丹沢・ボウズクリの沢


6月29日(土)曇り。
梅雨どきの天気予報は気まぐれで、ころころ予報が変わる。 前日、直前の予報でないとなかなか信用できないからいやだ。 午前中は持つだろうと思い、朝早く出る。
ボウズクリの滝が道路から見える頃、さらに立っている上の方に何があるのか、前から考えていたが、 他に行きたい沢が色々あったので、つい後回しにしていた。
今日は先週の疲れがいまだ残っているので、手軽に行けるボウズクリの沢の探険に出かける。
県道の路肩に車を止め、河内川の橋を渡り、棚沢キャンプ場の中を通る。 キャンプ場に水を取っているため、出会い付近の水の流れはかなり少ない。
ボウズクリの滝まで来ると、かなりの水量があり、豪快に水が落ちている。 看板には、落差45Mと書いてあるが、どう見ても、2段・30Mくらいである。 下段は緩やかなので、水流沿いを登る。
下から見上げる上段の滝は、直瀑で落ちていて、見ごたえがある。 さて、ここから何がでてくるか、探険のスタートだ。
左側の狭く、急なところを立ち木を利用し登る。 以外と枯れ木が多いので慎重に登って行く。 岩がもろく、ポロポロ剥がれるので、つかむところや落石をきにしながら、上段の滝を巻く。
ボウズクリの滝を横目に見ながら登ったが、上段の落差は20Mくらいだった。 上を見ると滝が連続して見える、期待どおりだ。
F2の滝は3段(3・5・3)なって落ちており、登るにつれ姿が変わる。 狭い沢沿いを左から巻きぎみに登り、F2の上の沢に降りる。 この上も滝が連続しているのが見える。
滝が続いているので、どこからどこまでがF2で、どこからがF3・F4なのか判別しにくい。 一応、滝の途切れ具合から、適当にF2・F3・F4とする。
F3は2段・7M、ここは右側尾根に登り、小さく巻いていくが、 ここからの眺めも、上にF4が見え、こくこくと姿を変えていく、すばらしい。
F4の滝下に降りて見ると、以外とF4も見ごたえがある。 曲がって落ちる5Mの滝。
ここは水流沿いを登ろうとしたが、釜が深く、取りつくことができない。 しかたない、左側尾根を巻いて登る。
さらに滝が続いて見える。 F5・8Mの滝が直瀑として、綺麗に落ちている。
その上には石積み堰堤が見え、明るくなっているので、ここまでだろう。 堰堤が入らないようなアングルから写真を撮る。 ここまで滝の連続で非常に気持ちいい。
ボウズクリの滝からF5まで大小合わせると10個の滝が続いていた。
下りは滝沿いの急な尾根を戻る。 以外と険しいので、ところどころロープをつかいながら降りた。
登るときは気がつかなかったが、ボウズクリの滝の巻きの立ち木に、捨てシュリンゲが一つ残されていた。 これは利用させてもらって降りた。
こんな里近い沢に、連続した滝があろうとは、丹沢は楽しいところだ。 河内川には、鮎釣りの人がぽちぽちみられた。


まだ時間が十分あるので、玄倉方面に向かう。 トンネルを抜け、右側を見ながらゆっくる行くと、少し流れの音がする沢があった。
湖横の駐車場に車を止め、沢の様子を伺うと滝がありそうだ。 道路から堰堤の上に出る山道に入る。
5Mくらいの滝が、2条に分かれ簾状に落ちている。 水は少ないが綺麗な眺めだ。
その上は見えなくて、右に曲がっているらしい。 5Mの滝を登り、上を見ると、美しい10Mの滝が落ちていた。 流れが複雑で面白い滝である。 右に曲がった影に隠れているので、道路からは見えない。 5Mの滝を登らないと見えないし、一般観光客がここまでくるのはむずかしいだろう。 滝は下れないので、ロープを使って降りる。

短時間でみたのでまだ時間があり、対岸の今日(こんにち)沢に行って見る。 一方通行の路肩駐車帯に車を止め、堰堤ばかり見える、貧弱な流れの沢に入る。
幾つか堰堤を越し、水の流れも出てきた沢を登るが、滑状の滝ばかりでぱっとしない。 ここは滝なしとあきらめ、出会いまで戻った。
今日は昼ころまでと決め、昼食は買ってこなかったので、ここでおしまいとする。 まだ雨は降ってこないが、丹沢の上部は雲のベールに包まれたままで、今にも雨が落ちてきそうだ。 車で戻る途中、ぽつりぽつりと雨が落ちてきた。


車――一ボウズクリの滝――F5――車―――無名沢――今日沢――車

6:30  6:40    8:00  8:30  9:15  10:10  11:30

 

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