かに年がら年中泳がされてるから、だいぶ自信はあるぞ。
I:最近だと重りをつけても泳げるもんね。あたしのおかげってやつ?

A:……皮肉も通じませんか?

I:でもそうすると、これから海の事故って増えてくるよね。

A:海難事故ってやつだな。気をつけないと。

I:そうそう、子供が溺れたり。

A:保護者のひとは目を離さないようにしてほしいな。

I:大人も溺れたり。

A:大人だからって油断してたら危ないんだよな。毎年結構多いんだよ。

I:酒に溺れたり。

A:夏はよく冷えたビールが美味しいからな……って、そりゃ姉さんだ。

I:あたしはお酒の中で泳いだりなんてしないわよ。

A:いや、溺れるってそういうことじゃなく。

I:気をつけるって言えば海の生き物にも気をつけないと。

A:確かに、クラゲとかは刺されると怖い。ショック症状で死ぬ場合もあるからな。

I:意外と海って危険な生き物多いのよね。戦争なくすために軍艦をどんどん沈めてく潜水艦とかいるし。

A:あれってなにげにディズニー映画なんだよな。……って、生き物?

I:あと戦争やめろーとか余計なお世話してくる宇宙人の船とか。

A:余計なお世話って言い方はないと思うが。って、だから生き物じゃないだろ? 海の危険な生き物って言ったら、フグとかウニとか。

I:あとクマとかね。

A:……クマ?

I:りめーんずりめーんず。

A:またそういう訳のわからないネタを。


7月6日 つるつるてかてか
Isilmista:この記事の写真撮った人は狙ってると思います。
Anor:被写体の講演者ってあの人?
I:そう、あの名文句でお馴染みのあの人。

A:名文句なってあったっけ。

I:金も欲しいし名誉も欲しい、なによりもすこし毛が欲しい〜って。

A:……まあ、強欲なことで。

I:でも、携帯電話ってすごいよね。カメラ付いてるのは当たり前だし、インターネットも見れるし。

A:もうどっちが本体かわからないくらいだな。

I:そういえば韓国では携帯電話用のラグナロクのゲームもあるんだよね?

A:カプラクエストだったっけ。

I:そうそう。あれって日本でもやらないのかな?

A:確かやりたいようなことは言ってたような気がするけど……。

I:やるんだったら、『日本独自の展開』ってやつで社長がベンジルアミノプリンを探しに行くっていうのにしてほしいな。

A:独自の展開はいいんだけど、そのベンジルなんとかってのはどっから。

I:これこれ

A:うわ、なんかグループの儲けを全てつぎこみそうな研究だな。

7月7日 うんえいがいしゃがちゃんとしたところにかわりますように

Isilmista:たーなーばーたーさーらさらー。
Anor:この世界で七夕イベントってのもなぁ……まあ、今更だけど。

I:気にしない気にしない。それよりAnorも片付けるの手伝ってよ。

A:ん、なんだもう片付けちゃうの? 昼間に飾ったばっかりなのに。

I:調べたら、飾りは七日の夜には片付けちゃわないといけないんだって。本当は川に流すらしいんだけど、それもよくないでしょ。

A:こう言っちゃなんだけど、ごみを捨ててるようなもんだからな。

I:そういうことね。だから燃やして捨てるの。

A:そういえば姉さん、知ってるか?

I:なに?

A:七夕の歌に出てくる『すなご』って、実は怪物なんだ。

I:えぇ? そうなの?

A:天の川の底にいる、大きなミミズのような生き物で、鋭い牙を持つ獰猛な怪物だ。

I:デューンに出てきた砂虫みたいな? で、なんでそんなのが天の川にいるわけ?

A:織女と牽牛は七夕の日にだけ会うことを許されてるわけだけど、川を隔ててすぐ近くにいるだろ? つい魔が差したりして川を越えて会いに行ってしまうかもしれない。それを防ぐために二人を引き離した神様が川に放ったいわゆる番人の役が、すなごっていう怪物な訳だ。

I:へぇ……神様もえげつないことするわね。

A:神話とかは結構えげつないからな。

I:そだね。……よし、飾りも全部はずしたし、これであとは燃やすだけね。

A:ところで姉さん、今年の笹ってなんか変じゃないか?

