奥多摩・将監峠から井戸沢大滝


6月26日(土)くもり。
先週、体調が悪かったのでパスした井戸沢大滝行きを決行。
奥秩父の滝を写真等で見てみると、幾つか興味をそそられる滝がある。 そんな中の一つ、井戸沢大滝にチャレンジしてみた。
大滝村から遡行モードで行くと、1泊2日の工程になるらしい。
なんとか日帰りで行ける方法はないかと、地図をみたり、HPを覗いたりしていたら、 可能なルートが見つかった。
大滝は比較的上流部にあり、将監峠に近い。
なおかつ、地形図の傾斜は緩やかで、簡単に源流域に降りられそうだ。
ざーと見積もって、往復8時間もあれば十分だろう。
てなわけで、登山口がある三ノ瀬に向け出発。 天候はくもりで、晴れ間も見え、まず昼間は大丈夫だろう。
三ノ瀬集落の少し先に車を止め、登山道である林道を、将監峠を目指し歩く。 体力温存のため、楽な林道をゆっくり行く。
ムジナの巣でのどを潤し、将監小屋は寄らず、上の楽な登山道を行く。
将監峠までゆっくり歩いて、1時間40分ほどで着いた。
地図を見て、降りる方向を探る。 北の方向に向かって降りれば、ショートカットで井戸沢に降りられそうだ。
多少、踏跡があるかないかの獣道の低い笹藪を越いで、真北に進む。
下に小窪が見えるので、低い谷を目指し、笹をつかみながら降りる。
まだ水はないが、下のほうから水音が聞こえてくる。 5分ほどで、水流のある沢に苦もなく出た。
あとは、どんどん下って行けば必然的に本流に出るだろう。
帰り道がわからないといけないので、分岐の写真を撮り、目印のビールを沢においた。
順調に戻れば、冷えたビールが美味しくいただけるだろう。 ここで靴を履き替え、遡行モードにする。
緩やかな流れを下って行くと、すぐに二又、 水量比は1:2。

下って来た左沢より水量が多く、沢床が低い、これが本流か?。
しばらく源流の渓流のような流れの中を下っていく。 途中幾つか分岐があるが、本流を下っているらしい。
ちょっと水量が同じくらいの分岐に出た。 ここに大きな鹿角が落ちていたので、目印に下ってきた左又(ドラムカンがある)の方向へ置いて行く。
しばらくして、やっと滝らしき流れにであう。 下りは慎重に降りることにこしたことはない、横をロープを使いながら降りる。 5Mほどの滝だった。
しばらくして、4M二条の滝。 ここは慎重に足元を選びながら流れを下る。
しばらく歩くと、ゴルジュが見えてきた。 これが4段20Mの滝だろう。

傾斜は比較的緩やかだが、よく分からないので、慎重に巻き道を確認しながらゆっくり降りる。 ここは、大きく巻けば問題ないし、登りは楽そうだ。
また、しばらく歩く。 3Mくらいの滑滝を巻いて行くと、前方に怪しげな岩が見えてきた。
どうやら、大滝の落ち口らしい。 さて、どうやって下まで降りるか。
少し戻ると、右岸の上に小窓が見える。 登って見ると踏跡がある。
たぶん、巻き道はここからだろうと思い、小窓から下る。 笹をつかみながら降り、急なガレ沢伝いに降りる。
降りたところからは大滝は見えず、その下の滑滝の下に降りてしまったようだ。

降りすぎてしまったので、滑滝横を登り、倒木を掻き分けて行くと、ドドドーとする大きな音と水煙が目の前に見えてきた。
大滝に到着したのだ!!、感動もひとしお。 30Mの直瀑だ、右横にはさらに高い、35M簾状の滝がかかっている。
滝壷の前に、大きな岩の塊がある、今まで見た写真にはなかったので、最近落ちたのだろう。 こんな落石に遭遇していたらと思うと、ぞーとする。
しばらく写真を撮り、さあ今度は登り返しだ。
大滝下から、右岸を登ると、先ほど下ってきた笹藪に出、簡単に小窓に出られた。
滝の上で簡単に食事をし、さあーてビールを目指して登る。
下って来た滝は、滑滝が多く、流芯を比較的簡単に登って行くことが出来る。 この辺は非常に気持ちいい遡行だ。
最後の5M滝を登ると、砂を交えた、渓流遡行。 きらきら光る黄鉄鋼の粒が、まるで砂金のように見え、おもわず、手に取り見てしまった。
源流域は原生林の中を緩やかに流れている。 分岐は目印を置いてきたので、迷わず登れた。
これが下からの遡行だけだと、かなりルートファインディングに気を使うだろう。
ビールは程よく冷え、最高に美味しい一杯だった。
なお、遡行図にある小屋は見なかった。 峠までは、獣道の鹿糞に注意しながら、直接緩やかな小尾根を登ると、すぐに明るい将監峠へ10分程で出た。 休憩と靴を履き替え、登ってきた林道を下る。
予定どうり、比較的楽に、井戸沢大滝が見られて、非常に満足な一日でした。

登山口――将監峠――水流のある枝沢――大滝―――将監峠――登山口

7:35   9:15   9:30   11:30(12:00)  13:40  15:05

 
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