百四丈滝
7月17日(金)〜19日(月)快晴。
去年の屋久島日食からほぼ一年、夏休み第一弾として、百四丈滝観瀑ツアーを計画する。
いつもの山仲間と二人で行くことになった。
梅雨明けが順調に進み、天気の心配がいらなくなり、気持ち的にも楽である。
16日の夜出発、松本インターを0時5分に出て、高速代は千円。
コンビニでビールを買い、道の駅風穴の里で仮眠する。
夜明け前までは、にわか雨もあったが、朝焼けが美しく、快晴になってきた。
今日の予定は、登山道入り口までなので、一日観光しながら進む。
窓を全開にし、無料の安房トンネルを抜け、高山に入る。高山は素通りし、白川村へ向かう。
国道360号線脇を流れる繊砂谷には、いい滝がありそうだった。
後日、ネットで調べたら、天生三滝(木滝、中滝、高滝)と呼ばれる滝があり、高滝は50Mもあるとのこと。
白山を望む展望所から、雲上に白山最高峰の御前峰、剣ヶ峰を見ることが出来た。
まずは、白水の滝を見に行く。かなりの水量を落とし、今日は立派な姿をしていた。
白水湖にも寄ってみると駐車場に沢山の車、白山へ登る人達でした。
湖の脇には300円で入れる露天風呂もあり、登山帰りに入れれば最高だろう。
次の時間つぶしの観光は、荻町の合掌つくりの町並みを歩いた。
久しぶりに人が沢山いる観光地、夏の日差しが熱く疲れる。
軽い昼食後、白山スーパー林道に入る。夏割引でも片道2500円、どっちにしても往復利用しなければならないので、往復4890円で購入、ジュース1本分が出た。
スーパー林道内は、滝の見所が多く、時間をつぶすには好都合だ。ふくべの滝は落差もあり、姿も美しい。
姥が滝は、滝を見ながら無料の混浴露天風呂に入れる、自然のロケーションだ。
人が少なかったので、汗流しに露天風呂に入った。
いい湯加減で気持ちがいい。水着持参で、孫を連れた夫婦が入ってきた。
だんだん人も増え、ころあいを見計らって、風呂からあがる。往復、30分くらいだろうか、。
途中、岩底の滝やシリタカ滝を眺めながら、スーパー林道料金所を出る。
一里野スキー場内の林道に入る。舗装された林道をどんどん登ると、最後に舗装が切れた尾根に出る。
すぐに、加賀禅定道とかかれた登山道が現れたのを確認し、少し戻る。
途中の分岐に入り、また登って行くと、ゴンドラの終点にでた。
ラジコンの愛好者が数人、飛ばして楽しんでいる。
ここには、水洗トイレ、水もあり、泊まるロケーションとしては最高だ。
ここに泊まることを決め、テントの設営をする。
ここにも、加賀禅定道の看板があり、スタート地点のようだ。
ゴンドラは動いてなく、人の気配も無いが、登山道として、トイレ、水を開放しているのだろう。
夜間は、ブレーカーを上げると電気もつく。
昨日までは、連日の雷雨で大雨だったらしいが、梅雨明け宣言が出た。
早めに、一杯飲みながら、日本海に沈む夕日を眺めていた。
車とテントに別れ、すぐに眠りにつく。夜中には、満天の星、流星と天の川が綺麗でした。
早めに目が覚め、日の出を見ながら朝食、快晴で暑くなりそうだ。
5時半出発、林道を昨日見た尾根まで車で上がる。
昨日来たときは一台もなかったが、早くも6台の車が止まっていた。
ナンバーを見ると、すべて地元の車、三連休で梅雨明け、出足は早い。
ここに止められる車のスペースは、せいぜい10台くらいだろう。
広葉樹に覆われた日陰の尾根道を登っていく。すぐに檜倉、暑いので、一枚脱ぎTシャツにする。
しばらく軽いアップダウンで尾根道を進むと、しかり場分岐に出る。
途中、あとから来た単独者2名に抜かれ、ここで、数人の登山者に会う。
彼らはヘルメット持参で、途中から右の沢へ降りて行った。
尾根道を歩いていると、遠くに百四丈滝の落ち口が見えてくる。
東には北アルプスの山なみが見え、槍、穂高も見えてきた。
