黒い金星を追って


金星日面経過(太陽面通過)

平成24年6月6日(水)晴れ
先月の金環日食を見てから、次のイベントである、金星の太陽面通過がやってきた。
あまり日にちがたたないうちに、世紀の天文現象の連続だ。
8年前は、かろうじて、金星の姿(8年前)だけは見られたが、ほとんど雲に覆われていた。
天気予報を1週間前から眺めているが、晴れの地域がころころ変わる。
ベストは自宅で見られればOKだが、ほぼ絶望の雰囲気。
当初、東北への遠征を考えていたが、台風が近づくにつれ、東北方面もだめになる。
前日の予報から、晴れそうなエリアをポイント的に探していくと、長野県がよさそうだ 。
当日の早朝、最終遠征地を何処にするか、最終チェックすると、長野はだめ、愛知県か岐阜県方面になった。
神奈川県は小雨が降っている。
東名高速に入り、空模様を眺めながら、新東名に入る。
新東名はすいていて走りやすい、ついついアクセルも踏みすぎてしまう。
静岡県は全面曇り空、愛知県に入っても、あまりかわらない。
岐阜県方面に入ると、西空に青空が見えてきた。
天気予報を聞いていると、これから晴れてくるという。
美濃加茂SAで、空を見ると、青空が半分くらいになってきた。
今日の観測地はここに決める。
第一接触からの時間は雲があり、見られなかったが、9時前に太陽が顔を出してきた。
それからは、急速に晴れ、夏空の暑い太陽が輝いてきた。
金星の動きが遅いので、30分間隔で撮っていく。
長野県側の天気が悪かったということで、二人の方があとからこのSAにやってきた。
一人の方は、午後から仕事だということで、証拠写真を撮って帰られた。
もう一人の方は、同じ相模ナンバーだったので、話しをすると、相模原からだという。
間隔があるので、話しながら、観測する。
Hαのソーラーフィルターを付けていたので、覗かしてもらった。
肉眼で見るプロミネンスは始めてだ、数箇所の太陽表面に筋のようにはっきり見えた。
思わず感動しました。
それからは、観光バスや自家用車できた人達、数十名、皆さん、金星とプロミネンスを見られ、多いに感動してもらい、盛り上がりました。
自分はたんたんと撮影していたが、間隔があきすぎるので、11時の撮影を最後にここからはお別れし、帰途に着く。
12時少し前になったところで、PAに寄り、三枚撮影、再び帰路に着く。
13時少し前、最終のPAにより、最後の第三接触までを撮影して、今回は終了した。
早朝からの出発で少々疲れたが、晴れた地域で見られたことで喜びは大きい。
これを逃せば105年後になるので、生涯見られないだろう。

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