そしてすべては・・1//ミュウツーのこと

思い出すに、その日はよく晴れた心地良い日で、知り合いが眠ってもいない墓場に出かけるのには相応しくなかった。 俺と相棒が紫苑の共同墓地に行ったのは、何か些細なことが理由だった気がするが、今じゃもう覚えちゃいない。 ただ覚えているのは、俺らが特に当てもなく歩いているところに、突然ミュウツーが声をかけてきたことだ。 俺はそれはそれは驚いたし、そいつは通り名まで持ってる有名ポケモンだったから、相棒もアガっていた。 俺らは物の本にしか載っていないような古代の料理を振舞われ、取りとめもない世間話をし、そのまま分かれた。 本当に特筆することは何も無かったんだ。 ただ、俺のミュウツーに対するイメージがごろりと変ったくらいだな。 あいつは気の置けない話しやすいやつで、驚いて緊張したとはいえ、かなり気安く楽しい時間だったと思う。 だからあの時は何も思わなかったんだが、今考えてみるに、俺が恐ろしいなと思うのは、 あいつがとうとう生まれる前のことを思い出すことだ。      →→→