丹沢・世附西沢


5月14日(土)快晴。
久しぶりの沢登りだ、身体が動くかどうか。
イガイガさん達が詰めた西沢が以外といいという話があったので、さっそく行ってみた。
水の木方面は従来、浅瀬から往復していたが、水害の影響で今も入れない。
今回は、イガイガさん達と同様のコースを辿る予定だ。
早朝、カワセミの様子を伺ってから出かける。
山伏峠には、7時ころついた。
トンネルの東側スペースは、鎖に鍵がかけてあり、止めることは出来ない。
西側に廻ったところ、脇に入る道路に駐車スペースがあり、止める。
そばには、”注意書きで、車上あらしが多いので、駐車しないでください”と書いてあった。
自己責任ということで、利用させていただく。
仕度をし、トンネルを歩いて渡り、東側にある登山口に向かう。
入り口に看板がぶら下がっていた。

明日15日にこの登山口から、山岳トレイルランがあるという注意書きでした。
よかった前日で、静かにゆっくりと歩けなくなってしまう。
帰りにコースを見たところ、ここから孤釣までの東海自然歩道を走るらしい。
国道も朝7時ころ道路規制があるという。
全員で1000人ものランナーが走る本格的な山岳レースということでした。
旧道脇から登り道になる、この辺の標高が1100Mと高いので、すぐにトンネル上の尾根に出る。
天気がいいので、富士山が良く見える場所を探しながら、歩いていく。
まずは、西群馬幹線の鉄塔下から雄大な富士山が眺められる。
大棚の頭下の分岐までは、もう良く見えるところはない。
ここからは東海自然歩道の一部だ。
今日は富士山がでんと大きく見え、赤ヤシオもところどころ咲いている。

富士山をバックとした、いいロケーションがあればいいなあと探しながら歩く。
稜線は気持ちのいいブナがあり、新緑とあいまって、清清しい。
少し登ると、ベンチのある水の木分岐に着く。
さあー、ここからがVルートの下り道だ。
小さく、西丸方面に手書きの案内があった。
旧の昭文社の丹沢地図には破線のルートとして載っている。
篠笹が覆いかぶさってはいるが、足元ははっきりした道だ。
三角形の西丸下に着くと、巻き道になる。
東南方面の尾根に乗り、植林と広葉樹の境を下っていく。
少し似たような枝尾根が出てきた。
さあーどちらに降りようか、もう赤テープもなくなって、方向性がわかりにくい。
どうせ下に降りれば、金山谷の林道にでるので、適当にこっちだろう、と決め降りていく。
下に沢が見えてきた、右側は水のある沢、左側にはほとんど流れはない。
どこの沢に降りたかは、よくわからないが、そのままゴーロの沢を下る。

左側から小さな小沢を二ついれ、さらに降りていくと、大きな水量のある沢に出た。
多分、金山谷だろう、対岸に上がると林道に出た。
200Mほど下ると、樅の木林道分岐になる、。
ここで改めて地形図を出し降りてきた尾根と沢を確認してみた。
どうも沖ビリ沢とビリ沢との間の名も無い沢に降りたようだった。
これで、ようやく現在位置の特定が出来た。
樅の木林道を西沢まで歩いていく。終点が丁度西沢で、樅の木沢と西沢分岐の少し上である。
ここで靴を履き替え、遡行モードに入る。
水量はまずまずあり、少し辿ると50Mの滑が出てくる。
快晴の空と新緑、気持ちのいい遡行だ。

時々滑が出てきたり、階段状の滑滝もでてくる。
水量比が2:3の二俣になる、ここは水量の多い右を行く。
F1、6Mの滝が出てくる、ここは楽に越える。
次に倒木がかかる5Mの直瀑がでてくる。
ここは、右にある木のツルを掴み、右側から乗り越える。
また、2:3の二俣だ。
左右、滝がかかっていた。
まず、左の様子を少し覗いてみるかと登ってみたら、すぐに7MCSの滝が出てきた。
なかなか、雰囲気がいい滝でした。また、右の本流に戻る。
本流には2段10M・F3の滝がかかっている。
下段は階段風なので、簡単だが、上段は5Mの直瀑風、簡単には登れない。

ここは右側をホールドを確認しながら、ゆっくり登る。
さらに、目的のF4・12Mの美滝が出てきた。
魚影は奥の二俣まであり、途中で山女と遊び、手掴みで捕った綺麗な山女を写真に撮って放してやった。
美滝の前で大休憩、昼食をとり、太陽が雲に隠れるのを待つ。
周辺には苔や一輪草が咲き、綺麗なところだ。
滝前を掃除し、感じのいい木株を配置する。
ピーカンでなかなか太陽が隠れてくれない。
1時間ほどいたが、あまり綺麗な写真は取れなかった。
時間も押してきたので、登りはじめる。
まずは巻き道だが、滝右の階段状の部分か、大きく右からか、どちらも巻けそうだ。
すぐ右の階段状の溝を登ってみる。
下は簡単だったが、上の方は少し立っていてザレている。

なんとか、よじ登ったが、安全的には、大きく右側から登ったほうがいい、気分的にも楽だろう。
この上からは、大石が続くゴーロの沢になり、水もその下に消えていく。
小滝が少し出てくるが、水量の少ない急な登りが続く。
振り返れば、反対側の尾根が良くみえ、かなり登ってきたことがわかる。
最後は枝わかれ状になる。
ここで靴を履き替え、登っていく。
適当な藪の薄い小尾根に取り付き、ゆっくり、登る。
藪が濃くなったところで、藪の薄い右に逃げ、そのまま藪を掴みながら直登する。
足とりが重く、一歩一歩が疲れる、やっと上が明るくなってきた、もう少しだ。
尾根の登山道にやっとこさ、出る、ああ、疲れた、出た場所は丁505の杭がある付近だ。
少し歩くと、西沢の頭に出る、これで、ようやくゴールが見えた。
石保土山には、名のいわれなのか、石が幾つかある。
疲れた足をひきずるように尾根道のアップダウンを歩いていく。
途中、アカヤシオと富士山が一緒に撮影できるいい場所があった。
午前中だったら、富士山が背景にうまく写るんだが、太陽が富士の右にあり、あまりうまく写らない。
これで、撮影終了、カメラはしまい、山伏峠まで歩く。
明日のトレイルランの準備か、トンネル上とトンネル西口にもテントが張られてあった。
どうにか、周回コースを辿ることが出来、天気も上々で、久しぶりに気分のいい遡行が出来た。

車――――西沢―――12M滝―――国境尾根―――車

7:15   10:00   12:30(13:30)  14:50   16:35

 

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