パール富士と蓑毛の沢


9月1日(土)晴れのち曇り。
菜の花台にパール富士を見に行く。
天気予報は悪く、あまりかんばしくはない。
先週までは綺麗に晴れた空と富士山がよく見えていた。
夏空なのであまり期待は出来ないが、早朝、なにはともあれ、出発することにした。
3時すぎ、空には煌々と満月が輝いている。
西には、異様な雲があり、なんとなく不気味な天気だ。とりあえず、予報よりは良さそうだ。
途中、一度食べてみたかった”すき屋の朝定食”を食べに寄ったら、「朝定食は5時からです」、 と言われたのでがっくり、何も食べずに店を出て、セブンに寄る。
食べたかったなあー、コンビニの方が出費が多いじゃないか。

駐車場の路面が濡れていた。夜中かなり雨が降ったようでした。
善波峠から眺める西空には、分厚そうな雲が覆っている。
まだ暗い道をヤビツ峠方面に走る。
菜の花台の駐車場に着くとかなりの車が止まっていて、空きスペースは数台のみ。
なんだ、なんだこれはー、まさか、パール富士を見にきた人達がこんなにいるとは思えないが・・・。
土曜日早朝なので、夜景を見にきた人達が多いんだろうな、と思っていた。
満月はまだ煌々と輝いているが、西空の雲は相変わらず居座っている。
明るくなってきたところで、展望台へ向かう。
しかし、ここで驚き、せいぜい数人くらいの人だろうと思っていたら、20人くらいいた。
一番上はすでに場所取りで、入りこむ隙間はない。
登り下りの各階段から富士山方面が望めるスペースもほぼ一杯。
歩きながら、やっと下の部分の狭いスペースを確保、なんとか三脚も立てることが出来た。

さて、今日のパール富士の時間は、富士山頂への月没と日の出がほぼ同時刻に始まる。
5時10分、雲があり、まだ富士山は見えない。
皆さんのあきらめ声やためいきが聞こえてくる。
その後、急速に雲が上がってきた。
5時15分、山頂が見えてきた富士山に、月が沈みだした。
月が沈む間も、じょじょに雲が消え、裾野も少し見えるようになった。
月が沈んだ5分後、朝焼けに輝く富士山の全容が顔を出した。
5分雲の切れるのが早かったら、完全なるパール富士の撮影が出来たのだが・・・。
しかし、山頂に沈む姿が拝めたので、これもよし、としよう。
あきらめかけた天気だったが、奇跡的に晴れ上がった。
シャッター音が響き、終了後満足そうな声が、あちこちに上がっている。
しばらく、朝焼けに輝く富士山を撮影する。
駐車していた車のほとんどは、パール富士を撮影しに来ていた人達でした。

適当な時間で切り上げ、蓑毛まで下る。
この前寄った金目川右岸の沢で、見残した滝を見に行く。
林道に入り、堰堤上に車を止める。
地形図を見ると、堰堤下100Mくらいから枝沢は分岐している。
堰堤右岸を降り、分岐する沢を探してみる。
しかし、かなり下っても沢は出てこない。
これはひょっとして、堰堤上かも、と考え、もう一度堰堤まで戻った。
堰堤上からは、地形図上水線が書かれている二股だ。
左俣に入り、分岐する沢はないか探しながら、沢沿いを登って行く。
100Mくらい登ると、水量がチョロチョロの小さな沢が右岸に出会う。
水量はないが、たぶん、この沢だろうな、と思って、枝沢に入って行く。
登るにつれ、水は出てくる。5Mの黒々した滝が出てきた。

ここは左から小さく巻いて登る。
沢幅は小さいが、蛇行していて、やや滑になっている沢を少し登る。
左に曲がった先に多段の滝が見えてきた。かなり、立派な滝姿だ。
各滝壷には、倒木と土砂がかなり入り込んでいて、ちょっと見苦しい。
撮影前に、まず掃除、多少見栄えが良くなった。
落差は3段12Mくらいだろうか。
中段の6M滝は、立っていて登れそうもない。
巻きは左の泥壁を登る。すぐ上に林道のガードレールが見えてきた。
六本松林道に出て、まずヒルチェックをする。
今日はあまりヒル防備を考えないで登ってきたため、両足で5箇所やられてしまった。
さすが、里近いヤブ沢、ヒルも多かった。
もう一つ、地形図との相違点があり、いくつか検証して見る。
地形図を持ちながら、一つ一つ確認していく。
まずは、六本松林道終点部分だ。これは、沢から100Mが林道終点地点。
ヤビツに向かう登山道から先に林道はない。
春岳沢を渡る堰堤上箇所も、もう100Mくらい上だろう。
地形図上での春岳沢左俣の分岐はもう少し下流で、枝沢は左俣からの分岐でした。
今日は、目的のパール富士は見えたし、新しい滝も発見した。
快晴だった空は、早くも曇り、厚木付近では、大粒のにわか雨が降り出した。

駐車場――パール富士――車

4:30   5:15    8:10

 

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