丹沢・皆瀬川系・オオタ沢左俣、北ノ沢


7月6日(土)曇りのち晴。
来週は遠出するので、今週は行くのはやめようと思っていたが、天気予報をみていると 行きたい虫がうずいてきた。
よし、簡単なところに行こう、どこかにそれらしき沢はないかなと地図とにらめっこ。 前に行った、皆瀬川系オオタ沢の左俣なら簡単にいけそうだ、決めた、行こう。
水無川の水量はまあまあある、よしよし。 善波トンネルを抜けると、ひさしぶりの富士山がどかんと飛びこむ。 雪もほとんど消え、夏の装いだ、もう7月だもんね。
いつものコンビニで朝食を買い、昼食は早く帰れると予想し買わない。 山北の旧道を走り、駅前の信号を過ぎ、右上に上がれそうな道を探しながら走ると、それらしき道があり、右折し入って見る。
道は急坂で、東名の上と下をくぐって登って行く。 たぶん間違いないだろう。
どんどん登っていくと、立派な建物があり、黎山荘と書いてあった。 ここからの道は狭く、普通車がやっと一台通れる程度。 それでも舗装されているので、注意して進めば問題ない。
結構長いので、この道が前に歩いた林道にぶつかるかどうか不安。 やがて右に送電線が見え、見覚えのある景色にでた。
帰りにここまでの距離を測ると、町から4.5KMあった。 林道が分かれるところに5.6台の駐車スペースがあり、ここに車を止め、 沢方向の林道を歩く。
5分ほどで、道路中央に50CM四方のコンクリートの枡があるところに出る。 ここが確か二俣のところに降りる尾根のところだ。
5分ほどで見覚えのある二俣にでた。 車でくればここまであっという間、前は出会いから2時間くらいかけて歩いてきたのに。
この沢のゴルジュと滝の見所は、この二俣前後しかないから非常に便利だ。 前回行かなかった、左俣8M滝の上の探索を試みる。
二俣の間の尾根を植林帯まで登り、8M滝を巻き、滝上に出る。 続いて5M45度の斜瀑。 ここは水流沿いを気持ちよく登る。
次にでてくるのは三段・10Mの滝。 滝壷は、倒木や落石の石や砂が詰まって山になっているので、まず掃除。 太い木は刺さっていてびくともしない。 少し綺麗になったところで写真を撮る。
下から、4M、4M、2Mの落差である。 その上は明るく、植林が迫ってきているので、もうこれでおしまいだろう。 ここはこれまでとし、二俣に戻る、本流を5分も下れば10Mの滝があるが、前とそう水量も変わらないので 尾根を登り、林道に出て車に戻る。
がたがた音がするので、何だろうと思いながら車近くに戻ると、小型のユンボが林道の補習をしているところだった。 結構、こんな林道に車が来てる。 山仕事の人、茶畑の農作業の人等、四駆の軽が止まっていた。
さて、時間が早い、もう一つ近くにないか。 地図を見て、皆瀬川奥の北の沢に行って見ようときめた。
林道を戻る途中、富士山がよく見えるところがある。 大野山の左側に、雄大な裾野をひいた富士がよく見える。 ただ残念なのは、時間がたってきたので雲が多く、だんだん霞んできたことだ。 朝日が当たって色が変わってきたときは綺麗だったのに。
旧道に出て、八丁方面に右折する。 北の沢橋のところの公衆便所近くの路上に車を止める。
左岸の刈り払われた道を進み、沢沿いの潅木の中に入る。 つると葦を掻き分け沢に出る。
目の前には巨大堰堤、 左側に登る階段が見える。 階段の途中も潅木が茂り、うるしの木もあるのでさわらないよう、注意しながら進む。 気温も高いので蛇にも要注意だ。
うるさい草や木を通過し、やっと堰堤の上に降りる、はたして、何かあるのだろうか。 水量はまあまあだ。
右を見ると鉄パイプの山道が見えるが、葦がおいしげり、つながる道はわからない。 水流沿いの方が楽だと決め、水の中を歩いていく。
