奥多摩・大雲取谷


4月29日(金)快晴。
今日は、孫惣谷か大雲取谷と決め、出かける。
日原の林道に入ると、ゲートが開いている、そこで大雲取谷へと決め、林道終点近くの大ダワ林道入り口付近まで行き、車を林道脇に止める。 すでに数台止まっており、大半は雲取山登山だろう。
大雲取谷は、日本100名谷だ。 しかし、あまりめぼしい滝がないため、今まで行くのをためらっていた。

大ダワ林道という名の登山道を、長沢谷まで下る。 沢脇に、青いテントがひとつ張られていた、人の気配はしないので、釣りか登山に行っているのだろう。
ひとしきり、尾根を越えるまで、ジグザグに登るが、初夏を迎えたような暑さで、汗がたらたら滴ってくる。
尾根を越えると、眼下に大雲取谷を見ながら歩く沢沿いの道になる。
沢は平凡な流れが続いているのが見えるため、めぼしいものが出てくるまで、様子を見ながら、そのまま登山道を歩いていく。
感じの良さそうな幅広の滝が見えてきた、その下流から沢に降りる。 靴を履き替え、名渓といわれる大雲取谷の遡行に入る。
水はまだ冷たいが、気温が高く、陽光がさんさんと降り注ぐ明るい沢のため、沢登りには丁度いい。
4Mの多条滝は釜が深いため、左から巻き、残置を利用して、その上にある2M滝の下に出る。
小雲取谷の出会いを過ぎると、S字峡がでてくる。
名のほどにもなく、写真を撮りたいような場所でもない。
上方にある残置のシュリンゲとカラビナを利用し、ロープをだしてここを通過。 真夏であれば、じゃぶじゃぶ行けばいい。
小滝と滑が適度にあり、苔が美しい谷ではあるが、滝メグラーにとっては物足りない。
やがて、この沢唯一の滝らしい滝と言っていい、8Mの大滝が出てくる。 二条に落ちる滝で、この沢の盟主である。
おにぎりを食べながら、雲が太陽を隠すまでしばらく待ってみたが、一向に雲が出てこないためあきらめ、登りに入る。 この滝は、左から簡単に登れた。

あとは何もないようなので、たんたんと歩き、三又である熊穴窪出会いのところまで登る。
遡行図では、本流である六間谷に”六間の滝”と言われる7Mの滝があるとあったので、そこまで行ってみることにする。
結構古い空き缶が目立つ。 遡行図では割と近くに書いてあったが、滝までの距離はかなりある。
正面にそれらしきYの分岐が見えてきた、右は滝前窪だろう。 本流には二段7Mの六間の滝が落ちていた。 手前には、まだ雪が残っている。
ここでも帰りの時間を気にしながら、雲を待つ。 時間がかかるので、滝下まで行き、登れるかかどうか目でおって見たら、なんとか登れそう。
右から下段を登って見た、上段も乾いた右から登れそうだったが、眺めただけで下に降りる。 結局、雲が通らず、時間切れ、下山にかかる。 三又から日向窪を登ると、すぐ登山道にでる。
わりあいにザレが進み、高度感のある大ダワ林道を、滑落に注意しながら、車に戻った。 途中、青いテント前では、夫婦がのんびりと、夕食の支度であろう焚き火をしていた。
総括してみると、やはり、大雲取谷は、あまり面白くはなかった。 滝がすべて簡単に登れるので、沢ノボラーには楽しいかもしれないけど、日本100名谷としては、少ししょぼかった。
日原を過ぎたところで、異常音を感じ、車を止め調べてみたら、前輪がパンクしている。 今まで、林道を走ってパンクしたことはなかったのだが、スタンドで見てもらったらタイヤは修理不能、痛い出費だ。
応急タイヤのまま、ゆっくりと自宅まで戻った。

車―――8M大滝――六間の滝――車

8:25  11:35   14:10   16:00

 

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