東北・秋田の滝&観光の旅


・7月16日(土)晴れ、夜明島渓谷茶釜の滝
・7月17日(日)曇り時々晴れ、桃洞の滝、安の滝
・7月18日(月)曇り時々晴れ、岩手・北山崎観光
・7月19日(火)曇り時々晴れ、宮城、奥松島観光
東北の滝を見に行こう、と計画を練っていたら、いつものメンバーも行きたいという話になり、急遽今回の秋田行きが決定した。
当初、一人で行くつもりだったので、行けても福島までかな、と考えていたが、3人となったため、大幅に計画変更、このさい一気に秋田まで 足を伸ばすことにした。
幾つかプランを考えたが、原則泊まりは車とテント、行き先は当日決める、時間があれば、最後に観光を少々と決める。
この時期なので、雨の日も考え、最悪、茶釜の滝、桃洞の滝、安の滝だけは見たい、あとはどうでもいいかなと思いながら出発した。
天気予報は、大体曇り、まあまあだ、まずは秋田まで行かなければならない。 金曜日の22時に待ち合わせ、首都高、東北自動車道を交代しながらひた走る。

途中、白河あたりで、ドシャブリの雨、ワイパーのきかないような雨で怖かった。 福島に入ると、雨もやみ、運転も楽になってきたので、運転を交代、少し後ろの席で仮眠する。
いまの時期、夜明けは早い、4時過ぎには明るくなってくる。 仙台を過ぎると、交通量もぐっと少なくなり、時折車を見かける程度で非常にらくちんになる。
順調に朝6時頃、鹿角・八幡平インターチェンジに到着。 雨の心配はなさそうなので、今日は予定通り夜明島渓谷にする。
まずは食料の調達だが、”秋田にはあまりコンビニがないので注意した方がいいぞ”と、秋田出身者に聞いてはいたが、左折し、国道沿いを南下しながら 探したが、なかなか見つからない。
地元の人に聞いたところ、”反対方向にあるよ”と確認し、インター先のローソン(インターから右折)を見つけた。 朝食、昼食を仕入れ、いざ、夜明島林道目指しスタート。
全員、走りながら仮眠を取っているので、若干の寝不足ながら、まあまあの体調のようだ。
林道には、順調に入るには入れたが、途中、間違って林道支線に入ってしまい、どうも違うようだと気づき、Uターンして戻る。

丁度運良く地元の車が登ってきたので、夜明島渓谷を尋ねると、もう少し先で、道もロープで区切られ、お終いになっているという。
少し走ると、ありました、立派な案内板と数台止まれる駐車スペースが。 天気も上々、やや暑いくらいだ。
駐車スペースの後ろから登山道があり、すぐに夜明島川の川沿いの道になる。 10分も歩くと、最初の滝”泊滝”が出てくる。
落差10Mほど、直瀑で水量のある滝だ。 ここは右に大きく巻く道があり、垂直の梯子を下ると、滝上にでる。
横断個所にはトラロープが張ってあり、なんなく渡れる。 梯子を登り返し、沢に降りる。
こんな個所が一杯でてくるのかなあ、と思っていたら拍子抜け、あとは単調な沢歩きが続く。 この辺は巨大なフキが多い、直径1Mくらいのもある。
すぐに雪渓がでてくる。 今年は雪が多かったとは聞いているが、この時期、こんなところに雪が残っているなんて驚きだ。
滝が幾つか出てくるが、ちょっと見て先を急ぐ。

