丹沢・本間沢、水沢、大洞沢

9月28日(木)晴れのちくもり。
本間沢のF9大滝を見に、有給を取って、出かけた。
前日降った雨で、早戸川の水量がかなり増えている。
管理釣り場先で、落石通行禁止の看板が、でんと置かれていた。

こりゃだめかな、と思ったが、個人責任ということで、看板を横にどけ、林道に入って見る。
比較的、小粒の石が道路上に落ちていたが、なんとはなしに、奥まで入れた。
本間橋先の路肩に車を止める。
仕度をして、閉鎖された観光センターへの道路を登って行く。
本間沢は、蛭の多い沢だが、大分少なくなってきたようだ。
早めに沢に降り、堰堤を一つ右からクリア。
20分ほどゴーロを歩くと、F1が出てくる。
やはり、水量が多い。
5Mとも10Mとも、とれる滝だが。
水量が多いため、滝を登るのに躊躇、左から巻いて登る。
ここ、本間沢は、滝が多く、それも簡単に登れる滝が多い。
しかしながら、今日は、水量が多いため登れず、すべて巻きながら登るようだ。
滝直登より、巻き道がきついため、神経を使う。

F2からF8までは、わりあい簡単に登ってこれた。
さあ、問題のF9に着いた。
この滝は、三段25Mとも言われているが、下段15M、上段10Mの滝で、二つの滝として見ていいだろう。
前回、下段トイ状の滝は、突っ張りでやっと登った記憶があるが、今日は水量がありすぎ、とても直登するきにはならない。
さて、どうやって巻くか、周りを偵察しながら、検討。
下りもきついため、登るしかない、さあどうする。

しばし、考える。
左の壁が登れそうだが、かなりキツイ、大きく巻くのは危険で、不可能に近い、一番安全なのは、直登だが。
左の壁に決めた。
一歩一歩、ホールドを確認しながら、ゆっくり登る。
途中、一ヶ所、錆びたハーケンが打ってあった。
なんとか、手がかりがあり、登りきることが出来た。
この沢で、一番の難所を乗りきる、あとは、巻きながら登って行くだけだ。
上段は、形のいい10Mの立った滝だ。
ここは、左に楽な巻き道がある。
この上のゴルジュを登ると、最後の滝F10が見えてくる。

下から見ると、扇状に広がった滝、巻き道からは、形のいいニ段の滝。
ここでも、まだ、かなりの水量があった。
これで滝はお終い、あとは、小滝とゴーロになり、急速に水が減って行く。
水流が途切れたところで、靴を履き替える。
前回は、乾いたゴーロだったが、今回は、時折水が出て、かなり源頭まで水音がしていた。
左にガレを見て、上部が藪に覆われるようになってきた。
そろそろ、適当な左尾根に逃げなければ、と思うころ、少し踏み跡が出てくる。
尾根に上がり、木につかまりながら、30分ほど、あえぎながら登って行くと、稜線の登山道に出ました。

本間の頭から、西へ100Mほど寄ったところだった。
ベンチに座り、美味しくビールをいただく、誰も通らない、平日の昼間なので、実に静かだ。
本間の頭から、観光センターまで、1時間20分、登り4時間と比べると、実に気楽だ。
湖の水位が下がり、顔を出した”八丁の滝”を見て行くが、15Mくらいあった滝も、土砂に埋まり、5M以下の滝に成り下がってしまった。
雨後の平日のため、帰り際、ダム下にある、大沢の滝へ寄って行く。
休日だと、滝下へ行きにくいが、観光客のいない平日は、気がねなく、入れる。
ここも、水量があり、立派な滝の姿が見られた。
9月30日(土)くもり時々晴れ。

藤熊川支流・水沢にある、大滝を見に行く。
どこか、うわさで聞いたような気がしたが、水沢大滝は、水が涸れてしまったという話しだが、真偽のほどは?。
ヤビツ峠を下り、諸戸にあるオートキャンプ場近くの、県道が広くなった場所に車を止める。
早朝のため、まだロープが張ってある、キャンプ場内へ降りる道路を降りて行く。
水沢は、キャンプ場の中で、藤熊川に合流する水量の多い沢だ。
しばらく、左岸沿いにある、道路を歩く。
最後のテン場から、水沢に入渓する。
前水沢の分岐を過ぎ、しばらく歩くと、沖水沢との分岐になる。
水量比は2:3、沖水沢の方が水量は多い。
左の水沢に入って行く。
左岸から水量の多い小沢が合わさると、極端に水が少なくなる。
12M・大滝に着いた。

ない、見事に水の流れがない、水は滝下でおしまいだ。
何年前だろうか、綺麗な簾状の滝の姿を見たのは。
上流の堰堤工事の影響なんだろうか。
もう、水の流れる大滝の姿を、見ることはできないだろうなあ。
これで、水沢本流の遡行価値は無くなってしまった。
消化不良のため、沖水沢に入り、7Mと8Mの滝を見て行く。
キャンプ場に戻ると、一台の車が、キャンプ準備をしていた。
入口から出るのもいやなので、正面土手から、県道に直接上がる。
何か、まだ時間があるなあ、どこか見て行くところはないかなあ、と頭の中で考えると、
宮ヶ瀬に下る途中に、大洞沢があったなあ、そこでも見て行くか。
確か、マシラさんが入渓したが、まだ記事がアップされてないところだ、何かあるかいな。

橋の横に車を止める。軽トラが一台止まっている。
橋から下流の方を覗くと、堰堤しか見えないので、たぶん、何もないと思う。
大洞沢横の道路を歩き、札掛への道が沢上に木橋を掛けるところから入渓する。
途中、堰堤間で、釣りか山菜か、目的はわからないが、軽トラの持ち主らしき人が歩いていた、魚がいるとは思えない沢だが?。
水量は多くないが、短い沢なんでこんなものだろう。
少し登ると、門のような感じのゴルジュが見えてきた。
これは、何かあるかも、と期待したが、両壁とも脆い岩で出来ており、落石や崩れた岩がゴルジュ内に詰まっている。
地震でもきたら恐いところだ。
ホトトギスの花が岸壁に沢山咲いている。
上からの落石を気にしながら登ると、出口が壁のようになり、二条に流れるCS・10M滝がありました。
右を登れば何とかなるかもしれないが、上を見ると、もう滝もなさそうな雰囲気がするので、ここから戻ることにした。
あまり期待はしなかったが、一ついい滝があったので、良しとしよう。
小さな蛭が、靴下の縫い目から首を出していた。
さあ帰ろう、時間は早いが、滝も一つ見つけたことだし、まあ、いいでしょう。
車――F10の滝――本間の頭―――車 車――水沢大滝―――大洞沢F1―――車
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