I:あ、これね、代用品なんだよ。

A:代用品?

I:ちょうどいい笹がなくて、代わりを探したらこれがあったから。

A:ふうん。で、なんていう植物なんだ?

I:えっとね、確か麻って言ってたかな。

A:燃やすの待った!


7月9日 魚藍坂へGO!

Anor:廃坑ダンジョンって何掘ってたんだろうなあ。
Isilmista:え、プルトニウムじゃないの?

A:その、ミョルニル山脈には巨大植物が多い理由のネタはいいから。

I:つじつまあうじゃない。

A:そうだけど、掘るだけ掘っても利用する技術がこの世界にないだろう?

I:うぅん、それもそうだね。

A:やっぱり無難に鉄とか銀とかなんだろう。でも、なんで廃山したのかな。

I:やっぱりモンスターが出現するようになったから、とかじゃないの? ……なんでそんな話、するの?

A:いや、このニュース見てなんとなく連想してさ。あそこ以外にルーンミッドガルド王国には鉱山はああるのかな。ないといろいろ困ることになりそうだけど。

I:そのせいで精練費用が値上がりしたんじゃないの?

A:なるほど、そうか! って、ホルグレンとかは民間じゃないのか? すると鉱山からの収入がなくなったから精練費用値上げして冒険者から金を取ろうと……。

I:……でも、これっていいニュースだよね。実現は結構難しそうだけど、銀行にお金入れるよりはこういうことしたほうがずっとマシだと思うよ。

A:確かに、こういう金の使い方なら納得も出来るな。目に見える投資だし。

I:個人的にはうまくいってほしいな……ポジティブにね。こんな計画なら、民間からも協力してくれる人が多そうだし。

A:そうだな。

I:是非、隊長は糸井重里で!

A:それはやめとけ。


7月10日 報道が情報をゆがめてどうするんだろう
Anor:まあ、なんというか……いや、何にも言葉が出てこないんだけど……。テレビのニュースは、NHKですら見る気になれないな。
Isilmista:そんな世間を無視してほのぼのニュースのコーナー!

A:い、いつからそんなものが?

I:ちなみに、コーナーって言っても1→2は普通に成長してたのに3でいきなり変なのになった人じゃなくて。

A:そりゃコナーだ。……まぁ、いい。そのほのぼのニュースとやらは?

I:まずは、フランスは花の都パリから

A:マンガでもこんなことはしないと思うんだが。

I:おもちゃの銃っていうのが気になるわよね。一目見てわかるくらいのだったのか、モデルガンみたいに精巧なやつだったのか。

A:どっちにしろ、プロにはすぐわかるんじゃないのか?

I:そうでもないわよ? 日本のおもちゃ屋さんで売ってるエアガンもプラスチックの弾を金属のベアリング球にすれば十分な……。

A:はいはい、もういいから! 次は?

I:んとね、次は情熱の国スペインから

A:なんつーか、バカ?

I:バカだね。子供のころならともかく、21歳にもなってね……夢から醒めなさいー。

A:トムもいいから。そういえば子供の頃、その辺の草を煮たりとかして魔法の薬作るまねしたよな。

I:そういえば、そんなことしたねぇ。7歳くらいだったよね。家からランプとかすり鉢持ち出してさ。

A:そうそう。出来上がったのがすごい臭いで……って、あれ? 作った後どうしたんだっけ?

I:さ、さあ、捨てちゃったんじゃなかったっけ? よく覚えてないよ。

A:俺の場合、覚えてないっていうより思い出せないんだが……あれ? 変だな? そういえば小さい頃ってちょくちょく記憶が途切れて……?

I:それはきっと、超電磁波バーストの仕業ね!

A:なるほど! ……って、微妙な時事ネタ仕込まなくてもいいから。