奥多摩・孫惣谷&箱根


5月27日、28日(金、土)晴れ。
28日は、Iさんからいただいた情報による、箱根の滝二題を見に行く。
心持ち暑い快晴の沢日より、そろそろ大嫌いなヘビが出そうだなあ。
蛙の滝より少し下の国道路肩に車を止める。 早川の流れが近い、トイレがある工事現場から、堰堤のすぐ上の川に入渓する。
この付近は、両岸かなりの険谷になっていて、川に降りられるところが少ない。
以前、蛍沢の滝まで見たことがあるが、それより下流に二つ滝があるということなので、どんな滝か楽しみだ。
川を2,3度渡渉していくと、最初に右岸に落ちる5Mほどの滝があった。
この上部はどの辺なのかよくわからないが、距離にして考えると、蛙の滝がある沢の出会いのようだ。
この先で上流から降りてくる釣り人に出会う。 こんなところで会うとは、珍しい、向こうさんもそう思っただろう。
こんな汚れた川に魚があまりいるとは思わないが、「何が釣れるんですか?」 、と聞いて見たら、「ほとんどハヤ、たまーにニジマスやヤマメだねー」。
この先左岸の倒木で、上流に行きにくくなったので、戻ってきたとのこと。 しばし、とりとめない会話をしてわかれた。
少し歩くと、今度は左岸に三段20Mの滝が出てくる。 このところの少雨で、水量はあまりないが、これも立派な滝だ、すぐ先右岸には、大きな蛍沢の滝も見えている。
最後に蛍沢の滝を観賞してから戻った。 国道に上がる手前で、シマヘビが前を横切る、やはり出たかー。
時間もあるので、小田原から松田に回り、この前データがなくなった寄沢の滝を見による。
本流の水量が少ないので、こちらも心配だが、本流は沢登り気分で歩ける。 暑いので泳ぐことも可能だ。

管理釣り場下流の滝は、やはり水が少なく、簾状態。 左岸の二条滝は、まあまあ見られる、もう一つ釣り場内右岸の沢には水がなかった。
管理釣り場内に入ったら、見回りのおねえちゃんに出会った。 「どこからきたんですかー?」、「下から」、「どちらへ行かれますー?」、「事務所上からバス停へ」、「落石が多いので気をつけてお帰りください」。 若いお姉さんで、ほっとする。
三人ほど釣りをしている横を、静かに通過し、バス停に出た。
28日(土)は、奥多摩の孫惣谷に出かける。
資料はないので、地形図を印刷して持っていく。 水松谷(アララギダニ)に、滝と巨樹があるらしいので見つかればいいが?。
八丁橋横に車を止め、日原川に下りる。
橋下の鍾乳洞を覗ければと思ったのだが、手前が深く無理、見るのは断念した。
孫惣谷林道のゲートは開いているが、そのまま孫惣谷に入渓する。 両岸ほとんど石灰石の世界、おまけに足元も石灰石の石ころだらけ。
黒く苔に覆われた石や滑は、いつも以上に滑るので要注意、落石も多そうだ。
2,3Mの岩間滝が続くがなかなか本格的な滝は出てこない。
やっと3Mの巨大なCSの滝。 ここで初めて滝を巻いて上がる。
次に4Mの二段滝、ここも大きく右から巻いていく。
すぐ上に4M滑滝が続き、これも一緒に巻いて登る。 ガレ窪を横切り、小さな小屋の下を通り、沢に降りた。

次に出てくるのは、F1とおぼしき7M幅広の滝。 これは滝らしい滝で、立派立派。
しかーし、巻き道がなーい。 さーてどうしよう、左上から行けるかもしれない。
手前から登り、滝横に出ると、古いトラロープが垂れていた。
しかーし、これもあてにならない、一歩滑れば、横に振れるので、ロープを握ったまま滝壷に落ちそうだ。 スラブの壁の泥付きが、わずかで一歩が出ない。
ゆっくり足を乗せ、滑らないのを確認し、冷や汗を掻きながら、すばやく抜けた。 ここが、今日一番の注意個所でした。
さらに8M二段の滑滝が続いて出てくる。 ここは左から、乾いたところを登り、巻いて上がる。

