二年後

廃墟と化した黒い港町に、一匹のリザードンが飛んで来た。

そこには灰こそあれ、小さな雑草一つ生えていなかった。

リザードンはいくつかの石版を持っており、それを見ながら町をゆっくり見て回った。

町の外れまで来た時、リザードンは2つの足跡を見つけた。

そこから飛び立ったようで、割とくっきり残っていたその足跡を慎重に調べる。

特に1つには見覚えがあった。

「兄さん…こっちは姉さん、か。

 ぼんやりとしか覚えていなかったけど、生きてたんだ」

リザードンは石版を引っ掻いて何か書き込んだ。

「しかし未だに動機が分からないな…

 一体なぜ彼らはこの町を焼いたのか…

 ん?」

リザードンが瓦礫の間を覗き込む。

(くぼ)みになっている所に水が溜まっていた。

だが上に(かぶ)さっている瓦礫は幅が広く、雨水が溜まるとは思えない。

それに、

「雨水なら逆に蒸発してしまうはずだ」

リザードンが用心深く臭いを嗅ぐと、それは潮の匂いがした。

「海水…?」

舐めてみるとやはり塩辛い。

「まさか、<囁く神>が、また――?」

何かが頭上で光ったような気がして顔を上げた。

だが眩しい太陽があるだけで、退屈に光るそれは何も変わった様子が無い。

気のせいか…だが。

「では我らは<放ち火>となにか関係があると?

 まさか子孫か何かだとでも?」

独りごちる。

だが彼女はこの調査を止めるつもりは無い。

必ず真相を突き止め、兄と再会するのだ。

姉には、彼女の息子の事を話してやるべきだろう。

逆流する彗星が教えてくれた、

<母>に呑まれてしまった甥のためにも。


戯れに火を放つ
あれは伝説の過去か予言の未来か














やっとこさ終わりました。
七日間+一日長かった。
ちなみに、<放ち火>等々あって無いような設定ですが
「おしはじ」話をベースに、自分でもよく分からないまま書いてます。
なんにせよ、ここまで意味不明なのをここまで読んでくれてありがとうございました。