丹沢・五町歩沢


10月15日(土)くもりのち晴れ。
今週末の天気予報はすこぶる悪い、いずれも雨が降る確立が高い。
せいぜい雨が降り出すまでだなーと、五町歩の大滝を見に行く。
朝、以外と晴れ間が見えたので、今日一日持つかもしれない、最近の予報は結構ハズレテいるからね。 高曇りの中、塩水橋に着く。
今日から禁漁らしい、それでも数台の車が止まっている。
ゲートをくぐり、林道を歩いて行くと、旧橋のすぐ下に真新しいコンクリート橋が完成し、かかっていた。 工事中を見たことがあるが、以外と早いんだなあ、と感心する。
20分ほどで、天王寺尾根登山道入り口に到着、さらに20分ほど歩くと、見覚えのある、モミの木の大木が数本ある、五町歩沢出会いに着く。 林道から眺めても、出会いはよくわからないが、モミの木は、いい目印だ。
本流の堰堤上を、なるべく靴を濡らさないよう渡渉すると、結構水量のあるゴーロの沢が合流している、これが五町歩沢だ。
しばらく急で真っ直ぐなゴーロの沢が続くので、靴は運動靴のままだ。
ゴーロが終わり、沢が右に曲がるところに、F1・6Mの滝が出てくる。 左からは、簾状の滝がかかり、本流には、続くF2の滝の上部が見えている。
ここから、五町歩の滝までの短い区間が、この沢の見所だ。 ここで、沢足袋に履き替える。
しばし、感じのいいアングルを探しながら写真を撮る。 さーて、ここはどうやって突破しようか。
水流沿いは、手がかりがありそうで登れそうだが、ぬめっているのと、シャワークライムになりそうなので、じっくり眺めてからやめる。

簾状の滝を登り、ガレルンゼをトラバースぎみに登り、立ち木を掴み、左から乗っ越す。
次のF2・二段8Mの下に降り立つ。 この滝も、手がかりがあるが、同様にシャワーとなるため、左のガレを登り、小さく巻いて行く。
上に降り立つと、前方奥に、この沢の盟主・五町歩の滝が見えてくる。
五町歩の滝下までは、沢を辿る簡単な登りで、すぐに着いた。 さあー、美しい滝をじっくり眺め、ゆっくり写真を撮ろう。
水量は、すぐ上から湧いて出ているので、豊富に流れている。
なんといっても、目立つのは、滝上部の真中にある”烏天狗のように見える岩”だ。
また、この滝は、見る角度によって、かなり形が変わる。
下流側からは、烏天狗を象徴とした、男性的な滝、上流側からは、優雅な三条に落ちる美しい滝の姿に変わる。
公称落差は17M、下から見るとそれほどの落差は感じないが、対面の尾根に登り、見下ろすように眺めると、そのくらいの高さはあるだろう。
下りは、この尾根をさらに登り、トラバースぎみに、幾つかの小尾根を突っ切り、降りていく。 簾状滝へ落ちる谷を横切り、次の沢の湧き口で、美味しい水をいただく。
さらに尾根を一つ越え、小さな流れがある沢を下る。

本当は、五町歩沢出会いに降りられそうな尾根を、降りようと思ったが、この沢が簡単に降りられそうだったので、行けるところまで、沢を下る。
滝の一つくらいはないかなあと思いながら降りて行くと、ありました、綺麗な滝が。
もう先には、本流の本谷川が見えるところに、三段10Mの滝がかかっていた。
出たところは、五町歩沢出会より、100Mくらい下流の堰堤下、対岸にモチゴヤ沢が合わさるところだった。

堰堤から尾根に続く仕事道が見える、この道をうまく拾えば、尾根から五町歩の滝へ行けるのかもしれない。
たまたま、無名の沢(モチゴヤ沢対面の沢)を降りたおかげで、一ついい滝が発見(以前の記録で確認済だった)できた。
本谷川に出ると、太陽が眩しい、どうなっちゃっているの、今日の天気は。 雨になる予報が、快晴の天気になってしまった。
丁度昼食タイム、暑いくらいの日差しを浴びながら、パンをかじる。
林道を歩いて行くと、片手にホトトギスを盗掘して持っていた、中年の二人組に会う。
まことに情けない、こういう人間がいるから、目に見えるところから、花がなくなってしまうのだ。 じろーと一瞥し、通りすぎた。
右岸には、幾つか小沢があるので、少し歩いて見たが、何もみつからなく、徒労に終わってしまった。
それにしても、本当に今日の天気はどうしたんだろう。 青空の下、ゆっくり車に戻り、早めな家路についた。

車――五町歩沢出会――大滝―――車

7:45  8:25    9:55  13:50

 
  トップへ戻る