やっと右上方に林道の姿が、見られるようになってきた。
先の方に大きな堰堤が見え、その手前に、二条5MのCSの滝が落ちている。
右から巻いて上がり、そのままついでに林道まで上がってしまった。
林道からは、沢の様子が覗けるので歩きながらちょくちょく下を見たが、堰堤手前で道路に出たのは正解のようだった。 もう大石のゴーロで何もない。
すぐにヘアピンカーブになり、左岸から枝沢が音を立てて流れている。 丁度、沢に降りる道もあるので、再び沢に降りる。
本流には木橋があり、ここまで遡行してくれば、簡単に道路へ上がることができた。
枝沢は滑滝だけだったので、このまま沢通しに歩いて行く。
大石のゴーロだけで、ほとんど何もないが、次の堰堤までに一つ、右の枝沢から綺麗な簾状の滝が落ちていた。

もう、何もなさそうなので、すぐ上に見える林道に上がる。 この先の堰堤からは、ほとんど水の流れがなくなり、次の堰堤からは、完全な伏流。
右岸には大きな燕岩が現れ、奥多摩工業の砕石用トンネルが見える。
広大な砕石現場を左上に眺めながら歩くと、ゲートが出てくる。 ”関係者以外立入禁止”と書いてある。
さーて、どうしようか?、すぐ先には、孫惣谷上流部の谷が見えている。 時間は12時10分、丁度昼時で音もなく、誰もいないようだ。
すばやく場内の林道を抜け、谷入り口に着くと、水の流れも復活していた。
ここに案内があり、左天祖山、右日原と書いてあり、それぞれ山道が延びていた。 なーるほど、この辺が御供所で、天祖山へ登る裏登山道だったのだ。
正面に5Mほどの滝が見える、その上は二俣になり、ミニ両門の滝風になっている。 間には、大きな天然山葵が趣を添えており、とても取る気にはならない。
さて、水松(アララギ)谷はどっちだろう。
砕石現場の方にも谷があるような感じがし、右にはほとんど水の流れがない。
多分左カーブして、水のある沢が水松(アララギ)谷だろう、間違っても、滝を一つくらい見て帰ればいいや、 という気持ちで、水の多い谷を行く。
この辺からは、綺麗な水の流れだ、禁漁と書いてあるので魚影も濃い。
谷沿いに道が続いているので、本流を歩いているのかも知れない。
道は、左ジグザグに登るところで分かれるが、苔むした谷をさらに登る。
綺麗な15M簾状の滝が出てきた。 ここは、水流沿いに滝を登れる。
もう、この辺でこの谷は水松(アララギ)谷ではないと思った。
少し登ると、3Mくらいの簾状滝のところで、三又になった。 もう、水の流れはどちらも細い。
先のほうには、顕著な変化も見られないので、ここで終了とし、ビールを飲みながら休憩。 さあ、あとはゆっくり戻るだけだ。
砕石場から、大きな音が聞こえだした。 標識のあるところまで戻り、砕石場方面を覗くと、車が動いている。
なんとなくやばそうだったので、日原方面への登山道を歩いてみる。 しかし、尾根の方に登って行くので、まずい、このままだと、直接日原へ下ってしまうかもしれない。
もう一度標識まで戻り、様子を見ながら、すばやく砕石場の中を歩くと、誰にも会わずゲートを通過できた。 約、1時間ほどの林道歩きで車に到着。
日曜日、図書館で奥多摩の谷123ルートで孫惣谷を確認してみたが、林道下部分の遡行記録はなく、上部の図もイメージが合わない。 もう、この本で確認する谷はほとんどなくなってしまった。

車――孫惣谷出会い――第一堰堤――採石場上――奥三俣(終了点)――林道―――車

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