2018パール槍ヶ岳・敗退


平成30年10月25日(木)快晴。
パール槍ヶ岳が見られる条件は、1年で3回くらいしかない。
見られる場所、天候等を考慮すると、さらに少なく、1年で1回くらいしかないのじゃないか。
そんな数少ないチャンスの日が10月25日早朝だ。
当初、天気予報が良くなかったので、行く気がしなかったが、予報が変わり晴れマークになってきた。
急遽、遠征することを決め、10月24日(水)、ゆっくり出発をする。
今回は、日の出4分前に満月が没する。
ただ、見られる場所がいまいち不安で、北アルプスが見えるかどうかわからない。
高速に入り、甲府近くになると、白峰三山が見え、上部に雪が見える、もう、そんな季節になってきた。
富士山は大分雪が積もり、冬山の様相になっている。
天気は快晴、八ヶ岳の上部は雲に隠されている。
塩尻インターで降り、昼食と酒類の買い出しを含め、一般道を走る。
明日の撮影予定場所は、保福寺峠から美ヶ原方面へ少し走った林道上。
国道から保福寺峠方面の県道に入る。
紅葉が少しずつ始まり、秋の深まりを感じる。
集落から峠道に入るとすれ違う車はない。
狭い県道をクネクネ登ると、見晴しのない保福寺峠に到着。

入ろうとする林道(蝶ヶ原林道)は、峠の少し手前、簡易な通行止めになっている。
落石等で通行禁止と大きく書かれていた。
以前、美ヶ原から烏帽子岩がある所までは走行したことがあるが、反対側の保福寺峠からは走ったことはない。
見られそうな場所は、ここから2KMくらい先、走行できなければ歩くしかない。
今日中に予定場所を下見しなければならないので、簡易設備をどかし、林道に入って見る。
路面は以外とフラット、半分くらい舗装されている。
ゆっくり走り、特段支障もなく、予定地点に到着。
まだ2時だ、どこから槍ヶ岳が見られるか探さないといけない。
林道を少し歩いて見る、木々がじゃまで、西側が良くみえない。
おまけに、天気は快晴だが、山が見えそうな付近は雲があり、なにも見えない。
車から150Mくらいの所で小さな空間があり、なんとなく見えそうな場所の気がして少し整備する。
小枝を払うと1M四方くらいの空間が出来た。

この場所以外にいい所はないかとうろうろ歩く。
駐車場所のすぐ上が1418Mのピーク、林道から20Mくらいなので登って見た。
裸地の場所もあり、上田側や浅間山なども見える。
北アルプスも見えそうだが、槍ヶ岳はたぶん山裾の影、もう少しピークを南へ歩いてみる。
この場所は、結構踏跡が沢山あり、撮影用にかなり歩かれているようだ。
このピークの南側にもなんとか見られそうな場所があった。
北アルプスは雲の中なので、車に戻り、夕方まで休憩する。
4時過ぎ、山が見えるかどうか確認しに歩いて見る。
林道脇の山際空間ギリギリに槍ヶ岳の姿を確認することが出来た。
これで一安心、穂高連峰の4ツの頭も見えた。これで明日の朝まで天気が持ってくれれば、と祈る。
さぁー、一杯飲もう、果報は寝て待てだ。
酔った勢いで早く寝たが、0時前には目が覚めてしまう。
例に寄り、ラジオ深夜便を聞きながらうつらうつらする。
車中から見られる満月は煌々と輝き、早朝を待つ。
5時20分、やや明るくなり、準備をして撮影場所まで歩く。外は風もなく、それほど寒くない。
満月は良く見えているが、槍ヶ岳は見えない、山は雲の中だ。
時間は刻一刻過ぎて行く、槍ヶ岳に落ちる予定の4分前、月は雲の中に消えて行ってしまった。
天気が良かっただけに残念、がっかりし、帰る準備が終わった1時間後、もう一度山が見えるか確認する。
薄雲の中で槍ヶ岳と常念岳が見えてきた、なんとも残念でした。
敗退に終わったが、また来年を考えながら帰途についた。
後日、保福寺峠をネットで調べて見ると、北アルプスの眺めがいい有名な場所のようだ。
車道からすぐ上の場所に、ウェストンがすばらしい眺め、と叫んだ碑がある峠らしい。

トップへ戻る