山梨の滝・大柳渓谷、御庵沢、甘利山


6月20日(金)晴れ。甘利山散策図
天気予報を見ると今週末は良さそうだ。 金曜日は休みを取り、山梨の滝を見に行く。
行ってみたいところは、何箇所かあるが、 まずは、山梨の滝の本にある、早川支流の三ツ滝を目指し出掛ける。
車に寝袋を積み、早寝をしてから、夜中に国道をひた走る。 道路工事が多く、片側交互通行が数箇所あったが、夜間のこともあって、それほど時間に影響はない。
地図上に増穂町から奈良田に抜ける林道があったので、事前に増穂町役場に聞いたところ、”通れますよ”といい返事をくれたので、 その丸山林道に向かう。
甲府バイパスから市川大門方向に曲がり、案内板に従い適当に増穂町に入ると、道なりに真っ直ぐの道路が丸山林道とあった。
ローソンで朝飯と昼飯を買い、夜明け間近の林道を登る。 途中で日の出を迎えたので、車を止め、しばらく写真をとる。
富士山の方向はレンズ雲があり、どのへんに富士山があるかわからない。
櫛形山への分岐をすぎると、舗装が切れ、ダートの道が始まる。 雨後のため、少しぬかるんでいるため走りにくい。 底をすらないようにゆっくり走る。
悪い道も半分くらい下ると、こちらも舗装道路になる。 途中すれ違った車は一台もなかった。 以外とくねくね曲がっていて時間がかかってしまった。
県道に出て、早川を渡り、快調に飛ばすと、突然トンネルのところで門があり、ゲートに鍵がかかっているところに出くわした。
おかしいな、この道のはずだけど、と思ったが、もう一度橋の手前まで戻り、道路上の看板を見上げ、真っ直ぐが広河原への道だと確認し、またゲートのところまで来る。 どう見ても、この道路のはずだけど、と車を止め、周りを確認したが、左の林道はすぐゲートがありだめ、右のトンネルは発電所専用のようだ。
しかたがない、回り道がないかと、もう一度戻りながら走ると、発電所の職員でジョギングをしている人がいたので、車をとめ聞いてみると、 ”確かに通行止めですよ、書いてあったでしょ、冬季通行止で開くのは7月1日からです、いろいろ宣伝してるんですけどね”と教えてくれた。 ”冬季通行止といったってもう夏に近いし、この先民家は全然ないんですか”と聞くと、 ”もう民家はないし、お役所できめることだから、以前は自転車のみ通したこともあるんですが、今は完全封鎖ですね、釣り人は本流を遡行して行くらしいですが” どうあがいてもだめらしい、お礼をいって分かれる。


もうお先真っ暗だ、せっかく朝早くでてきたのに、くそー!!。 まだ荒川出会いまで10km近くある、道路は歩くきがしない。
夜叉神峠の先も崖崩れで通行止め、ここもゲートで通行止め、広河原方面には行くすべがない。 ”何が冬季だ、このー”、とぶつぶついいながら、代替の場所を探す。
鰍沢町に大柳渓谷があり、そこにある、”まぼろしの滝”も行ってみたいところの一つであり、それほど遠くでもないので、そこにする。
もう、林道は走る気がしないので、早川町へ下る。 国道52号線に入り、十谷への案内を見て、左折する。
途中、道路脇に”不動の滝”と案内があったので、車を止め見に行く。 すぐ近くに15Mほどの直瀑がかかっていた、まあまあの滝だ。
十谷地区を通り過ぎ、林道に入る。 まずは”銚子口2段の滝”を見に行く。
天気は快晴になり、滝を撮るには、まずいパターンになって来た。
対岸支流にかかる、銚子口2段の滝は、落差、水量もあり、すばらしい滝である。 朝日がまともに当たっていて、撮りにくい。 新緑がおおいかぶさり、かなりの部分が隠れてしまっている。
林道を戻り、観光案内板があるところに車を止める。 まぼろしの滝方面は、崖崩れで通行不能とあったが、なんとか行けるだろうと簡単に眺め、遊歩道を下る、 すぐに右、観音滝。
この滝は大きすぎることと、日が当たっていて、いいアングルがないので、簡単に写真を撮って、遊歩道を下る。
まぼろしの滝方面の分岐にはロープがかかり、登山を規制している。 とりあえず、天狗橋まで行く。
右岸の遊歩道は崩れているので、ここからは沢登り。 山梨の滝の本を見たが、よくわからないので、どんどん沢を登る。
二俣になり、右に多段の大滝が出てきた。 これが”まぼろしの滝か”と思って、写真と比べて見ると、どう比べても合わない。
対岸には、高見からみられる場所もあり、左の沢にも涼みの滝のような、8Mくらいの滝がある。 少し、大滝を登ってみるか、その上に、まぼろしの滝があるかもしれないし。
この多段の滝は、幅広く、乾いているので、流れ以外は簡単に登れる。 最後の10Mくらいの滝は、右から巻く。
上に出てみたが、もう滝らしい滝はない。 どうも違った沢を登ったようだ。