スノーブリッジが出てきた。 気温が高いので、ちょっと抜けるには、勇気がいる、 ここはパスし、上から越えていく。
しかし、次から次と、長さ30Mくらいのトンネルが出てきて、通り抜けないでは、いられなくなった。
水はしたたり落ち、入り口付近の上には、大小の石が乗っかっていて気持ち悪い。 天窓のような薄いところは避け、一気に抜けた。
トンネルは6箇所続き、トンネル内にロープやボルトが隠れている、通常の道も沢沿いにあるようだ。
沢が二股になった、右が茶釜の滝、左が雲上の滝の沢だろう。 まずは、右に入り茶釜の滝を見に行く。 雪渓が残っているが心配ない。
前段の滝を見ながら、ロープと梯子を利用し登っていく。
さらに続く梯子は登らず、右にトラバースし、沢沿いの緩い梯子を登る。
登りきると、ぱっと目の前が広がり、眼前に大きく二段になって落ちる茶釜の滝が見えた。
落差は70Mくらい、すばらしい滝だ、公称100Mといわれているが、おそらく前段の滝を含めての話しじゃないか。 それにしても、いい景色だ、カメラに収まりきらない。
狭い尾根でしばし休憩し、次の雲上の滝めざし、下る。 二股に戻り、左の沢にある雲上の滝めざし遡行する。
右に上がる道は、国道から降りてくる道に通じるようだ。 10分くらいで、滝の下に到着。
落差30Mくらい、この滝も立派な滝だった。 滝前で簡単な食事をし、しばし休憩。
雪解けの冷たい水で顔を洗う、気持ちいいー!!。

さあー下ろう、恐怖のトンネルくぐりだー。 無事、トンネルを通過、崩れないで良かった!!。
いつまで持つのだろうか、おそらく、一ヶ月以内には落ちるだろう。
るんるん気分で下っていると、前を歩くSが滑って沢に落ちかけた。 とっさに周辺の草をつかみ、かろうじて下まで落ちることをふせぐ。 数M落ちただけで、何もなくてよかった。
車に戻り、着替えをしていたら、2匹のゼフィルスが華麗に舞っていた。 あわててカメラを出したが、1枚撮れたのみ、すぐにどこかへ行ってしまった。
夜明け島渓谷は、休憩を含め、往復5時間程度で終了した。
街中のスーパーに行き、酒とつまみ、明日の朝食までを買い込み、明日の目的地である”森吉山”に向かう。
途中、道路沿いにある”町営大葛温泉”に立ち寄り、汗を流しに一風呂浴びる。 綺麗な浴槽で、温泉臭がして気持ちがいい、なんといっても100円は太っ腹。
徹夜の疲れも吹っ飛び、寝場所を探しながら、森吉山の桃洞滝方面に進み、舗装された林道に入っていく。

しばらくして、前方に黒い影、”クマだ”!!。 20Mくらい先、こちらを見ている。
あわてて、カメラを取り出すも、その間に対向車がきて、クマの姿は見えなくなってしまった。 むむー残念、決定的瞬間を逃してしまった。 かわいい小熊だったので、惜しかったなあ。
クマを見たことで、寝場所がちょっと難しい。 登って行くと、県営のキャンプ場があった。
金額によっては、ここに泊まろうと事務所に寄るが、ひまなのか、管理人が不在。 キャンプ場内に入り、芝刈りをしているおっさんに聞いたら、どうも管理人らしかった。
「宿泊はいくらですか」と聞くと、きょとんとした表情で、「無料だよ」。 ええー「ただー!!」、おおー、ここでも太っ腹、秋田はいいねー!!。
テントを張る横には、一台一台の駐車スペースがあり、芝生でふかふかな広い丘が続く。 まるでオートキャンプ場のようだ。
トイレは水洗、暖房便座、人が入ると自動点灯、天国のようなキャンプ場だ。 「チェックはあとで寄るから、適当なところでキャンプして」といわれ、眺めのいい、西側にテントを張る。

