丹沢・荻野川


1月13日(月)快晴。遡行図
これがまぼろしの滝だろうか?。 水の流れがない氷の壁を見ながら沈思黙考。
”経ヶ岳周辺にあるといわれるまぼろしの滝”を追いながら、もう最後の沢だと思われる荻野川を訪ねた。
目が覚めたのが6時、しまった遅い。 なぜならば、荻野川へ行くにはゴルフ場の真ん中を突っ切って行かねばならないからだ
そうそうに仕度をして、やや明るくなりかけた空を見ながら出発。
途中で太陽が顔を出してきたので、ゴルフ場内を真っ直ぐ行くのは諦める。
前に行った事のある岩倉川沿いの林道に入り、終点の数台車が止まれる場所に駐車する。
さて、これからどのようにして、荻野川まで辿りつこうか。
とりあえず、正面の丘のような植林帯に登り、ゴルフ場の芝が見えるところを目指し、南の方向へ進んで行く。
冬だからいいが、夏は下草が生い茂り、蛇も出そうなところなので、あまり歩きたくない。 木々の間の先に芝が見えた、これで一安心。
あとは芝と適当な間隔を保ちながら、ゴルフ場の周りの道なき道を歩く。
朝早いのか、ゴルフをやっている姿が見られないので、一部ショートカットで、ゴルフ場内の道を歩かしてもらう。 大きな橋が見えてきた、たぶん下の流れが荻野川だろう。
また周りの雑木林に入り、ゴルフ場はずれの水の流れがあるところを目指す。
二俣に分岐する荻野川に到着すると、ゴルフ場のほうから、朝一番でスタートしたんだろう、ゴルファーの大きな声が聞こえてきた。 こんな日にプレーできる人は金持ちだろうなあ、と半分やっかみながら、木々の間の遠くから覗き見る。 朝一スタートのゴルファーが気持ちよさそうにプレーしていた。
さて、右にしようか、左にしようか、遠くの地形を眺めながら、右の方が深そうだったので、右に決めた。 水の流れは細いながら、流れている。
沢沿いに明確な仕事道があるので、それを利用し、たんたんと登って行く。
幾つか石積み堰堤を越えていくと、道は途切れ、堰堤上で右岸から2段・5Mの滝となって枝沢が合流している。 水量比はほぼ、1:1。
右側が本流とみて、ゴーロを登る。 少し滑になり、勾配もきつくなるが、それとともに、水の流れもとぼしくなってきたので、適当なところでひき返す。

この右の沢には結局何もなかった。
戻って先ほどの滝があった沢に入る。 この沢も、すぐに水がチョロチョロになるが、さっきの右と違って両岸が岩で小滝が続き、沢登りらしい雰囲気が出てくる。
しばらく行くと、正面に緑の壁と流れが氷ついた、大きな滝が出てきた。 これが昔津久井の方からきた仕事師が言い残した、経ヶ岳近くにあり、”塩川の滝より大きな滝を見たことがあるぞ”と言った滝だろうか。? 高さは十分あるが、水の流れはない、多分全体では4,50Mはありそうだ。 一部氷がついているので、少しは水の流れがあるんじゃないか。 いずれまた、大雨のあとでもきてみたい。
全体像を見ようと、中間のやせ尾根を木の根をたよりに登る。 久しぶりに緊張感のある登りだ。
気温が上がってきたせいもあるんだろうか、小さな落石が、あちこちで頻繁にある。
ここは小さな二俣になっていて、左俣にも6Mくらいの薄い氷の滝があった。
唯一の逃げ道は、左の滝下から右岸の植林帯にトラバースするか、中間尾根をそのまま上がるかだ。
もう、この上は興味ないので植林帯に逃げる。 急な植林帯を、5Mの滝があった二俣まで、ロープを使いながら降りた。
最初の二俣まで戻り、左の沢の偵察に行くと、こっちの方が水量がある。 ひょっとして、こっちが本流か?。 せっかくここまで来たので、少し登らないてはない。 水が少なくなるまで登ってみようと思い、沢沿いの仕事道を行く。
左は右と違い、数カ所狭い滑のところがあり、少し楽しめる。 2段5Mの滝が出てきた、しかしこのあとは続かなかった。 緩い流れが続き、やがて水流はとぼしくなる。 もうないな、と諦め、下山する。
荻野川は、前に行った岩倉川も含め、5Mの滝が3本と30Mを越す大滝で終了のようだった。

 車――――二俣―――大滝―――車

 7:30   8:05  9:30  12:50
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