奥多摩・川苔谷の滝



2月1日(土)快晴。
奥多摩、川苔谷にある滝を訪ねて。
大分、行く道も慣れてきた、奥多摩。 今日は川苔谷の百尋の滝まで歩いてみようと思う。
だんだん、奥多摩の地形というものは、こうなんかと少しずつわかってきたが、 どこへ行っても初めての景色なので、いつも新鮮でとてもワクワクする。
この前降った雨で、雪もかなり解け、少し奥までいけるだろう、という甘い考えで川苔谷を目指す。
日原街道に入ると道は狭くなり、こんなところをバスが走っているのかとあらためて思う。
たまには路線バスもいいかなあ、帰りに思いきりビールも飲めるし、なんてちらぁと頭に浮かぶが、マイカーの便利さにはなかなか勝てない 川乗橋の手前に路上駐車する。
ゲート横から少しアイスバーンのある林道を歩きだす。 陽も上がり、暖かくなってきたが、路面の氷は硬くしまっていて、結構滑る。 雪や凍ってないところを選びながら、林道を進む。
やがて、ダートから舗装になると、乾いた路面になったので普段どうりに歩けるようになった。
聖滝はどこかなあ、と気を付けながら歩くと、掘割のようなところの右壁に遭難のレリーフがあった。 下を覗いて見ると、滝があり、ここが聖滝らしい。
さて、降りる道はと、前後を探したがはっきりわからないので、道路石垣の一番低いところを下に降り、植林を伝いながら、沢に降りた。 雪が少しあったのが帰って足場が作れるので比較的歩き安い。
石の上の氷に注意しながら、聖滝の見える前まで行く。
この周囲は石灰岩で出来ており、無数の小さな鍾乳洞が見える。 丹沢にはない景色で非常に楽しい。
小さな穴を見ているだけでも、かなり時間がつぶせる。 ここで写真を撮りだしたところ、電池マークがチカチカ付いた。
しまった、電池がない、充電してくればよかった。 しょうがない、まだまだ後があるので、これからは液晶モニターを消し、ファインダーのみで節約し、撮りつづける。


聖滝の滝壷は深く、近くまで行けないが、複雑な石灰岩の地形とあいまって、おもしろい滝の流れだ。
遭難した鍾乳洞はどこにあるのだろうと目をこらし眺めてみたが、入り口らしきは、全然わからない。 滝壷からでも潜るのだろうか。
それにしても、神秘的だ、この下に鍾乳洞があるなんて。 奥多摩には一杯鍾乳洞があるので、これからも楽しみだ。
林道までの戻り道はどこかなあと、上を見ると、とらロープが見える。 ロープを利用し岩の基部まで上がり、さて、右か左かと少し歩いて見ると、明確な道が岩下を巻きながら、上流に向かってある。
少し行くと古いロープが立ち木を支点にぶらさがっている。 はるか下の谷には聖滝の上にさらに二つの滝が見える。


ここから10M程度の懸垂下降しないと、植林帯のほうには行けない。 下3Mはのっぺらぼうの石灰岩で、おまけに丁度ロープが垂れているところに氷がついている。 どうみても足場はなく、最後の3Mはロープにぶら下がり、全体重を手でささえ、ゆっくり降りなければならない。 残置ロープは細く危険なので、持参のロープを使えば問題ないが、どうしても、最後の3Mが難しい。
一旦、ロープを掛け、降りようとしたが、やはり下を見ると降りられない。 こんなところで、危険なことをすることもないかと考え、岩の下まで戻る。
岩を巻くようにしてかすかな登り道を道路下まで上った。 また一番低いとこらへんの石垣を登り、林道にでた。 こっちの方が安全で確実にらくである。
また舗装された林道を竜王橋まで歩く。
この橋前後には幾つかの滝が見られ、興味をそそれられるが、陽が当たっているので帰りにみることにして、細川橋までそのまま林道を登る。 ここから、沢沿いの登山道に入る。
多少の雪はあるが、気をつけていけば、そう問題もない。 すぐに6Mくらいの滝が下に見えるので、登山道から写真を撮る。
バスできたのだろうか、あとから少しずつ登山者が登って来る。 以外と多くの登山者がくる、奥多摩でも人気の山なんだろうか。
しかし、来る人、来る人、中高年ばっかし、みんなアイゼンを着け、しっかりスパッツ着け立派な格好。
下百尋の滝上流の滝を撮り、何回か沢を横断しながら、百尋の滝下流の沢から離れ尾根を登るところにでる。 地図を見ると百尋の滝は遠くないらしいので、そのまま沢を登る。
大きな崖崩れがあり、谷は完全にふさがっている、沢に右に曲がる。 上には林道のコンクリートが見える。
崩れた岩の間を注意しながら登って行くと、百尋の滝の前に出た。 滝前には先行した登山者が何組かいたので、いなくなるまで待って、氷瀑となった滝をじっくりと撮る。
今日はここまで来るのが目標だったため、大満足。 まあ、アイゼンもなくなんとかこれた。
ここで12時、これから川苔山に登っていくひとは、下山が結構遅くなるんじゃないかな。私は降りるのみなんで問題ないが。 百尋の滝を最後に、もう登って来る登山者には会わなかった。 下りは転ばないよう、注意しながら降りる。
途中、左岸に小さな氷瀑と小さな流れの滝があったので少し撮っていく。
竜王橋まで下り、立ち木にロープをかけ、下の滝(魚止滝)まで降りて見る。 ここも石灰岩で出来た滝で、周りの風景は独特のかたちをしている。
下にも幾つか滝があったが、あとは林道から眺めるだけにして、車まで戻った。
バスの時刻表を見てみると、1時間に1本くらいかな、平日、土曜、日祭日でかなり違うようだ。

 車―――聖滝――下百尋滝の上流の滝――百尋の滝―――車

 8:50  9:30    10:50      11:45   14:20

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