広いキャンプ場内は、ポツンポツンと5台の車があるだけだった。 さわやかな風に吹かれ、日没を眺めながら、最高の気分で酒宴をする。
管理人が来て「盛り上がってますね」と言いながら、チェックサインを求めてきた。 少し話しをすると、「以前はシャワーも出きたんですがねー」「管理人室に、風呂を沸かしてありますので、良かったらどうぞ来て下さい」 と進めてくれた。
来週末には200人くらいの団体さんが、くるとのことだ。 いやー、実に静かで、のんびりしていて、最高のキャンプ場でした。
適当に酔いが回ったところで、二人テント、一人は車と分かれ、眠りにつく。
徹夜運転の疲れもあり、一気に爆睡、管理人が言っていた通り、満天の星が見えたそうだが、私は2時ころまで眠っていたので、眼が覚めたころは、 全天に雲が広がっていた。
ラジオ深夜便から流れる、石原裕次郎の歌を聞きつつ、夜明けを迎える。
やや、すずしいくらいの風を受け、鳥のさえずりを聞きながら、朝食を食べていると、雲が切れ、朝日が顔を出してきた。
7月17日(日)、今日の予報は曇り時々晴れ、まずまずだ。
テントをかたずけ、車でクマゲラ観察センター近くまで行き、道路脇に車を止める。 桃洞の滝を目指し、ブナが多い遊歩道を歩いていく。

ほとんど水平なので歩き安い、一箇所の渡渉地点はしっかり整備され、濡れなくても歩いて行ける。 桃洞の滝までは、観光道のようだ。
滝までは、小1時間、滑の綺麗な沢だ。 ブナ林特有な、やや褐色ががった水で、透明感はあまりない。
桃洞の滝が見えてきた、滝の上に先行者の姿が見える。 ヘルメットを被った、遡行者が、こちらの姿を発見し、手を振っている。
若い女性パーティーらしく、こちらも大きく手を振った。 我々は滝までで、今日は遡行予定がないのが、ちょっと残念。
トウドウ沢から、赤水沢周遊コース遡行もいいらしい。 「いつ、後ろからくるかも、と待っているかもしれないね」と話しながら、奇異な形の桃洞の滝の写真を撮り、来た道を戻った。
次の目的地は”安の滝”、地図で見ると、森吉山を挟んで、すぐ裏側。 ここから山越えで歩くルートもあるらしい。
今日はお気軽コースなので、車に戻り、阿仁町方面に下る。 ”道の駅阿仁”に寄り、美味しい”山ぶどうソフト”を食べた。
途中の立派な日帰り温泉(安の滝、幸兵衛の滝までの林道通行可否がフロントに掲げてある)を見送り、安の滝への林道に入る。
ダートのやや荒れた林道なので、底をすらないようゆっくる走る。 途中、峠のようなところから、はるかかなたの中腹に落ちる安の滝が見え、大きな滝に胸がおどる。
林道終点には、十数台止まれる駐車場があり、5,6台止まっていた。 この辺にくると、蒸し暑く、汗がしたたり落ちてくる。
以外と楽な沢沿いの道を歩くこと30分、安の滝が眼前に見える高台に出た。

大きい、なにせ大きい、全体で90Mというが、上段の滝は半分くらいしか見えていない。
簡単に上段の滝下まで行ける道がある、とあったので、さらに登って行くと、途中途中にカメラマンの姿があった。 色んな姿の滝が見えてうれしい。
滝下までは10分ほど、簡単だ。 しかし、大きい、簾状で美しい、来て良かった。
滝壷は深いプール状で、泳いだら非常に気持ちよさそうだ。 しばし、写真を撮りながら、滝見物をした。
近くに100選の滝”幸兵衛の滝”があったが、ここはあまり見栄えしそうもないのでパス。
時間が早かったので、温泉に入るのはやめ、寝ぐらを探しながら、田沢湖まで下って見ることにした。
田沢湖周遊道路を走っていると、キャンプ場が幾つか目に付く。 その前に、食料の仕入れだ、湖岸沿いに店はない。
田沢湖駅方面に下り、やっとスーパーを見つけた。
田沢湖に戻り、県営キャンプ場で値段を聞くと、車こみ一人600円だという、今日の寝ぐらはここに決めた。
原則、車は駐車場に止めて下さい、というので、駐車場のすぐ上のスペースを確保、テントを張る。
ハーブ園にある湯の割引券(350円)をもらい、さっそく汗を流しに行く。 田沢湖の水は綺麗で、泳いでいる人が沢山いた。 さすが、連休、まあまあの人出だ、。