上空は雲一つない青空、汗が染み出してくる。
高低差はあまりないが、尾根道特有のアップダウンが多く、以外と疲れる。
奥長倉避難小屋に着いた。ここに今日泊まる予定のため、荷物をデポし、荷を軽くして登る。
目の前にある美女坂の頭までは、今日最大の難所、かなりの高低差だ。
なんとなく、身体の調子があまりよくなかったが、坂を登りだすと、力が入らない。
少し登っては休み、疲れが取れるまで日陰で休んだりしながら登ったが、足が上がらない、前身がだるく、尻がむずがゆくなり、喉がかわく。
2Lの水をちびちび飲みながら、後続にどんどん抜かれる。
やっとの思いで美女坂の頭に出た、滝の展望台までは、まだ少しある。とぼとぼ歩き、やっと滝展望台に着いた。
相棒に遅れること1時間、滝を見ないで、日陰でしばらく横になる。
非常に疲れた、自分はここで終了、相棒が戻るまで1時間ほど横になっていた。
昼食を食べる意欲もなく、水だけを口にする。相棒が、雪渓の冷たい水を取ってきてくれたので、一口飲むと、冷たく生き返る。
横になっていたとき、何組かが、滝を見に来ていた。
それとはなしに話を聞いていると、ほとんどが尾根に車を止めたメンバーらしく、ほとんどは日帰りのようでした。
ただ、白山までの往復者は、ほとんどなく、お花畑を楽しんだり、滝を眺めたり、散策して帰るようでした。
さすがに白山往復は一泊しないと厳しいらしい。
やっと少し調子が戻ってきた。パンをひとかじりし、初めて百四丈滝を眼下に眺める。
一直線になって落ちる滝を俯瞰でき、非常にすばらしい眺めだ。
思っていた以上に近くに見える。ここからの姿で十分感動を覚える。
やっと写真を撮れる体調に戻ってきた。太陽の位置も良くなり、充分に撮影し、ゆっくり下山にかかる。
奥長倉避難小屋に戻り、夕方まで休憩する。4時すぎ太陽はまだ高いが、待ちきれず、一杯始めた。
小屋泊まりのおばちゃんが降りてきた。70歳くらいだろうか、単独で小屋二泊し、白山を往復してきたとのこと、老人パワーである。
結局小屋泊まりは、我々とおばちゃんのみでした。
今日も夕日を楽しみ、眠りに付く、Tシャツでも暑いくらいでした。
目を覚ますと今日も快晴、立山付近から昇る朝日を眺め、朝食のパンを食べる。
疲れもとれ、昨日の不調がうそのようだ。
目的の百四丈滝がばっちし見られ、ツアーは成功、下山するだけだ。
途中、登ってくる登山者には会わず、車も半分になっていた。
林道を下ってから、携帯で民宿の予約をしてみる。一発でOK、岩間温泉にある噴泉塔へ行ってみた。
近くにあると思っていたが、意外と距離がある。ゲートから林道歩き50分で無料の露天風呂に着く。
ここから山道40分、噴泉塔がある谷に出る。しかし、残り100Mで登山道は廃道。
一人休んでいた人に聞いたところ、数年前までは、比較的楽に行けたらしいが、今は廃道、谷を二回くらい渡渉するか、強引に廃道を辿るしかなさそうだ。
携帯の待ち受けに見事な噴泉塔写真も見せられ、先は断念、来た道を戻る。
露天風呂に戻ると、登山者が一人休んでいた。
聞くと楽々新道を登り、避難小屋で一泊し、途中で折り返し、岩間道で降りてきたとのこと。
「非常に疲れ足にきた、もうあまり登りたくはない」と話していた。
東側からの白山登山道は、距離が長く、健脚者向きだ、メイン登山道と比べると静かな山歩きが出来、避難小屋は綺麗でした。
今回は体調不良もあり、雪渓、お花畑等の散策は出来なかったが、目的の百四丈滝は、しっかりと目に焼きつけることが出来、一応、成功でした。
下山後の民宿富久は、前回、沢上谷のとき利用した民宿で、安くてご飯がおいしく、最高でした。
車――しかり場分岐――奥長倉避難小屋――百四丈滝展望台――奥長倉避難小屋
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