丹沢・勘七の沢


8月16日(火)雨のちくもり。
暑いな、水浴びしたいな、簡単に行けるところ、そうだ、勘七の沢のゴルジュを見に行こう。
狭いダートの林道を行こうか、それとも舗装された道(県民の森コース)を行こうか迷ったが、やはり二俣まで入れるダートを選んでしまう。
腹をこすらないように、ゆっくり進むと、かなり雨が強く降ってきた。 途中、この雨に難儀している登山者一人とすれ違う。
出会い手前の駐車場に止まっている車は一台だけ、あった登山者も林道途中の一人だけだ。 にわか雨が予想される今日の天気では、なかなか出にくいのだろう。
雨が降り続いているので、しばらく車の中で待機。
傘をさして、歩きながら出会いの様子を伺うと、水が濁ってきている。
30分ほど待っていたら、小降りになり、空も明るくなった。 先ほどあった登山者は、一向に現れない、やめてしまったのだろうか。
雨が霧雨程度になってきたところで、腰を上げ、仕度をする。 ほとんど雨は上がったが、沢の濁りは前よりも強い。
まあ、雨さえ上がれば、途中から少しは水も引いて、綺麗な色をしてくるだろうと、希望的な観測で沢に入る。
本来、夏休み中で天気も良ければ、人気の沢なので、少しは遡行者がいると思われるのだが。
小草平の沢を右に分けると、すぐにF1・5Mの滝がでてくる。 以前は簡単に登って越えたと思ったが、下から見ると以外とおそろしい。
勘七の沢の遡行は、ここが一番難しいじゃないか、と思われる。
左に下がる残置までなんとか登り、あとは残置ロープを補助にして、ホールドを探しながら登りきる。

ふう、なんとか登った、もうそろそろ、このくらいの登りが限界かなあ。
次に出てくるF2・6Mも見た目は厳しい。
ここは、右をゆっくり、しっかりしたホールドを確認しながら登る。 以前より、荒れてきたような感じがし、少し細かいホールドは、脆そうで危険だ。
堰堤は簡単に巻いて越え、次はF3・8Mの斜瀑だ。 ここの釜は、背が立たないと聞く、今日は濁りが強く、よく見えない。
水量も多く、両岸濡れていたので、左からの巻き道を利用し小さく巻いて上がる。
滝の上に降りるところが、滑りそうなスラブで怖いので、ロープを出し、沢に降り立つ。
やがて、滝らしい姿のF4・二段12Mの滝がでてくる。 この滝が、勘七の沢としては、一番綺麗かなあ。
一見登れそうもないが、右に見えない窪があり、F4の看板を見ながら登っていける。
この辺が記念写真のポイントだ。
F4の上に出てきたあたりで、やっと沢の水も澄だした。 さあ、しばらくは堰堤越えだ。
堰堤を三つ越えると、左岸に山道が降りてくる。 この道は登山道に続く道で、帰りの道として利用する予定だ。
さらに二つ堰堤を越えると、この沢の盟主、F5・15Mの大滝が登場する。
人が多いと、この滝を登る姿が見られるのだが、今日は静かに堂々と水を落としている。
ここは登れないので、今にも落ちてきそうな石を見上げながら、巻き道を登る。
地震でもあったら、落ちてきそうだ(丁度時間的にも、この辺で宮城沖地震があったらしい、遡行中には分からなかったが)。
さあ、今日の目的でもある、ゴルジュ帯だ、この先は未知の世界。 まず、三連続の滝を登る、以外とスリルがある。
今までは、あまり濡れなかったが、ここからは、水との格闘。 さらに、この上は小滝が連続するゴルジュだ。
写真を撮り終え、後ろに人の気配がしたので振り向くと、完全装備の単独者が登ってきた。
はずかしいので、先に行ってもらう、スタスタとなんなく登って行ってしまった。
堰堤が見える一番上段まで登って見る。 ここは本当に楽しい、水と戯れるところだ。
さあ、この上めぼしい滝もなく、きつい詰めが待っているので、予定通りここから下ることにした。
しかし、下るとなると、少し厳しくなる。 大滝上の滝は、右岸を巻き、ロープを出し、懸垂下降。
大滝の巻き道も、ロープを補助に滝下に出た。
さあ、あとは怖いところはないので、滝を眺めながら、ビールを飲み干した。
今までは、雨もあがり、時折日差しもあったが、また少し雨が降ってきた。 急いで、おにぎりを食べ、早々に下る。
堰堤上から山道に入ると、しばらくして登山道に合流する。
途中、沢方向への分岐道にロープが張ってあったが、F1、F2を巻いて沢に出られる道らしい。
結構水のある小草平の沢を渡り、車がおいてある駐車場に1時間ほどで着いた。 幸、雨はすぐに上がり、車まで降ることはなかった。
写真は、すべてF5より上部の滝です。

車――――F1―――F5――ゴルジュ上――車

9:20  9:30   11:10  12:15   13:50

 
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