奥多摩の滝・巳ノ戸谷

10月11日(土)曇り。
三連休の初日、巳ノ戸谷に行く。
しまった、なんとなくうつらうつらしてたので、少し寝坊してしまった。
あわてて遡行図を探すも見つからず、パソコンを立ち上げ、適当なホームページをコピーして持って行く。
予定より1時間くらい遅く家を出た。
信用出来ない天気予報は、今日のみいい天気で、明日からは良くない。
今日は雨の心配がないので、安心して歩けるだろう。
八丁橋に車を止め、9時出発。
連休なので、車も多いと思ったが、あにはからんや、ゲート前には一台も止まっていない。
やはり、林道工事がひびいているんだろうか。
巳ノ戸谷までだと、車が入れるが、歩いてもたいしたことはない。
10分ほど歩き、日原川へ降りるところに着く。

この前はガレを降りたが、今日は手前の踏跡を利用し、正規ルートで行ってみようと、日原川へ降りたが、これが不正解だった。
本流を少し歩くと、腰くらいまで入らないと抜けられない所が出てきた。
今の時期はちょっとつらい。
ここは右岸を登り、大きく高巻く。
ここの巻きで、小1時間を要してしまった。
素直にガレから降りていれば良かったのに。
巳ノ戸谷に入ると先行者の足跡がある。
どうやら単独のようだ。
出会いから10分ほど辿ると、巳ノ戸の大滝に着く。
相変わらず、豊富な水量を一気に落としており、見事な滝だ。
ここは、ちょっと見て、巻きにかかる。
巻き道は少し戻ったところにあり、明確だ。
大滝の上は、明るいゴーロになる。

忌山ノ悪場がすぐに出てくるかと思ったが、なかなか出てこない。
ゴーロは、やがて広い鉄ロープが散乱した河原に変わる。
右岸から小沢を合わせると、谷は狭くなる。
谷は左に曲がり、門番のような、3M滝を迎える。
ここからが、忌山ノ悪場の始まりである。
門番滝を右側から越えると、すばらしい連瀑が出てくる。
思わず声が出る、”うーーいい感じ”。
一連の滝として、3段20M(5M、5M、10M)くらいだろう。
ここは左側から、一気に巻く、ちょっと立っているので、少し注意がいるところ。
上段の滝の上に出ると、さらに2段(3M、3M)滝が続いている。
上段の滝の落ち口を渡り、下の滝は右から越え、上の滝は水流沿いを登る。
忌山ノ悪場の最後をかざるのは、6Mの直瀑だ。

ここは左右巻けるような道はない、なんとか頑張って登るしかない。
あまりいい手がかりはないが、なんとか左側の乾いているところを拾いながら、やっと登りきることが出来た。
ここがこの谷で一番難しかった気がする。
この後も小滝が続き、楽しい沢歩きが続く。
しばらくすると、2条・8Mの直瀑がでてくる、なかなかいい滝だ。
ここは右を小さく巻いてあがる。
ここを上がると右岸から二段・15Mの滝で孫七窪が合わさる。
滑滝風の繊細な滝だ。
これからはだんだん倒木が多くなってくる。
小滝をいくつか登って行くと、正面にきれいな滝が見えてきた。
これは五平窪の滝で、本流は右に曲がっている。

これからは、倒木がさらに多くなり、右に左に下をくぐったりと、木の山を越えていく。
倒木の山を越えると、小さなケルンがあった。
これは何の意味だろうか、誰かここで休んで、遊びに積んで行ったんだろうと思った。
少し登ると、山葵田跡が出てくる。
こんな山奥に、山葵田だなんて、昔の人はえらい。
少し行くと、大クビレ窪とヤケト窪に分かれる二俣だ。
もう、すでに1時を過ぎている。
この辺で先行者の足跡も消え、少し不安になる。
どこかのホームページに、この辺を仕事道が横切っているというのが、頭の中にうろ覚えであったんだが?。
帰り道が分からないと安心して飯も食えない。
二股と山葵田の間を入念に探してみたが、それらしき跡は見つからない。

地図を見てみるが、当たり前のように何もない。
あるとすれば、なだらかな感じのヤケト尾根の方だと思うが、
ヤケト尾根側は崩れた崖で切り立っており、鷹ノ巣尾根側の方が緩やかだ。
どうしても、仕事道がみつからないので”決断”、ここから登った谷を戻ることにする。
時間があまりないので、おにぎり一つをささっと食べ、”タイムリミットを4時半”として下りにかかる。
ケルンがある場所で一旦立ち止まり、ふと上を眺めて見ると、”あった、あった”石積みがあるのが見える。
たぶん仕事道だろう、頭上30Mくらいのところだ。
ガレを直上し、登ってみると、やはり仕事道(ヤケト尾根側)だった。
やれやれ、これで安心して帰れるし、ビールも飲める。

五平窪の滝を眼下に眺めながら、美味しくビールを飲んだ。
先行者の足跡があり、ここを利用して下ったようだ。
道はかなりしっかりした道で、谷沿いをどんどん下る。
途中、何箇所か小さく崩れたところもあるが、真っ直ぐ下るのに支障はない。
やがて尾根道になると、巳ノ戸谷から離れて行く。
ジグザグの下り道になると、本流の流れが見えてくる。
急坂を下り終えると、本流にかかる吊橋を渡る。
もう、この辺は、しっかりした山道だ。
対岸を少し登ると林道に出た。
どのあたりに出たんだろうか?、林道から入り口を見ると、”通行禁止”の看板があった。
5分ほど下ると、最初に降りたところに出た。
なーるほど、これが帰りの仕事道のルートだったのか、と改めて思う。
時間は、1時間10分ほど、これは楽ちんだ。
思ったより、早く降りてこれたので、気分は上々、これで巳ノ戸谷の核心部も見られたし・・・。
雨も落ちてこなかったので、良かった。
帰り道も、あまり込んでいない、連休も天気がいまいちなんで、遠出をさけていたのかもしれない。
車――出会い―大滝―忌山ノ悪場―孫七窪―五平窪――二股――仕事道――車
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