蒸し暑く、あまり気乗りがしないので、このまま登り、林道までいっちまおうと登っていると、途中で滝の本がないのに気がついた。 横着にザック横の網に簡単に入れておいたのが行けなかったのだ。
登るつもりだったんだが、本がもったいないので、探しながら、降りることにした。 本は簡単に見つかり、大滝下から植林地帯に上る。
植林帯から、どこにまぼろしの滝にある沢はあるんだろうと、さらに南に方向にいったりしてみたが、沢は遠く、流れが見えるようなところはない。 おまけに下草がひどく歩けなくなったので、もう一度植林帯に戻り、仕事道らしい道を下ると、天狗橋の少し上の分岐に出た。
歩いてきた道方向は、確かに山道とあり、遊歩道は真っ直ぐ沢方向を指している。
しょうない、もう一度車のところまで戻り、案内板をよくみて再トライだ。 水も車においてきたし、間違えたこともあって、のどはカラカラ、チカレタビー。
まずは、お握りを食べ、案内板をじっくり眺める。 どうやら、天狗橋のすぐ上に左岸から合流する沢があるらしく、その沢が、まぼろしの滝のある沢のようだ、ほんまにあったかいな?。
十分、休憩してから、再度遊歩道を下る。 天狗橋から、注意しながら歩くと、すぐに水量の多い沢が右から合流していた。
最初の時は、左の沢の水量のあるところを歩いていたので、すっかり、見逃していたのだ。 中州が小山のようになっていて、わかりにくい。
奥に滝が見える、涼みの滝のようだ。 滝下まで行ってみると15Mくらいの立派な滝だ。
この上にも滝があるのだが、切り立っていることと、もう疲れて、高巻くきにもならないので、分岐まで戻る。
竹やぶに上がるところが少し崩れているが、トラロープがあるので、たいしたことはない。 登る途中途中に、案内がある。
少し藪がかかっているところもあるが、きにするほどでもない。 すぐに5段の滝とまぼろしの滝との分岐に出る。
左は先ほど登った5段の滝が見られるところに出るンだろう。 ここは右を登り、すぐにまぼろしの滝が見える、高台に出る。
すごい高さのある”まぼろしの滝”と、上にある”穴観音の滝”が、同時に見られるところだ。 観瀑台という感じで、ここからしか両方の滝を同時にみることが出来ない。
晩秋の、木の葉が半分落ちる頃がよく見えていいだろう。 間にある、夫婦滝と、下にある大観音滝はかけらさえも見ることができない。
最初からこの梨木沢に入っていたら、もう少し挑戦してみたのだが。 まあ、まぼろしの滝を見られたので良しとしよう。
さあ帰ろう、下の天淵の滝を見てから、車に戻る。
国道に出るまでに、町営の”鰍の湯”というのがあり、汗をかいたので丁度よかった。 入湯のみは500円、高くもないが、休憩するとさらに500円かかり、これは高い。
風呂は普通の露天、サウナつきの定番形、金曜日なのであまり人はいない。
明日は”赤薙の滝”に行く予定なので、近くにある”道の駅白州”まで走る、ここで一泊するつもりだ。
道の駅白州はスーパー併設で酒とつまみにはことかかない。 酒屋は少し高級な七賢などあっていい。 おまけに天然水も出ている。
寝る仕度をしてから、スーパーでビールと酒、酒のつまみ、晩飯を買い、車の中で堂々と飲む。 もう、車を運転しないので、寝酒にがんがん飲む。
晩飯は少し失敗した、8時の閉店間際にいけば半額で買えただろう。 8時ころ寝袋に入り、5時間は爆睡した。


