後沢、白水沢大滝


11月30日(土)快晴。

くるくると猫の目のように変わる天気予報。 最近の予報は直前まであまりあてにはならない。
今日の予定は寄・後沢と杉ノ沢沿いを歩いてみる予定だ。 天気予報は晴れのち曇りだが、だんだん雲がなくなり、快晴になった。
善波トンネルを抜け、眼前の富士を見ると、おかしい、雪がないのである。
確か木曜日にみた富士山は真っ白だった。 よーく見ても茶色ぽい色で、白い色がない。 1日で解けてしまったか?。
しかし、あとでわかったのだが、 朝焼けの色が白い雪の色を消していたのである。 年中見ている富士だがこんな色の富士を見たのはじめてだ。
寄の橋の手前に着いた時は雲一つなし。 橋の手前にあったトイレ(旧キャンプ場内に整備された)が綺麗になくなっていた。 桜は去年と同様1、2部咲いている。
仕度をし、ゲート横から舗装された旧キャンプ場内を進む。 左岸に合流してくる、後沢に入る。
なぜ後沢かというと、左俣に大滝があるらしい。 木で作られた堰堤を二つ越すと最初のゴルジュと滝が出てくる。
前来た時はここまで、滝の撮影をし、かえったものだ。 さあ、この先は未知の世界。
少し行くと右に枝沢が現れた。 奥を見ると滝のような流れが見える。
本流から100Mくらいのところに立派な8Mの滝があった。 もともとは10Mを越す滝のようだったが、残念ながら滝下が大量の土砂で埋まってしまっていた。 ここは広い円形の壁に囲まれているようだ。
また本流に戻り少し行くと堰堤と堰堤の前の岩と小滝。 仕事道の木橋が岩にかかり、堰堤横に続いている。
堰堤がなければ綺麗なところだ、周りにもみじの大木が多い。
しばらく進むと二俣になる。 沢の感じからして、左が本流のようだ。 右には堰堤があり、その先は見えない。
左に入り、ゴーロを進む。 次にまた二俣のような感じのところがあったが、左に進む。
広いゴーロ帯でもう水の流れがなくなった。 もう少し先まで様子をみようと、ゴーロを登り、進んで行くと 沢は狭まり、右にカーブしている、水も少し出てきた。
正面は水がしたたり落ちている壁。 ひよっとしたらこれが大滝かも。 しかし、鑑賞にあたいするような滝じゃない。
右の流れには滝が二つ、一条に落ちている。 水量からしてここまでだろう。 細い流れの5Mくらいの滝二つを見て折り返す。
下りは沢沿いの仕事道を利用しながら帰った。 キャンプ場内から寄沢に降り、滝郷の滝を見に行く。
周囲の紅葉とあいまって、どうどうと落ちていた、いつ見ても水量があり、美瀑だ。 道路を車まで戻ったが、今日はいまいち、歩く波長があわない、結構足の疲れを感じる。
ミロク山荘横から、杉ノ沢沿いの旧経路を行こうと思っていたのだが、しっくりこないのでやめた。 そのかわり、楽な林道を登ることにした。
昔の本に”杉ノ沢沿いを歩くと、遠く一ノ沢に大滝が見えてくる”とあったのでその真偽を確かめたかったのだが。 事前に地図をみたが、一ノ沢とはどの沢をしめしているのかわからなかった。
中ノ沢を過ぎ、3KMポイントを超えると白水沢に出会う。 橋から覗くと、ゾクッとするような高さだ。
杉ノ沢までかなりの落差がある。 じっと目をこらして下を眺めてみるとなんかありそうだ。 耳を澄ますと滝音のように聞こえる。
堰堤なのか滝なのかわからないので、様子をさぐりに橋横の降りられそうなところから、立ち木伝いに降りてみた。 どうやら滝のようだ。
日の光で虹をかけながら、飛まつが飛んでいた。 さらに下に深く続いているようだ。
これは全容を確かめなくてはならない、少し降りると崖で行き詰まる。 滝壷へは降りられそうもない。
右を見ると、植林帯がある、おそらくそこへ出れば下まで巻いて降りていけるだろう、それにはもう一度林道に上がらなければならない。 なんとか、降りる道はないかと探して見ると、少し巻きながら、植林方向へ逃げていけば行けそうだ。 ロープを使いながら、強引に行くと、何とかしたまで降りられた。
かなりの大滝だ、単純に見て3段・30Mくらいある。 空は快晴、まだ陽の光が当たり、写真撮影は難しい。 まあ、時間はたっぷりある、じっくり構え、陽のかげりを待った。
上段と下段は立派な直瀑だ。 ただ、惜しむらくは橋下のため、ごみや人口物が一杯落ちていた。 滝壷には大きなコンクリートの塊があり、写真に入れないようにするのに苦労する。
まずは腹ごしらえで、おにぎりを食べ、じっくりと待つ。 この滝が昔の経路から見えた大滝なんだろうか。
しかし、どう見ても木が生い茂っていて、遠くからみえそうもない、まだ他にあるんだろうか? まあ、それもよし、今日はこの滝をじっくり解明しておしまいだ。
日がかげり、中段、下段の滝を撮る。 登りは植林タイを登ると仕事道があり、簡単に林道に出られた。
こうなると、上段の滝をどうしても拝みたい。 橋手前からロープを使いながら降りて見ると、1箇所、きっちり降りられるところがあった。
この滝も12Mの立派な直瀑、上には赤い橋げたが見える。 この滝壷にもごみとコンクリートの大きな塊があった。 道路に近い滝の宿命のようなものだ。
すぐ下に続く2M、その下を覗くと6Mくらいの滝。 この滝全体は4段、30Mが正解だった。
それにしても、こんなところに大滝がひそんでいたなんて。 最近、探す滝も少なくなってきて、なかなか行く場所が決まらないのだが、きょうは大収穫。
天気予報もはずれ、暖かい快晴の1日、気分良く林道を下った。

車―――後沢大滝?――車―――白水沢大滝―――車

7:50  9:45   11:50  12:50   15:00

 

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