丹沢・ミカゲ沢


5月14日(金)〜15日(土)快晴。
今日(14日)の天気予報は曇りのち晴れ、これを信用して、ニート彗星を見に行く。
しかし、曇り空は、一向に回復せず、にわか雨が降ってきた。 もう、だめだろうと、車の中で待機していると、奇跡的に晴れ始めた。
富士山を背景に、と思っていたが、低空に雲があるため、それはあきらめ、彗星の写真を撮る。
尾は見えず、予報光度より暗い4等級程度だ。 肉眼では、かすかにわかる感じだが、双眼鏡で見ると、ボヤーとした彗星像がはっきりわかるので、確かに大彗星だろう?。
彗星が見えている1時間ほど晴れ、再び空は雲に覆われた。 とりあえず、見えたので良しとし、ビールを飲んで寝袋に入る。
朝、目が覚めると、霧の中。 これじゃ、富士も見えないなと、すぐに仕度をし、今日予定の玄倉にいく。
途中、丹沢側になると、霧は晴れ、快晴の空に下に雲海、空には月が浮かんでいた。
今日辿る予定はミカゲ沢。

小山町に入り、たった一軒しかないようなコンビニのセブンで、昼食のおにぎりを買う(開いてて良かった)。
途中、道の駅で、トイレと朝食のパンをかじる。 林道ゲート前に車を止める。
となりの車には、「この車には、一切貴重品はありません」と書いたダンボール紙が、フロントに置いてある。
最近、山の雑誌で、車上あらしが増えていると話題になっているが、これもそんな影響か。 確かに、今までなかった、警告板もゲート横に掲げてあった。 これといって対策はないが、自分の車は、汚いし、安っぽいし、大金はないしと、安心しきっている。
新緑と快晴の早朝歩くのは、非常に気持ちがいい。 ミカゲ沢には、大棚があるというので楽しみだ。
さて、ミケゲ沢って、何処にあるの、と思うでしょう。 地図では、玄倉川最奥・熊木沢最後の分岐にある小さな沢だ。
少なくとも、林道歩きで、往復6時間はかかるだろう、非常に出会いまで遠い沢だ。
林道のあちこちに自転車があり、朝早い釣り師たちが、もう何人か入っている。 ご苦労なことだ、玄倉川にはあまり魚はいないのに、釣りだったら、世附川の方がいいと思う。
熊木ダムに着いた。
相変わらず、綺麗なコバルトグリーンの水が朝日を受け、キラキラ輝いていてとてもいいのだ。 しかーし、遠い、とても遠い、長い林道歩きは疲れる。
やっと、とぎれとぎれの林道終点に到着、ここがミカゲ沢の出会いであり、蛭ヶ岳への登山道でもある。
隣りの西沢には、10連続の砂防堰堤があり、この付近の荒れた状況がかい間みられる。 ミカゲ沢にも二つの堰堤があり、右から巻いて沢に降りた。
急なゴーロが続き、あまり雰囲気のいい沢ではない。 靴を履き替えることもなく、ゴーロを登って行くと、二俣になった。
最早、水量も大分少なくなってきたが、ここでゴーロは途切れ、二俣とも滑滝がかかっていた。
右・階段状10Mの滝、左・2段30Mの滝。 多分、左の滝が大棚だろう。
水量が少なく、滑状なので、あまり見栄えは良くない。 もう少しいい滝を期待してたが、これならわざわざここまで滝見として来る価値は、あまりないなと思う。
少し見物してから、下りにかかった。 登山道の途中で、蛭に行く2パーティーとすれ違う。

帰り道、熊木ダムすぐ下・右岸の沢を見てみる。
ダムを見上げながら、音がする沢に入って見ると、すぐに滝があるではないか。 こりゃいい感じだぞと思いながら、下に行くと12,3MはあるS字状の滝。
しかし、上を見てガックリ、取水口が見える。 熊木ダムに、半分は取られてしまっているのだ。 全水量が落ちてればなあと思うと、残念だ。
その上はどーかなあと、少し登ってみるが、何もない。 結局、F1の滝のみだった。
まあいいか、とある水たまりで、山女の親子を見つけた。 近づくと、さぁーと石の下へ入ってしまった。
しかしながら、一番大きな親らしい魚が、けなげにも石の前でじっと動かないで番をしている。
そーと上から覗いてみると、それは20CMを越える岩魚だった。 玄倉に、岩魚はいないと聞いていたが、こんなところに、ひっそりといるのだ。
夏だったら格闘したんだが、今日は静かにおさらばだ、また雨が降れば移動していくんだろうな。
林道を歩いて行くと、この時間でも、色んな人に会う、しかーし長い。 つくづく、ユーシンまで車で入れた時を思い出してしまう。
500円くらいの入山料で入れれば、閑古鳥鳴くロッジが潤うかもしれないな。 こっちから、蛭や塔は遠いし、ザンザ洞も遠いねー。
やっと車に着いた、チカレタビー。

車―――ミカゲ沢出会――大棚――――熊木沢出会――車

5:30  8:45    9:45(10:05)  11:45  15:30

 

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