少しして、また堰堤。 滑のところの脇で給水している、ミヤマカラスアゲハを見つけた。 美しいグリーンと赤の紋がすばらしい。 さすが、日本の国蝶候補にもなった蝶である。
近づいても全然動かない、写真を撮ってから棒でつついていて見ると飛び出した。 やまあいでよく見かけるが以外とじっと見る機会はそう多くない。
堰堤を左側から越えると今度はまた、石積み堰堤。 これも左側から越える。 この上はずっとゴーロ地帯。
周りに植林が迫り、急な流れも出てこない。 1時間ほど歩き、二俣になる。 右の方の水量がやや多く、少し暗い沢のようなので、迷わず右に入る。
ここまではなんの変哲もない里沢、このままこれで終るのだろうか、 と思っていると、目の前に4Mの滝が出てきた。 やっと滝らしい滝にであった。 ここは右から大きく巻く。
続いて出てくるも4Mの滝。 5Mオーバー、滝一覧に加える滝はないのか、上に何か見えるし、登ってみよう。 ここは倒木を利用し滝を登る。
上に出ると、あったあった、すばらしい滝が。 2段になっておちており、美しい景色だ。 下5M、上8M、両方とも幅広の滝ですばらしい。 よかった、きた甲斐があった。
ここで写真撮影のため太陽が雲に隠れるのを40分待ったがだめ。 とりあえず、ここまではまた戻るため、上を目指す。
1段目は左のかわいたところを登り、2段目は左を巻く。 巻く途中、枯れ木の山に手を置いた瞬間、蛇が飛び出してきた。 不覚、全然気がつかなかった。 一瞬、手を引っ込め、体を半分ひねると、私に向かってきた蛇は下に落ちて行った。 思わず噛まれたのではないかと、手をさわりまくる。 接触した記憶がなかったので、大丈夫だった。
こんなニアミスは初めて、ドキドキしてしまった。 蛇は60CMくらいのヤマカガシのようだったのでまあ一安心、マムシだったらどうしよう。 それにしても枯れ木と一緒で見分けがつかなかった。 ヤマカガシに噛まれると血清があまりないらしい。
それからは注意しながら登る。 この上はまたまた滝7Mの滝だ。 右側の乾いた壁を登る。
さらにこの上は、1Mくらいの小滝の連続、非常に面白い。 水流沿いを楽しく登って行く。 登り終わると奥の二俣、右側のほうがやや多い。
二俣に分かれたため、水量も少なくなり、沢の状態も源頭のような雰囲気になってくる。 右の沢の真ん中に赤い杭が打ってあった。 右俣を少し探険したが、もう、何もなさそうなので、戻って左俣を見てみる。 左奥に少ない流れの滝が見えるがもう終りだ。
小さな蛙が1匹目の前に飛び出てきた。 うしろからまたまたヤマカガシ、かま首あげてこちらを見てる。 今日は蛇についてる日だ。 石を投げて追い払い、ここで遡行はやめる。
降りる途中、一粒の赤い実をつけた小さな山グミに出会った。 小さいころ、神社の境内にあった渋い味のグミが思い出される。
最初の4M滝までは少しロープを使って降りる。 この沢で面白いのは、二俣から、奥の二俣までで、以外と楽しかった。
帰りは棒きれで上と下(蜘蛛の巣と蛇)を注意しながら下る。 左岸に仕事道があり、巨大堰堤まで楽に降りられる。 しかし、鉄パイプへの道にはどうしても行けず、もと来た堰堤横の階段を下った。 車に戻り、半そでに着替え、八丁地区をあとにした。

車――一オオタ沢二俣――左F3――車―――北ノ沢橋――二俣――奥の二俣――車

7:50   8:00    8:40  9:40  10:30  11:30  13:20  15:10

 

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