ハーブ園にある湯は、ハーブの香りがして気持ちいい、サウナまで付いている。 秋田の日帰りの湯は、全体に安い、相場は400円、てなところだ。
さあーて、汗も流したし、さっそくテント前で宴会を開く。
その前に、最後の夜だから、明日は民宿泊にしようと、ネットで調べた民宿に泊まれるか連絡してみる。 最初の民宿で、即OK、明日は裏松島だ。
昨日の場所より、やや落ちるが、ここもトイレが水洗、気温は丁度いい。 今日は、テントに寝、またまた爆睡する。
朝、隣のおばちゃんが、「どこさ、きたが」とかなり訛りのある言葉で話しかけてきたが、かろうじて、だいたいの内容がわかる程度だった。
ほんの少し前まで、関東にいたらしいが、それにしても、あまりよくわからなかった、秋田弁てあんなもんなのかな。
7月18日(月)、今日の予報は曇り、今日もまずまずだ。
ほんとうの予定は、宮城県まで下り、須金岳から”まぼろしの万滝”を遠望する予定だったが、疲れもあり、登山はやめ、観光することにした。
一気に、三陸海岸にある、北山崎に向かう。 以外と距離があり、かなり時間を食う。 盛岡から岩泉を抜け、田野畑村に入る。
やっと海が見えた、降りた海岸には、北山崎の観光船乗り場があった。 ここは横目で見ながら通過、北山崎の駐車場に着いた。
ここには、船はなく、先ほど通過したところが、唯一、海上からのルートのようだ。

海岸まで降りられるらしいが、暑いので、3個所の展望台からの景色を楽しみ、ここをあとにする。
道の駅田老で食事をし、今日、唯一の滝見物予定の”七折の滝”を目指し、車を飛ばす。 しかし、岩手県は距離があるねー、思っていたより、時間を食う。
狭い早池峰横断道路に入っていく。 午前5時から午後1時まで、通行禁止だったから、ジャスト通行可。
峠付近にバスが止まっており、すぐ先には登山者が結構いた。 そうか、今は丁度”ハヤチネウスユキソウ”が見られる季節なのだ。
下の岳地区まで、何回かシャトルバスと出会った。 七折の滝はすぐ下の、折会川の上流にある滝だ。
林道を入れば、30分とあったが、その林道が草ぼうぼうで車高の低い車はアウト。 岳地区からの登山道から歩けば、往復2時間。
時間もないので、ここはあきらめ、一路東北自動車道目指し、下る。
途中、道が分からなかったので、農家に聞くと、やっと町の方向だけを理解、東北弁はむずかしい。
花巻から東北自動車道に乗り、古川インターで降りる。 少し道を間違えながら、無事、奥松島の民宿に到着した。
さー今日は畳の上で寝られるぞー、やはり下は暑いね。 風呂に入り、ビールで最後の夜を迎え乾杯。
一泊6500円だからそれほど期待しないが、ビールのつまみには、十分な海の幸があり、満足満足。 宿泊者は、我々ともう一人のみのようだった。
7月19日(火)、今日の予報も曇り、今日もまずまずだ。
今日は少し観光して帰るだけ。 まずは、大高森に登り、松島湾の景色を眺める。
嵯峨渓観光船乗り場に行き、乗れるか聞いて見る。 丁度3人(一人1500円)から船は出るというので、少し待つ。 結局、3人の貸切船、最高に贅沢な船旅だ。
ここは、松島の観光船と違って小型のため、岸近くを走ってくれる。 目の前の断崖絶壁、白く綺麗な砂岩質の模様、幾つかの洞窟と松島湾では味わえない景色が堪能でき、おすすめだ。
さあー、あとはおみやげを買って帰るだけ。 昼間の高速道路運転はなんて楽なことか、4時過ぎには横浜に到着し、解散した。
全般を通して、行動中の雨はなく、最高の東北探勝旅行でした。
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