奥多摩・塩地谷、地蔵の滝


3月15日(土)くもり後小雪後小雨。
予報はくもり、まあまあの天気だろう。
先週降った雪の状態により、どこまで行けるんだろうか。 行けたら、日原カロー谷に行ってみたいのだが。
しかし、日原川にばらばら死体が投げ込まれ、まだ一部しか発見されていないようだ、ちょっと怖い気がする。 首なし死体なんか見つけちゃったらどうしよう、なんて想像しちゃう。
奥多摩の町に入ると先週の雪の残りがちらほら見えるようになってきた。 どうも山の上部には大分ありそうな気がして、少し行き先を変更、倉沢谷の奥、塩地谷の地蔵の滝へ行くことにする。
日原街道に入り、川乗橋を過ぎたところにパトカーが一台止まっていた。 たぶん、この辺で死体が発見されたところだろうと思われる。 なるべく遠ざかりたい。
しかし、川には釣り師の姿もちらほら見える、もう全部発見されたのか。 少し行くと、倉沢谷に入る林道がある。
どこまで行けるだろうか、慎重にダートの道をゆっくり走る。 途中、雪も少し残っているが、問題なくノーマルのまま走れる。 どっちかというと落石のほうがこわい。
止まって、前方の石をどかしながら、なんとか奥に進む。 閉鎖された倉沢鍾乳洞が見えるところの林道が広くなったところに車を止められた。 ここには20台程度は止められるだろう。
どうやらここは、昔日、鍾乳洞が見られたころの駐車場のようだ。 ここから歩いて200Mくらいで、倉沢谷にかかる魚留橋に出る。
橋の手前に一台の四駆の車が止まっていた。 四駆だと楽にここまで入って来られるだろう。
この先は通行止、橋の先に土が盛ってあり、車は通れない。 橋から魚留の滝が少し見える。 ここは後回しにして、林道を登って行く。
林道沿いに水量は少ないが、50Mくらいの高さから落ちる立派な滝があった。 上段はよくわからないが、相当な高さで、幾つか滝が落ちているのが見える。
結構、すばらしい滝だ。 滝を登るのが好きな人には登攀意欲が出るだろう。
塩地谷へはこの先から沢に降りる踏み跡があるのでそこを降りるが、少し急なため、ロープを出して降りる。 降りたところは魚留の滝の上、巨大な石がごろごろしているところだ。
長尾谷が左岸から合わさり、塩地谷は右岸から合流してくる沢だ。


この先遡行図によれば4M級の滝が4本あるようになっているが、巨石の間を流れているのでよくわからない。 石の間を巻きながら登ったら地蔵の滝が見えてきた。
すごいところにあり、垂直に水を落としている。 両岸は岩が壁のようになって立ちあがり、ここを巻くには相当の高巻きが必要のようだ。
最初、楽をして右岸の仕事道を下からこようとしたが、ここまで来るのにかなりの登り、下りがしいられるようで、利用しなかったが これは正解だった。 沢沿いが全然らくちん。
正直、この滝がこれほど立派とは思わなかった。 本当にここに滝があるぞ、というようなところに、ちゃんとあるのだ。 滝横の壁の緑の苔が光っている。 滝壷は深くて大きい。 ここの登攀は不可能だろう。
上に興味のある滝がなくって良かった、この先上にいくにはかなりの時間がかかだろう。

降り始めるころ、ちらちら白いもんが落ちてきた、軽い雪だ。 下の橋から降りて、魚留の滝を見る頃には、かなり雪が本格的に降ってきた。
橋の下から煙が出てくる。 どうやら、四駆できた釣り師が焚き火をしているようだ。 ここの沢も13日から解禁になったらしい。
春先にしては水量もあり、総じて奥多摩の沢は丹沢より水量はあるようだ。 車に戻り、林道を下るころはみぞれになる。
途中、滝のような流れがあったと思って、手前で車を止め、橋まで歩いて見てみると、これも立派な滝。 10Mほどの一条の流れが滝になっている。
ふと、なにか視線を感じ、上を見上げてみると、5M先の至近距離から一匹のかもしかが、じっとこっちを見ている。 じっとこっちを見てて全然動かない。
慎重にカメラケースをはずし、写真を数枚撮る。 2,3分対面してただろうか、ゆっくりと滝の上を横切っていく。
もう一度立ち止まりこちらを見てから、おもむろに植林帯のほうに登って行った。 こんなに間近でみたのは初めてで非常に驚きだ。
鹿などはすぐに駆けて逃げ去ってしまうのに、この数分間貴重な体験だった。
ここの橋には八幡橋とかいてあった。 それから、滝の写真を撮り、車に戻る。 林道を抜けると、ほっとする、 小雨に変わってきたので次にいくのはどこにしようか。

これからの偵察を兼ね、丹波山村方面のムジナ沢のF1を見に行く。
事件現場にはさらに数台のパトカーや救急車が止まっていて、ザイルを持った人たちが下へ降りようとしている、まだ捜索してるようだ。
途中寄り道をし、小菅村の役場に寄り、”多摩川源流絵図”がどこで販売してるのかと聞くと、小菅の湯の物産館にあると教えてくれた。
物産館に寄り、地図を見ると、700円(小菅版で塩山版は別)で、買うほどの意欲がなくなってしまった。 少し眺めてから、関係ない、おしんこを買ってしまった。
小菅から丹波山村に向かうと峠ではかなりのぼたん雪、国道にでるとまた雨になる。 旧道の羽根戸橋上に車を止め、丹波川沿いを覗きながら歩く。
300Mほど旧道を歩くと、丹波川の対岸に沢の流れが流入してるのが見えるので、たぶんあれがムジナ沢だろう。 さて、F1はどこにあるんだろう。
対岸に渡る道はというと、少し上流に吊り橋が見える。 とりあえず、橋を渡って、沢の様子を見てみる。
遡行図には二筋の流れが書いてあったが、一つは山葵田のための流れのようだ。 上流に堰堤が一杯見えるので、F1は丹波川近くに見えなければならない。
ムジナ沢本流にはそれらしきものはない、あるとすれば、山葵田のある沢が丹波川に落ちるところだ。 もう一度、吊り橋を渡り、旧道を戻り、沢の落ち口を覗いて見る。
確かに細い流れの滝はあるが、F1・15Mといえるほどの滝はない。 残念、ハズレでした。
少し、崩れて埋まってしまったようなキモするが?。
車に戻り、おいらん淵の滝を見に行く。
おいらん淵の滝は豪快に柳沢川の水を一気に落としていた。 帰り際、これから尋ねたい、一ノ瀬川、泉水谷、小常木谷などの位置を確認しながら、国道を下って帰った。

 車―――地蔵滝――ムジナ沢―――車

 7:55  8:30   12:30   13:20

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