奥多摩、蛇沢・滝沢


11月13日(土)快晴。
はたして、滝沢に滝があるんだろうか?。 滝がありそうな沢名として、滝沢や棚沢という名前が浮かぶ。
昔の人が付けた名前なので、おそらくは、なにがしかの滝か、急流が想像できるだろう。
そんな名前の一つとして、蛇沢にある滝沢を見つけた。 この沢は、奥多摩湖に注ぐ川で、本流が蛇沢、その支流に滝沢という名前の沢がある。
地形図から想像すると、やや等高線は詰まっているが、そんなに期待できる、ということもない。 真っ直ぐ、小河内峠へ突き上げているからだ。
しかし、なんらかの意味で滝沢とつけられたのだろうから、期待する滝があるかもしれない。 そんな具合で、蛇沢に出かけた。

今日は快晴、風もなく、久しぶりにひんやりとした空気が包み込む。
ダム駐車場に車を止め、ダムを横切る。 紅葉はこの付近で見頃、上の方はおしまいだろう。
ダムを渡り、右折して、カギのかかっていない門をあけ、林道に入る。
ここから先は通行禁止らしいが、特に問題もなく、林道を歩く。 鏡のような湖面に映る紅葉を眺めながら、テクテク歩く。
途中、一人のアマチュアカメラマンとすれ違っただけで、誰もいない静かな道路を歩く。 林道終点にダム関係者らしい一台の軽自動車が止まっていた。
林道から先は、湖岸周遊の山道になる。 最初の沢らしい沢の、水窪沢を渡る。
まあまあの水量があり、ここも歩いてみたい気がするが、とりあえず今日は蛇沢なので、そのまま湖岸道路を歩いていく。

道は湖沿いをくねくね回りながら行くので、以外と距離がある。 少し山道を歩いて行くと、清八新道との分岐になる。
ダムからこの区間までが、落石が多く通行禁止らしい。 しかし、この間はなんら問題ない、歩きやすい道だった。
ダムが出来たての頃、結構歩いた人がいるんじゃないか、途中ベンチなどもあり、散策というような感じで歩けば気持ちよい道だ。
ただ、ダムから終点の深山橋までは約20KM(徒歩6.5時間)とあったので、生半端な距離ではない。
蛇沢の流れる音が聞こえてきた。 ここまで4.5K、1時間ちょっとかかった。
手前の小沢から、蛇沢に落ちているところに、5Mくらいの滝がかかっていた。

藪の奥に鉄枠で出来た堰堤が見える。 靴を履き替え、蛇沢に入渓する。
堰堤を左から越えると感じのいい沢になる。 すぐに4Mの滝が出てくる。
ちょっといい感じかなあと思うと、石積み堰堤にぶつかる。 こんな繰り返しで、石積み堰堤が7個出てきた。
途中には、仕事道の木橋もでてくる。 やがて、二俣に到着、水量比は1:1。
右本流には3Mの滝がかかっているが、左の滝沢とおぼしき沢を登って行く。
沢は狭く、蛇行し、滑が続く。 なんとなく、くねくねしてきて、何かありそうな感じになってきた。
3Mの滑滝を越えると沢は左に曲がり、ゴルジュとなる。 そこには、数段にわたる滝が落ちていた。
ここが、滝沢と名づけられたゆえんか。 全体像は、見えないが、5段・16Mの滝だった。
下から、3、3、4、4、2、と狭い壁の中を滑り落ちている。 思っていた以上に、すばらしい滝だ。
ここは、水線近くを通過しないと、このすばらしい滝は見られない。 左の急斜面を注意しながら登っていく。

上段の滝は、乗り出すようにしないと見られないので、足元に注意が必要だ。
岩も脆いので、一つ一つ確認しながら登る。 ここを越えると、一旦開けたところになる。
しかし、滝はさらに続き、CS2M、3M・3条と続く。 これでゴルジュはおしまい、明るく開け、石積み堰堤が出てくる。
もう、この先、面白そうなところはなさそうだったので、ここで引き返す。
二俣に戻り、本流を少し探索してみる。 滑床と滑滝が続き、感じがいいのではあるが、滝らしい滝は出てこない。 適当なところで引き返す。
登る時気がつかなかったが、二俣近くに石灰岩の滑があり、その上の岩に、小さな鍾乳石がぶらさがっていた。
小さな穴があるが、奥はわからない。 奥多摩にくると、こういう別の楽しみがあり、楽しい。
二俣で、木漏れ日を浴びながら、昼食とビールを飲む。
帰路は、沢沿いの仕事道を辿り降りると、出会いから100Mくらい先の湖岸道に出た。
あとは、ぶらぶら紅葉を撮りながら駐車場に戻る。 この時間でも満車状態で、駐車場所を探す車がうろうろしていた。
先週同様、もみじ狩の車で、古里までのろのろ運転が続いた。

車――蛇沢出会――連瀑帯上――折り返し―――車

8:35  9:50   11:50   12:40   15:30

 

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