日陰沢


8月28日(土)曇りのち小雨。
朝起きてみると、雨音がしない。 外に出て空を見上げてみたら少し青空らしきものも見えていた。
今日はいつもの山仲間との定例山行の予定だったが、予報が一日雨だったため、急遽変更、夜の飲み会のみに変更したのだ。
ちょっと近場の気になるところへ行ってくるかと、裏丹沢へ出かける。
行き先は日陰沢。
雨の降った跡はあるが、まだ雨は落ちてこない。 台風が足踏みしているので、少しずれがあるようだ。 早いとこすまそうと急ぐ。
神の川林道終点のトイレ前に路駐し、犬越路への東海自然歩道を歩く。
大岩沢の入り口を見、少し登ると、登山道は日陰沢を横切る。 すぐ上に見える堰堤上から沢に入る。
今にも雨が落ちてきそうな、暗い空だ。 登って行くと、また大きな堰堤が出てくる。

結局、三つの堰堤を越したが、この間は何もなく、また登山道が横切るところにでてしまう。 ちょっと見込み違いで、ここから沢に入れば良かった。
木橋から辿ること5分で二俣になる。 水量比は2:1だ。
左の本流に入るとすぐに、滝が目に入る。 沢が左に曲がるところに、二段の簾状滝が落ちていた。
正面は水量の少ないスラブの15M滝、周囲が絶壁に囲まれているところだ。 資料的に、もうこの沢には、めぼしい滝はないらしい。
かなり暗い雰囲気なところだったが、スローシャッターを切るには丁度良かった。 上段はよく見えないが、4Mくらいあるらしい。
ここの巻きは両岸ともちょっと不可能、滝をよく見ると、直登出来そうだが、ヌルヌルであぶない。
下から見るだけで、ここは引き上げ、少し右俣を見てみる。
すぐに3Mの滝があり、しばらく両岸は、脆い岩壁状の幽玄な雰囲気だ。
出口は3Mのスラブ滝、その上は明るい。 ここで引き返し、登山道を下る。
少し雨が落ちて来たが、時間が早いので、大岩沢のF4まで行ってみっかと、日陰沢を横切り、大岩沢に入った。
以前来たときは、簡単にF1まで行けたような気がしたが、その前に連続して三つの堰堤がでてきた。 あれー、こんなに堰堤があったっけーと思いながら、意外ときわどい巻きをしていく。
やっとF1が見えてきた。 さて、この連瀑帯はどうやって抜けていくんだっけー。
雨で岩がかなり濡れてきた、気をつけなければと思いながら左を登る。

ズルー、やってしまった、1M滑落。 気を取り直し、ロープを出す。 投げ縄の要領で上の木に引っ掛け、慎重に登る。
沢を少し登り、また微妙な岩のへつり、一歩間違えると下に落ちる。
逆層ぎみで丸く手がかりがあまりないので、足元位置を確認しながらF1の上に出、F2の下に降り立つ。
このF2の巻きも微妙で、右から階段状のところを足元に注意しながら巻いてあがる。 次のF3は、右から巻いていく。
少し安心したゴーロとなり、両岸が狭まってくると、F4の水しぶきが見えてきた。 90度曲がる、暗い井戸底のようなところに、豪快な水量の大滝が落ちているのだ。 全体像は巻き道に上がらないと見えない。
この巻きも、滑りそうな微妙な凹角を登らなければいけないので、今日はここまでとした。
暗いうえにさらに暗いところなので、非常に陰湿的なところだ。 近くから撮ろうとしたが、すぐに水滴がついて不可能。 雨も降っているので、注意しながら滝の写真を撮る。
さて、下りは慎重にも慎重に降りなければと、ロープを出しながら、滝場をクライムダウンした。
雨も小雨なので助かった。 あとは登山道を5分で車に着いた。
雨の予報が少し持ったおかげで、丁度いい遡行が出来た一日でした。

車――日陰沢F1――大岩沢F4―――車

6:35  7:20   9:20    10:30

 

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