大腸透視室での話

 

大腸の透視の時、

レントゲン室で順番を待っていました。

 最近、私のかかっている病院の機材は放射線がもれにくくなったらしく、

レントゲンをとる時、先生もレントゲン室に入って撮ります。

でもって、次の順番の人は、

レントゲン室の中のカーテン一枚の仕切りの中で検査着に着替える訳です。

(以前は、医師は別の部屋で機械を操作してたのですが。)

で、私がカーテンの中で着替えていると、

前の患者さんがレントゲンとっている状態が丸聴こえなわけ。

 年配の男性だったのですが、

年配になると、バリウムと空気をおなかのなかに入れてレントゲンを撮る間、

おしりから出ないように我慢するって言うのって大変のようでした。

4,5人の若いチームを組んだ先生方が

あーでもないこーでもないと悪戦苦闘しながら

年配の患者さんのおしりとバリウムで格闘しているようすがアリアリと。。。

考えてみれば、

バリウムが出ないように我慢するというのって下痢を我慢するようなものですから、

患者にとっては

過酷と言えば過酷ですよね?

その患者さんはどうしてもどうしても我慢できなくて

出してしまうようなんです。

 

そのたび、先生方がわーわーと。

 

バリウムを入れた後、

肛門にバルーンを入れて空気を入れて栓にするって言うことも試みていたみたいでした。

ただの穴じゃなくておしりな訳だから、そんなところに風船のように栓をしても、

きっと肛門のあたりが変な感じだろうなぁ。。。でも、そんな方法もあるんだぁ。」

なんて思いつつ、「おっちゃん!頑張れ!!!」と着替えをしていた私。

その間にも

わー!だめだぁ!とか先生方は大騒ぎ。

 

結局、

「やっぱり、大変みたいだから内視鏡にしましょうね。

今日はそこのトイレでバリウム出しちゃってください。」

ってことになったようでした。

 

男性の患者さんがトイレに入った瞬間から、若い先生たちの会話。

「やっぱさぁ、駄目だよ。年とるとさ、おしりも緩むんだよね。」

「最初からカメラにすれば良かったね。」

「いやぁ、でも思ったんだけどさ。

人間のおしりの穴ってすごい開くもんなんだねぇ。

あんな大きい風船出てきちゃうんだもんねぇ。。

「ねぇ。」

。。。。。

「ん?次の患者????・・・・」

ごそごそと気まずい雰囲気が流れました。

カーテンの向こうに耳がダンボになっていた私がいると言うことに

気がついたみたいですねぇ。。。。

ふっふっふ。

聞かせていただきました。

いやぁ、、、誰も患者がいないと思ってついつい出てしまったんですね?

若い先生の素直な感想が。。。。

エッセイのネタになってしまった。。。

わはは

 

でも、私も何度も大腸透視の経験がありますが、

バリウムを止めておくって言うのって、大変な人には大変なようです。

今までに、何度も「我慢できずに出ちゃった人」に出逢ったことありますもん。

自分もいづれそうなるのかな?と思うと、

なんか、辛いっす。

大腸透視とは縁が切れそうにないからね。