奥多摩の滝・川苔谷・逆川
7月27日(日)曇り。
奥多摩へ電車で行くのは初めてだ。
佐倉から来る山仲間と落ち合い、帰りに一杯やるつもりなので、車はなし。
たまには、電車とバスの山行もいいな、と思うが、乗り換え、乗り換えで車より30分くらい余計にかかる。
ホームページから電車の時間を必死で調べ、奥多摩行きの電車の中で落ち合う計画を立てた。
こちとらは、余裕で立川到着、発車まで20分もある。
綿密に調べたつもりが、立川での発車間際になっても相手はこない。
高尾行きが来た、発車まであと1分。
駆けてくるのがわかったので、ドアが閉まりそうだったら、身体を挟んで、発車を遅らそうとしたんだが、ギリギリ飛びこみセーフ。
普通の人では、1分で階段を登り降りして乗り換えるのは、とても無理な計算。
到着時間を、ひと電車間違ってみていたようだ。
飛びこむと同時にドアが閉まり、奥多摩行きは発車した。
今日は川苔谷・逆川へ行く予定だ。
電車の乗客は、ほとんどが中高年の登山者ばかり。
奥多摩までは、かなり時間のかかるローカル線の旅である。
青梅線は、駅も多いので、車で走っていくほうが早い気がする。
まあ、それでも、普段見られない多摩川の景色が見られたりして、それなりに楽しい。
奥多摩駅には9時少し前に到着。
日原行きのバスは9時32分までない。
バス会社の人に聞くと、少し人が集まれば臨時バスを出すという。
タクシーはあるが、川乗橋まで1350円とあったのでやめた。
続いて電車が2本到着、やっと人が集まった9時20分、臨時バスがでた。
一番登山者が多いのは、奥多摩湖方面へ行く人達のようだ。
15分ほどで川乗橋へ到着、ここで7割の人が降りる、料金は250円。
ゲート横を通り、林道を歩いて行く、ほとんどの人は川苔山へ行くんだろう、家族連れが前後を歩く。
30分ほどで、遭難レリーフがある聖滝上に着く。
今日はここから降り、聖滝を見てから、逆川に行くつもりだ。
林道から下に降りられそうな位置を探し、前後をウロウロ、確かこの前、登ったところがあったなあと探す。
石垣の高さが2Mくらいの、一番道路に近そうなところから、林道下の植林帯に降りる。
道路下を歩き、ザレが少し急なため、ロープを出し、聖滝上の石灰岩の横を降りて行くと、下に人が見える。
どうやら先行者がいるようだ。
落石をおこしやすいので、下の人に声をかけてから、本流に降りた。
どうやら、聖滝を登って越えて行くようだ。
丁度いい、高みの見物、どこを登るンだろう。
子供と女性もいるパーティーである。
今日の水量は、ここのところの雨でかなり多い、少し濁りがある。
ザイルを出し、慎重に右側を登っている、かなり残置がありそうだ。
我々は登るつもりはないので、ひとしきり見物したあと、左から巻きにかかる。
下には人がいるので慎重に岩の下部を巻き、たよりない残置ロープは利用しないで、ロープを出し、5Mの懸垂下降、枝沢の滝の中間に降りる。
ここからは右岸の巻き道を歩き、連瀑の上の沢に降り立つ。
パーティーが丁度上がってきたので、どこへ行くのか聞いてみると、”このまま本流を詰めていく”とのこと。
同じ逆川にならなくて良かった。
子供もいるのに、以外とすばやく、去って行った。
我々はすぐに出会う逆川に入る。
少し歩くと、早速2段11Mの滝。
ここでも先行パーティーがいて、滝に取りついているところだった。
さすが、人気のある逆川だ、この先他にもいるんだろうか。
少し見物し、右からの巻きに入る。
ここで滝登りパーティーを追い越し、先行する。
私はなるべく巻くのだが、Kは積極的に水流沿いを登る。
小滝が続き、水量も多く、面白い谷だ。
Kはずぶぬれ、私は下半身まで水につかる。
2時間くらいで大滝まで行けるのかと思ったが、意外と距離がある。
注目の連瀑のところで、またしても大人数のパーティーに出会う。
初心者もいるらしく、かなりてこずっている。
しばらく見物していると、後ろから単独遡行者が追いついてきた、彼も順番待ち。
全員が登り終わったところで、単独者を先行させ、そのあとを我々は登る。
残置があったので簡単に登れた。
ここで大パーティーは追い越し、先行していく。
ここからも小滝、滑が続き、なるほど初心者には楽しそうな谷だ。
あいかわらず私は巻きぎみ、Kは水の中を進む。
左から8Mの滝で枝沢が合流、その先、枝沢が3本ほど右から出会う。
大滝の少し手前で二人のパーティーが昼食を取っていた。
あいさつをして先行、やっと大滝の前に着いた。
ここには誰もいない、やっとゆっくりでき、写真を撮り、遅めの昼食となった。
昼食をとっていると、先ほどの二人パーティーがやってきた。
かなり本格的な格好をしているので、期待して聞いてみると”登るつもりできたんだが、今日は水が多いからな”という。
登るんなら、また見物しようとしたが、しばらく検討しているようなので、滝を巻いて、上の山道に出る。
上から聞いてみると、どうやら、やめるようだ。
ここで遡行は終了するつもりなので、靴を履き替える。
あとは鳩ノ巣を目指し、下るだけだ。
さきほどの二人が上がってきて、「鳩ノ巣への道はいったことがないんだけど、大だわ付近が、崖崩れで難しくなったらしいという情報があるんですが、どうですか」
と聞かれたが、「我々も初めてなのでわかんない」と答え、
なんとかなるでしょうと、我々は鳩ノ巣目指し、一路下る。
しばらくは水平状態の道を進むが、崩れたようなところもない。
20分ほどで、すぐに登山道に出た。
ここには立派な道標があり、来た道方向へも、ウスバ林道と案内があった。
あとは、緩やかで山道のような登山道をどんどん下る。
山の神で下の登山道と合流、川苔山からの登山者に会う。
鳩ノ巣に近づいたところで急な下りとなってきた。
民家の屋根もチラチラ見えるようになると、鳩ノ巣も近い。
大滝の上で鳩ノ巣まで3時間とあったが、実際はその半分で来られた。
民家の横の急坂を下って行くと、間もなく鳩ノ巣の駅に到着。
いい時間だ、立川で飲むには丁度いい。
着替えをして少し休んでいると、上りの青梅行きが来た。
青梅で乗り換え、立川で下車。
どのへんに飲みやがあるのかよくわからないので、駅で聞くと、「どっちにもありますよ」という。
改札を出てみると、これはびっくり、かなりの人で駅前はにぎやかだ。
こんなに人通りが多いとは、町田なみだ。
飲みやはすぐに見つかり、早速生ビールで乾杯した。
明日は休みなので、飲みながら語らい、7時すぎ、立川で解散とする。
マイタウンに着くと、お祭りの真っ最中、熱気だけはもう真夏到来である。
川乗橋――聖滝―――出会――F1・11M――釜のある連瀑――大滝―――大滝上―――登山道―――鳩ノ巣駅
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