丹沢・板取沢、杉ノ沢


11月2日(日)晴。
今回は日影山から間違って降りたルートを検証するため、皆瀬川周回ルートを選んだ。
板取沢から熊山林道、秦野峠分岐、日影山、皆瀬川と沢を二つとるコースだ。
早目に自宅を出、板取橋の脇に車を止め、歩きだした。
まずは、堰堤を数個越えた先にある板取沢大滝(F1)、が目標。
出会いの水量はそれほど多くはないが、だんだん水も出てくる。
大滝にはほどなくして到着、綺麗な二段の直瀑だ。
以前、ここまでは来たことがある、この先は未知だ。
さて、この巻きはどうしよう。両岸かなり立っている。
比較的、登って行けそうな左岸を選ぶ。少し戻って、大きく巻きに入る。
足元がグズグズなので、なかなか登れず、滝のほうに近づくことも出来ない。

滝のすぐ上には、石積堰堤が見え、その景色を眺めながら登って行く。
そのまま50Mほど登ると、仕事道に出た。
仕事道をしばらく辿り、沢に降りられそうになった所で沢床に降りる。取水パイプが散乱している場所だ。
沢を辿ると、すぐにF2・5Mの滝がでてくる。
ここは取水パイプ沿いの左から巻いていく。
すぐ上には、また石積堰堤があり、右岸には取水枡があった。
これから上は、穏やかに開けた流れになる。両岸は植林地帯になってきた。
しばらく歩くと二俣、1:2の水量比で、右俣の方が多い。
右俣に入って見ると、右カーブした先に滝が落ちていた。
2M、1M、15Mと続くゴルジュになっている。
滝の上から”ピー”と鋭い声が聞こえ、鹿の足音がした。すると、ぱらぱらと落石攻撃、あわてて逃げる。

周囲は不安定で脆そうな岩場が続いている。この右俣の遡行はあきらめ、二股に戻る。
左俣に入ると、またすぐに分れ、左は涸れ沢、水が流れている右の沢には、石積堰堤が見える。
堰堤のある沢に入り、左から巻いて上る。
続いて二つ石積堰堤があり、その先は立った滑が見えたので、右岸の尾根に上る。
南の対岸を眺めると、大野山の牧草地が見えてきた。
靴を履き替え、尾根を登っていく。植林地帯になってきた。
右にある植林の小山を巻くように適当に登っていくと、上の方に看板と林道のガードレールが見えてきた。
出たところは、大きな看板があるところでした。
林道を少し歩くと、植林の奥に新秦野線20号の送電線鉄塔が見える。
景色が見えそうだったので、ちょっと寄って見た。
富士山は見えないが、蛭ヶ岳と桧洞方面が開けていて、良く見えた。
林道に戻り、また少し歩くと、林道脇に踏み跡があり、朽ちた板に人遠と書いてあった。
板取沢左岸尾根を、人遠まで降りる山道があるようだ。
また少し林道を歩くと、地図上にある林道の終点だ。

新しい林道が、登山道と並行して作られており、この道が八丁神山林道と結ばれるらしい。残すところ、あと2KMくらいだろう。
林道終点からの登山道は尾根を歩くので、アップダウンを繰り返しながら、少しずつ登って行く。
秦野峠分岐まで結構距離がある、林道に出たところから、1時間ほどかかった。
ここから、また尾根の登りになってくる。
見晴らしは無いが、途中大ガレの上から、唯一、丹沢湖と富士山が見えた。
狩り払いしてあるところは、わかりやすいが、日影山に近づくにつれ少しわかりにくくなった。
尾根をはずさず、鹿柵沿いに登れば、問題ないようだ。
12時を過ぎ、まだ日影山には着かなかったが、やや小広くなったところで、昼食休憩。
休憩後、ほんの少し登ったら、鹿柵ネットに日影山と書かれた看板があった。
なんてことはない、休憩したところは、日影山山頂の一角だったのだ。
地図上でも、山頂付近はなだらかになっているが、見晴らしのない山頂はだだっ広く、霧でも舞うとさらにわかりにくくなる。
この前間違って降りた沢は、単純に右に行くところを、左カーブで降りてしまったようだ。

急な尾根を下り、秦野林道に出た。
さて、どこの沢を下降して、皆瀬川に降りようか。
林道から見て、水が流れている、杉ノ沢を下降することに決めた。
林道から見える堰堤上に降り、ガバホールドを利用しながら、三つ続く堰堤を下降する。
しかし、その下は垂直に落ち、滝があるらしい。10Mくらいのゴルジュでした。
右岸を巻き道に選んだら、丁度切れたトラロープがあったところでした。
少し降りると、また、下が見えない場所に出た。
慎重に左岸から巻いて降りると、7Mの滝があった。
少し下ると、また滝場、ここも左岸から巻いて降りる。
ここには6Mの滝がありました。続いて5M滝を巻いて降りる。
ここまでは、比較的巻き道も問題なく、普通にロープを出して降りてきた。
さらに下ると、前が大きく落ちている。これは、ちょっとやばいところだ。
大きな滝があるようだ。左岸に猪のような獣が逃げて行った。
左右見回しても、かなりの岩場、下は大きく落ち、全容がわからない。
ここまで、慎重に降りてきたため、以外と時間がかかっている。
皆瀬川の流れまでは、もう少しだが、ここを降りなければならない。
右岸は垂直の壁で無理だろう、猪が行けたのだから、人間も大丈夫だろう、と左岸を巻き道に選ぶ。
かなりの急ザレなので、大きく左にトラバース的に、逃げながら少しロープを出し下ってみる。
下が見えてきた。なんとか降りられそうだ。ゆっくり、慎重に立ち木を利用しながら、少しずつ下降。
最後、ロープが手先ギリギリで、足場が確保出来るところまで降りることが出来た。
ザレを下り、どんな滝があるんだろうかと、わくわくしながら滝下まで戻った。
2段20Mはあろうかという大滝でした。ここの地形もすごい。
右岸は50Mくらいの垂直の壁、完全に降りることは不可能だった。
左岸もかなりの壁が続き、登ることは不可能。
ここを巻いて登るには、出会い近くから大きく尾根を登らないと、登れそうもない場所でした。
よくこんなところを降りてきたもんだな、と我ながら驚く。
ここから出会いまでは、ほんの100M、少しカーブしている奥に大滝はあるので、出会いからは見えない。
出会いから見る杉ノ沢は、水量がなく、あまり興味を引くような沢の感じではない。
もう少し水量が多い時であれば、かなり見栄えがするだろう。
本流に出れば一安心、もう危険なところはない。
ピンクのテープに導かれ、堰堤を三つ越し、トラロープの尾根を少し降りると、先日出た無名沢出会いに着いた。
あとは、山道を100Mで八丁神縄林道だ、時間は4時少し前でした。

車―板取沢F1―右俣大滝―熊山林道―秦野峠分岐―日影山―杉ノ沢下降―杉ノ沢出会―八町神縄林道――車

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