丹沢・名前不明の沢二つ


2月24日(土)晴れ。
神奈川の滝総数が800を超えた。 一つの通過点だが、残りを想像して見ても、900を超えることはあるまい。これからも地道に、楽しみながら、探して行こう。
今日は、小さな里沢を二つ歩く。あまり滝は期待できない。
しかし、おもわぬ拾いものの沢で、実際に歩いて見なければわからない、想像を超えた沢でした。

最初に東名高速の新酒匂川大橋横を流れる、小さな沢を見てみる。
地形図上では、水流はないが、酒匂川に出会う近くは等高線が立っていて、滝の期待がもてる。
林道が沢近くまで行っているので、それを利用しようと思ってゲート前に行ったら、しっかり施錠されていた。
先週歩いた時は、無施錠だったので、簡単に利用できると思ったが甘かった。
さて、どうするか、とりあえず、水流があるかどうか、戻って確認してみる。 出会いは、246新鞠子橋信号から見える対岸だ。

車が途切れる頃合を見計りながら車道を渡り、対岸を覗いて見る。
水の流れは見えない。下から出会いに行くには、酒匂川を渡渉せねばならず、難しい。
水流が見えなかったので、簡単にあきらめ、次の沢に行く。
鮎沢川支流の沢で、先週覗き、とりあえず、あきらめた沢だ。しかし、地形図上で水流があるならば、歩いて見たい。
先週同様、砕石工場前の道路に入り、じゃまにならないよう路駐する(上から下からダンプが通る)。
工場入口近くから、山に入れそうだったが、外に従業員がいたため、登りにくく、一旦246に出て、登れそうなところがないか歩いて見る。
50Mくらい下ったところで、上に登る仕事道を見つけた。この道は、農道兼東電の巡視路になっている。
上に行くと、尾根沿いをトラバースする踏み跡が下に続く。

丁度、砕石工場をぐるっと巻いて行くように道はつながっている。
竹薮を超えると水音がしてくる。最初の支流だ。
滝音のようだったので、ロープを出し、下に降りて見た。
工場建物のすぐ上で、2Mの滝があった。
横を登ると、また2Mの滝、その上を覗くと、立派な滝が見えた。5M以上はある。
上に行くと、尾根に上がるのが難しそうなので、2M滝横の右岸を登り、狭い尾根に上がる。
尾根上を歩くと、東電巡視路にぶつかる。ここから、次の支流に向け、獣道を下る。
建物横の植林地を抜けると、第二の支流。流れはあるが、水流はとぼしい、鉄製の階段が二股間の植林帯に続く。

本流との出会いは、すぐそこで、ここから本流遡行が出来る。
すぐ上には、工場の車が見え、敷地内を通過できれば、ほんの5分程度でこられそうだ。
下流は工場内に消えるが、水の流れはまあまあそこそこある。
少し歩くと、右側に落差1M、幅数Mに渡る潜流瀑がでてくる。
本流は、穴のようなゴルジュから流れ出ている。丹沢の風景としては、めずらしい光景だ。
幅1Mのゴルジュに入る。濡れるつもりはなかったが、これではしかたない。
突っ張りながら、小滝を越えると、また小滝と釜、丹沢の風景として、今までなかった光景だ。

幅1M、長さ10Mの短いながら狭いゴルジュを楽しみ、小滝を三つ越えると、広いゴーロの沢。
東電の導水路が横切り、大きな堰堤が立ちふさぐ。巡視路に上がり、堰堤を巻いて登ると伏流になる。
次の堰堤上で二股、本流は右だ。水流は徐々に復活するが、えんえん広いゴーロが続く。
奥の二股まで歩いて見たが、滝はなし、ここから引き返す。
左俣の先の二股(左は立ち入り禁止のロープあり)から右に歩いて見たが、ゴーロと堰堤のみで、これまた途中から引き返す。
下りは、東電巡視路を歩く。この道を歩いていると、潜流瀑とゴルジュは見落としてしまう、沢沿いに歩いて正解でした。
巡視路は、最初に見た5M滝上を横切る。丁度曇って来たので、撮影チャンス、見下ろす感じで数枚撮る、もう少し水量があればいうことなし。
車に戻り、帰途についたところで、246の新鞠子橋信号を通過。

なごり惜しく、出会い上をなにげなく見たら、滝のような水流がちらっと見えた。
なぜ、朝見えなかったのか?、すぐにUターン、もう一度、どうしたら近づけるか、地形図を再確認して見る。
すると、最短の道があるではないか、旧道脇の一休食道向かいから、山道の点線がある。
畑沢沿いの車道に車を止め、山道を登る。15分ほどで、東名を見下ろす舗装された林道に出る。
トンネル上の林道を少し登ると、沢へ降りる山道だ。

ガードレール上に夫婦岩、鹿子木と書かれた手書き看板がある、さて、この先に何かありそうだが、岩は分かるが、鹿子木とは何をさすのか?。
水の流れはあり、ここから左岸沿いの竹薮まじりの斜面を降りていく。
すぐに滝、2Mのあと大きな滝が落ちている。これはもうけものの沢だ。
何段にもなって落ちる滝、沢が狭く、対岸からでないとうまく撮れないので、さらに下る。
続いて、7Mの滝、さらに15M幅広滝、そして、その下にも滝は続く。
いったい、この沢はどうなっているんだろう、寄の滝涌沢のようだ。
二段12Mの滝があり、もう出会いかなと思っていたら、さらに滝。
二段15Mの滝が続き、これで滝は終了、以下、人工の護岸となって酒匂川に流入していた。
出会いから、15M、12M、15M、7M、20M、2Mと繋がる滝の沢でした。

ここは、左岸沿いに降りることが出来るが、なかなかうまく撮れるポイントがない、木々が生い茂るとなおさら難しい。
しかしながら、この時期で、これほど見栄えがするならば、水量が多い時はさらにすばらしい姿を見せることだろう。

出会いから、もう一度登り返し、山道に出る。
降りるとき、気がつかなかった夫婦岩が、沢横(林道裏)にあり、その下に小さな石の祠があった。
早く帰れそうだったが、思わぬ滝の沢に出会い、車に戻ったところで4時だ。
花粉はものすごく、マスクをしていても、鼻水、クシャミの連発、明日はどうなることやら。
この二つの沢は、里に近いので名前があると思う、いずれ調べてみたい。

車――最初の沢引き返し―次の沢出合――車

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