漢方薬について
IBD(炎症性腸疾患)のような慢性疾患には、漢方薬を飲んでみるのも手です。
私達が診察を受けているお医者さんは、いわゆる西洋医学の人ですので、
漢方薬のことを全く知らなくてもお医者さんになれます(^^)
以前は東洋医学を毛嫌いしているようなお医者さんも多かったようですが
最近では、漢方薬は保険も効くようになりましたし、気軽に出してくださるお医者
さんも多いようです。
西洋薬は、病気自体をターゲットにして退治するようなお薬とすれば
漢方薬は、体自体を良い状態に持っていって、体調を整え、病気に負けない
ような身体にしたり、病気を退治するような身体を作っていくお薬と言うような
感じです。
ですから、同じ病気を持っていても人によって体調は違いますし、
同じ人でも時期によって体調と言うものは違いますから、その体調に合わせて
微調整しながら調合します。飲むものが微妙に変わって行くのです。
「漢方薬は安全だからついでに漢方薬でも飲んでおこうか。」と言う感じで
おまけのように病院で出される漢方薬は、大抵エキス剤です。
エキス剤というのは、漢方薬のエキスを顆粒状にしたもので、ひとつひとつ
袋に入っているツムラの114番とか、そう言うものです。
ちなみに114番は潰瘍性大腸炎に一番メジャーな柴苓湯です。
漢方薬には、エキス剤ではなくて生薬もあります。
生薬というのは、お茶の葉っぱのようなもので、漢方薬局などで調合して
もらい、30分程度弱火で煎じ、それを一日3回食前か食間に飲むものです。
とってもくさいです(^^;;
例えば柴苓湯をベースにして、飲む人の現在の体調などに合わせて微調整
の調合をし、一人一人違う調合になるそうです。
エキス剤と生薬の違いは、コーヒーで言えば豆で挽いたコーヒーとインスタント
コーヒーの違いのようなものとも言われます。
漢方薬は副作用はないとか、漢方薬でも副作用があるとか色々言われてい
ますが、漢方薬は副作用はありません。
誤差用と言うものがあります。
誤差用というのは、実際に望ましい作用をするような方向ではないところ
に作用してしまう、、、、つまり、言い方を変えれば、「飲むべき飲みかた
をしないために、違った作用をしてしまう、、、」と言うことです。
いわゆるこれが一般的に言われる漢方薬の副作用です。
ですから、漢方薬は「安全だからとりあえず効けばもうけもの、、、」のような
感じで延々飲みつづけるものではないということです。
漢方薬もちゃんとしたお薬なので飲むべき飲み方があるのですよ。。。と言うことです。
ただ、一般に漢方薬に詳しくないお医者さんの漢方薬の処方の仕方と
言うのは、そんな感じですよね(^^;;
無害な胃薬みたいなノリって言うか(^^;;;;
漢方薬を飲む場合には、せっかくですので、きちんと漢方薬に詳しいところで
きちんと飲みたいものです。
ですか、これが結構難しい(^^;;
価格も高く怪しい漢方薬局があるのも事実です。
最近では漢方に精通した医院のようなものも知る人ぞ知ると言う感じで
あって、そう言うところは、西洋医学から出たお医者さんが東洋医学に興味を
もって勉強し、漢方薬に走った、、、と言う感じで、お医者さん自身が調合し
なおかつ生薬なのに保険が効くところもあったりするようです。
でもなかなか数が少ないようですが。。。。
こんなところが漢方の大まかなことです。
病気の発症の早い段階で、きちんと飲めばかなり効果があるのではないかと
思うのですが、飲んでみても、はっきり言いまして実際にはあんまり
「効いているんだかいないんだかわからない。」と言うのが正直なところだと
思います。
私の場合は、生薬を調合したものを飲んでいたのですが、
飲まないときと比べると、明らかに体調はとても良かったです。
でも、再燃悪化は防止できない、、、と思いました。
「体調は良い状態だから、酷い再燃の割には余力もあり元気、、、」と言う
状態でした。私は(^^;;
ちなみに一般的にIBDで有名な漢方薬というのは、先ほど出てきた柴苓湯。
これはステロイドの減量にも良いと言われています。
それから五苓散。十全大補湯。
そしてクローン病の狭窄に有名なのが大建中湯です。