鏡池と紅葉


10月7日(水)〜8日(木)快晴。
天気予報を見ながら山行を決行する。
紅葉の時期、鏡池に写る槍ヶ岳の絶景を見にいつか行こうと思っていた。
それも、混雑する週末は避けた絶対晴れの日を考えていた。
10月7日から8日に決める。6日の夜出発、県央厚木インターから諏訪SAまで高速で行く。
ここで時間調整、12時近くになるまで、車の中で休憩。
11時45分過ぎ諏訪SAを出発、塩尻インターを0時3分に出る。
深夜割引になるので、約1300円のお得。
今夜の宿泊場所、道の駅今井恵みの里に0時20分過ぎに着いた。缶ビールを1本飲み、すぐに眠りにつく。
朝5時過ぎに目覚め、空を眺めると全体が薄曇り。
天気予報を聞いていると本州全部が晴れという、晴れてくるのを期待しながら新穂高まで走る。
新穂高の無料駐車場に7時前に到着、使用率は70%くらいだった。
もうこの頃は雲一つ無い快晴、これで今日一日の快晴が約束された。
あまり急ぐ山行でもないので、車の中をかたづけ、おもむろに出発する。
日差しがあるので、気温も上昇、気持ちのいい歩きが出来る。

ここは初めてなので、左俣の林道ゲートまで周囲を眺めながら歩いて行く。
ゲートから先は、工事車両しか入れない。林道周辺の紅葉はまだ始まったばかりで、あまり色づいていない。
右岸に岩場が連なる山が続いて見えるが、何という山だろう。それに続く笠ヶ岳も良く見える。
笠新道の入り口に着いた、清水が湧き出ている。
喉を少し潤していると、後方から2名の若者が追いついてきた。一人は笠新道を登って行った。
ここから笠ヶ岳までは、急登で疲れるらしい、あまり登りたくない道だ。
林道を少し歩くと、わさび小屋到着、人影はない。
さらに林道を歩いて行くと、左にある沢の上方に二段の滝が見えてきた。
落差は遠くてよくわからないが、二段・30Mくらいあるか。
あとで調べたが無名の滝らしい、(沢の名前は下抜戸沢)。ここでまた二人に抜かれる。
少し歩くと左俣谷にかかる橋に到着、奥丸山登山口は橋を渡ってすぐだ。
鏡平への小池新道は、この橋のたもとから登って行く。
周囲の紅葉はだんだん色づいてきた。
あまりきつくない斜面を登るような道で、ゆっくり登って行く。
途中、秩父沢が近づいてくると、槍ヶ岳と穂高連峰が見えだした。
穂高は逆光ぎみで、あまり写りが良くない。
槍ヶ岳は秩父沢まで良く見え、沢を渡ると山影でだんだん見えなくなってくる。
紅葉は、このあたりから、ししうどヶ原までが盛り、下りの登山者に聞くと、鏡平付近はそろそろ終わりらしい。

昨日の夜は強風と霰が降ったらしい。
快晴で風もなく、歩いていると暑い。
熊の踊り場を過ぎると、鏡平まで、あと5分と出てくる。
少し登ると、すぐに鏡池に出る、写真を撮っている登山者が数名いる。
槍ヶ岳は、ガスと雲が湧き、姿が見えない。
穂高方面は下にガスがかかるも上部は見えている。
ガスと雲の動きを見ながら、穂高の写真を撮る。
しばらく待つと、槍ヶ岳方向のガスが薄くなり、槍の頭が見えるようになってきた。
鏡池に写る写真はあまりよく撮れなかったが、槍も穂高も見えて、最高の気分でした。
しばらく撮影と眺めに没頭して、池の前ですごす。
適当な時間になったので、木道を50Mばかり歩くと、すぐに鏡池山荘でした。
受付をすませ、しばらくは布団の上で外を眺めながら、時間をつぶした。
夕方になり、夕映えの槍ヶ岳の姿を待つ。
槍方向は相変わらず、ガスと雲の中、穂高方向は見えており、夕映えに染まってきた。
最後に槍の頭だけが、雲の中からちょこっと見えた。
夕食までは少し時間があり、毛布にくるまり休憩する。
今日の宿泊者は30人程度で、宿泊者は一つおきの布団、気を使った配置で、寝るのもらくちんだ。

夕食は5時半からの一回のみ、美味しいコロッケと十分なおかず、おかわり自由だが、一杯で十分だ。
いつもだと、お酒でも飲むのだが、今日は相手もいないので、夕食後、早めに布団に入り、そのまま寝てしまった。
小1時間寝て、目を覚ますと、誰かが、満天の星空だよ、という。自分も起きて、小屋前から撮影してみる。
少し風があるが、槍ヶ岳山荘の明かりが見え、満天の星空が広がり、天の川も良く見える。
久しぶりだなあ、綺麗な星空を眺めるのは。
しかしながら、撮影はピンボケ写真ばかり、なかなか、無限大が出せない。
寝床に戻り、モニターを見ても、失敗写真ばかりだ。
早朝、月が出れば、ピント合わせが出来るだろう、それを期待しながら、また眠りについた。
4時頃目を覚ます、まだ満天の星空だ、槍ヶ岳の上に月と金星が見えている。
さあー、写真を撮りに行こう。セーターにヤッケを着て外に出る。
風はあまりなく、そんなに寒く感じない。
外には誰もいない、玄関前で撮ってから、鏡池まで行ってみる。
一人、本格的な装備で写真撮影をしていた。
だんだん明るくなり、月と金星と東の空がいい感じになってきた。
小さな池には氷が張っていた。30分ほど、いろいろ露出を変えながら撮影する。

少し寒くなってきたので、小屋に戻り、小屋の中で日の出を待った。
朝食は5時半からなので、そろそろ皆さん起きだしてくる。
槍ヶ岳方向を眺めていたが、どうも日の出は槍ヶ岳の向こう側からのようなので、日の出はあきらめ、食事にする。
朝食後、穂高に日光が当たってきた、槍は完全に逆光だ。
朝の槍ヶ岳の写真はあきらめ、ゆっくり7時過ぎ山荘を出発、今日も快晴だ。
鏡池からは、すばらしい景色が見えたので満足、弓折岳の登山は中止して下るだけにする。
鏡池では強烈な逆光写真を一枚撮影、早々に下る。
今日は下に雲海が見え、遠く乗鞍と焼岳が綺麗に見える。
ゆっくり出たので、宿泊客の最後の出発のほうだ。のんびり周りを眺めながら下る。
今日も下からは、それなりに登ってくる。10数人とすれ違っただろうか。
秩父沢を渡ると、今日も槍ヶ岳がでんと見える。
二日間とも快晴に恵まれいい気分だ、きついところもない。
のんびり下っても12時半には、駐車場に着いてしまった。さぁー、飯と風呂だ。
適当な定食屋が見つからなかったので、道の駅に寄り、昼食とする。
あとは、荒神の湯に浸かり、汗を流す。
時間はあり余っている、平湯大滝を見に行く。
駐車場が500円とあったので、Uターン、国道近くの空き地に車を止め、滝まで歩いた。
10分ほどの歩きで、滝前に到着、500円は少し高い、せめて2,300円ならば、止めただろうに。
あとは帰るだけ、今日中に着けばいいので、高速は使用せず、一般道をひたすら走った。
今回は完全に晴れることを想定し出かけ、二日間ともど快晴、景色も申し分なく、満足の山行でした。
あとで、調べると、月と金星だけではなく、火星、木星も写り、惑星集合の写真も撮れました。

車――小池新道入口――鏡池

6:50  9:05   13:40

 

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