大金沢


9月29日(土)曇り、竜ヶ馬場、大金、小金沢。
大金、小金、打ち出の小槌、振ると出るのは金銀小判か宝の山か? てなわけで、行ってきたのは大金沢、小金沢、竜ヶ馬場沢。
事前資料は一切ないので、期待半分、ゼロ半分。 大分陽も短くなってきたので、早めに家を出る。
玄倉林道、ゲート前に着いたのが6時半。 運転中気づいたのは、今日自転車を積むのを忘れたこと。 長い林道の帰りを考えて、夜出かける前につもうと思っていたのに、年のせいかな。
さあ、気を引き締めて歩いていこう。 今日は大金、小金沢の予定だ。
はたして、滝は有るんだろうか、水は有るんだろうか、出会いまで行ってみよう。
真っ暗闇のずい道を、手探りで抜け、玄倉発電所前で一服、今日も勢いよくエメラルドグリーン の湖に、滝が落ちている、この湖水の色と滝を見るとほっとする。
しばらく歩いて行き、雨山沢出会いで休憩、すると後ろから自転車が来た。 釣り人が、折りたたみの自転車で林道を追い抜いて行った。 自分も自転車を積んで来てたらなあ、と思いながら、気持ちよさそうに追い越していく 自転車を見送った。
我はたんたんと歩もう、まだ先は長いのだ。 広い広い河原の横の道を、三時間ほどで箒杉沢と竜ヶ馬場沢との分岐に着いた。 周りは堰堤と広いゴーロの河原、はたしてこの先になにかあるのか。
水量は、手前では伏流だったが、この辺で大分水が戻ってきている、大丈夫そうだ。 最初の目的は大金、小金沢だったが、せっかく長い時間を掛けてここまで来たのだから もったいない、竜ヶ馬場沢へも行ってみよう。
帰る時間を考え、遅くともここを3時、一沢を2時間以内と決め出発。 大金沢は竜ヶ馬場沢からの分岐なので、まず竜ヶ馬場沢に入る。
歩き始めるとすぐ巨大な堰堤、ここは右の小尾根に入ると踏跡がある。 ビンのかけらやビニールシート等があり、結構林業の人が入った跡がある。 堰堤を巻き、河原に下りると、先はガレた沢が続く。
この辺の特徴だろうか、周りがかなり崩れ、ゴーロの河原が多い。 しばらく歩くと、大金沢との二俣、水量は大金沢の方が多い。 左の竜ヶ馬場沢に入る。
沢は下と同様、延々と急なゴーロが続く。 ちよっと地形が変わって期待すると、またまたゴーロ。 一箇所、ゴルジュが有ったが、半分落石で埋まっていた、ここに3Mほどの滝の連瀑 があるだけ。
水はかなり上まで続いているが、ずっと先もゴーロが見えるだけで何も見えない、 適当なところでやめ、下りにかかる。
分岐まで戻り、大金沢に入る。
ここも竜ヶ馬場沢同様、ゴーロと周りから崩れてきた石の山、さらに倒木が沢をふさいでいて、 先がまったく見えない。
また何もないのかなあ、とり会えずここを越し、先が見えるところまで行こう。 木々の間をかわし、しばらく行くと、細く狭くなった先に、滝が落ちているのが見えた。 やった、大金にお宝があった、滝下まで行くと豊富な水量を一気に落とす、見事な直瀑である。 形もすばらしい、来た甲斐があった。
ここに滝があるということは、この上にゴルジュを期待できる、この上はどうなっているのか、 F1は左から巻く。
滝の上は期待に反し、またゴーロ、かなり先まで直線上に見えるが、何にもなさそうだ。 少し登ると、左側に白い筋状の水が見える。 かなりの水量の水が滝となって落ちている。 水量は右側より多い、しかしどうみても本流は右だろう。
左俣の滝下から、上の流れを覗くと、まだ滝があるようだ。 中間の尾根を上がり、滝を右側から巻く。 この先も連瀑が続く楽しい沢だ、しかし不思議だ、本流よりも多い水量の水が、狭い谷 を掛け落ちている。 どこまで続くのか、行けるところまで行ってみよう。
左俣から続く滝は8M、5M、4M、2M、3Mと続く、さらに8Mの滝。 この付近まで来ると、周りの広葉樹の下から水が出ている。 どこまで滝は続くのか、8Mの滝を右から巻いて上に出ると、開けたゴーロが広がり、 水はその下から涌き出るようにして出ている。 おそらく、これ以上上にはもう無いだろう、ここで左俣を終了し、中間尾根を斜めに降りながら、 本流の沢に降りる。
本流はしばらく登ってみたが、なにもない感じ、また時間との兼ね合いで先を見送り、 下りに入る。 今日、最後の予定の沢の小金沢をめざす。
一番下の堰堤の上の尾根から、小金沢方向に横切りながら進み、小金沢の下の堰堤の上に出る。
さてここも大金同様、小金の宝が有るのか。 広いゴーロのかなり先まで見えるが、とりあえず何も見えない。 沢が変化するところまで行ってみよう。 しかし、意に反し、沢は直線状の急なゴーロをなして伸びている。 かなり上まで行って見たが、この景色に変化は無かった。 下までの時間を考え、降り返し、下りにかかる。
出会いまで戻ったところで2時30分、余分な歩きをしたのでかなり疲れた。 しかしあと少しで、平坦な林道歩きだけだ。
広いゴーロと堰堤群を見まわし、今日歩いた沢の景色を振りかえる、正面の箒杉沢 は堰堤と河原が続いている、もうしばらくここに来ることは無いだろう。
河原では、釣り人が三人ほど焚き火をしていた。 右岸の棚沢は、2年ほど前に行ったし、もうあまり興味のある沢はない。 空を見るとうろこ雲が広がり、晴れ間も見える、蛭ヶ岳が熊木沢出会いから大きく見えた。 心地よい疲れを感じながら玄倉林道を下った。

 車―――竜ヶ馬場沢出会――大金沢出会―――小金沢出会―――車

 6:40  9:30   11:15   13:00  17:30
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