目が覚めるとまだ1時、しばらくうとうとする。 駐車場の半分くらいは仮眠の車で埋まっていた。
4時に起き、整理して4時半出発。 昨日飲んだペットボトルに天然水を入れていく。
近くのローソンで朝食を買い、篠沢キャンプ場奥の林道を目指す。
林道に入るとやな感じがした。 この先”発破のため通行禁止”とある。
それでも通れないかと奥に入る。 桑の木沢への分岐をすぎ、橋を渡ると、ゲートがあった。 鍵がかかっていて、通行止。
作業の車が朝早いのに、もう何台か来ている。 どうやら、完全に歩いていくのもだめだ。 昨日に続き今日も敗退。
林道はきまぐれだなあとつくずく思う。 釜無川奥、国土交通省管理の林道もだめだし、今日はどこにいこう。 おまけに快晴になるし、滝を見に行くには踏んだりけったりだ。
篠沢大滝、桑の木沢もつまらないし、滝の本を見ながら行き先を考える。
もう、あんまり歩くきもしなくなったので、韮崎近くにある御庵沢を見て、かえることにした。
武川村から櫛形町に抜ける県道に入り、芦安方面の県道に入る。 しばらくしてから右折して橋を渡り、農道のような道を行く。 そのまま、道なりに進んで行くと、御庵沢・小武川林道になる。 地図を見ると甘利山方面へも行けるらしい。
わりあいに走りやすい林道を登って行くと、すぐに”尻捲りの滝”の案内が出てくる。 この滝は本流の滝で、水量のある8Mくらいの滝だった。
さらに林道をどんどん登る。 かなり上にきたところで、清良平というところにでる。
ここには案内看板があり、元滝、大笹池、南甘利山、千頭星山への案内が書いてあった。
南甘利山があるってことは、ひょっとして、甘利山も近いんじゃないかなと頭に浮かぶ。 天気は快晴だし、丁度つつじの時期だ。 今頃、甘利山への林道は渋滞が始まっているんじゃないかな。
元滝は徒歩10分で簡単に行けた。 落差20Mほどのすばらしい滝だ。
まだ時間は早い、南甘利山への登山に方針変更する。 車に戻り、林道をさらに奥に進む。
甘利山林道への道を分け、左に進んで行き、注意しながら走っていくと千頭星山への登山道案内が出てくる。 もっと先だっけと思いながら進と、崖崩れでもう先へは進めない。
車を止め、歩いて行くと、林道はすぐにおしまい、その先は千頭星山への登山道だ。 おかしいな、途中には何も案内はなかったけれど。
もう一度車で戻りながら、大笹池への道を探す。
途中、鉄の階段があったところがあったが、仕事道だろうとさらに戻る。 また、”大笹池、千頭星山は林道先”へのところにでる。
おかしいな、登れそうなところは、さっきあった鉄の階段だけだったようだが。 もう一度鉄の階段があるところまで来て車を止め、階段を登って見ると、案内板が倒れていた。 根腐れで倒れたようだ、再度立てておいた。
案内は小さく”大笹池、南甘利山”と書いてあった。
緩い登りを30分ほど行くと、大笹池、南甘利山の分岐になる。 池は左に5分ほどで着いた。
丁度1グループがいたので、甘利山までの時間を聞くと、1時間半くらいだという。 これできまりだ、ゆっくり甘利山まで登ってから帰ろう。
ここ大笹池は直径30Mほどの小さな池だ。 水が湧いているらしく、ところどころ、ぷくぷく泡が出ている。 水深は30cmほど、黄緑色の苔がとてもきれいだ。 魚はいないのかなあ、と目を凝らして見ていると、親子の山女がゆうゆうと泳いでいた。
結局ここで会ったのは、2パーティーのみ。 それも甘利山からの組みと椹池から来た人たちだった。
分岐まで戻り、南甘利山へ登る。 これも緩い登りで30分、何もない頂上に着いた。
少し先で甘利山と椹池への分岐。 甘利山への道を登ると50M四方のつつじ群落地にでる。 ここも誰もいない、1人じめの世界だ。
この先、ところどころにつつじが出てくる。 もう、人の声が聞こえてくる、甘利山が近い証拠だ。 目の前が開けてきて、もうつつじの群落だ。
甘利山まで、先ほどの分岐から30分、もうハイカーや観光客がうじゃうじゃいる。 先週、撮影会があったとあったが、今も見頃だ。
あまりに人が多いので、少し写真を撮ってから、元来た道をのんびりと戻る。 少し下ると、もう人のいない静かな世界になる。
あとは、下るだけなので、うぐいすの声などを聞きながら、のんびり県林道まで降りた。
御庵沢林道から甘利山林道へ出、ばっちり舗装された急な甘利山林道を下って行く。 まだまだ、かなり登って行く車もある。
くそ暑い中、窓を全開にして、国道20号線を一路神奈川へ帰った。

 一日目                   二日目

 車―――天狗橋――まぼろしの滝――車    尻捲りの滝―――元滝―――登山口――大笹池――南甘利山―甘利山――車

 13:05  13:20   13:50   15:00    6:50(10分)  8:00(10分) 9:30   10:10   11:00   11:30  13:20

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