丹沢・ヤビツ峠から塔ノ岳


1月15日(日)晴れのち曇り。
こんなに雨が降っちゃうと氷も解け、雪も解けちゃうので、どこに行こうかなあ。 日曜だからあまり、負荷もかけたくないし。
今日は富士山が見えれば三ノ塔まで行って昼寝、帰りに滝の沢によって不動滝でも、見て来ようか、 と考えながら、早朝でかけた。
とりあえず、秦野からヤビツ峠方面に進む。
電光掲示板では、“蓑毛より先チェーン規制”とあったが、たぶん問題なかろうと、路面に注意しながら走る。 菜の花台駐車場で、日の出まで時間調整する。
富士山方向は、かなりの雲、東の水平線にわずかの晴れ間があるが、そのすぐ上は雲、上空は快晴だ。
ここから日の出は、見えそうもないので、ヤビツ峠方向に登り、東の開けたところに車を止める。
その前に一度、ゲートがある林道から富士山が見えるかどうか確認したが、相変わらず雲の中。
6時48分、わずかの隙間を通して、真っ赤な太陽が昇ってきた。 江ノ島のやや左方向だ。
5分ほどして、また雲の中に入ってしまう
もう一度、ゲートから先の林道に入り、富士山を確認すると、丁度頭から見え出してくるところだった。
見ている間にも、みるみる雲が切れてくる。 雲が上昇しながら消えて行くのである。
朝日に映える富士の姿を、バシャバシャと何枚も撮影する。
富士山の撮影を終え、しばらく傍観した後、ヤビツ峠まで登って見る。 道路も含め、周りには全然雪がない。 気温も高く、凍結もない。
こりゃ眺めがいいし、行けるところまで行ってみるか、と思い、清水橋近くの路上に車を置く。
半袖姿で小走りに登って行く先行者がいた。 それほどに今日の気温は高い、手袋もいらない、春のような陽気だ。
菩提峠への林道に入り、途中から二ノ塔への登山道に入る。
暑いので、早くも途中でセーターとウインドブレーカーを脱ぐ。
登山道も解けぎみで、帰りはかなりグチャグチャになるだろう。
登るにつれ、天気はどんどん良くなり快晴だ、ただ、海上にはかなり雲海のような雲が残る。
江ノ島や横浜のランドマークタワーなどは良く見える。 1時間ほどで二ノ塔に着いた。
雨後の富士山がくっきり見え、雄大な景色だ。 さらに一度下り、三ノ塔まで登る。
ここは、ほとんどさえぎるものがないので、さらに眺めは雄大だ。
点々と尾根上に山小屋が連なり、塔ノ岳にある尊仏山荘が朝日に輝きよく見え、白い雪の姿はどこにもない。 パノラマ写真などを撮りしばらく休憩。
今日は、ここで景色を楽しみながら、ビールを飲み、ゆっくり昼寝をして帰ろうと思っていたが、あまりの 天気の良さに負け、“ひとつ塔まで行ってみっか”と、尾根道を歩きだした。
気がかりは、全然水がないこと、あるのはビール一缶のみ。 足元の具合を見ながら、行けるところまで行ってみよう。
通常、この時期になると、雪があり、アイゼンなどがないと、あぶない。

しかし、今日の状態は、雪がなく、登山道もどんどん解けるだけだ。
先行者は2、3人程度、行者の鎖場も素手で寒くない。 しかし、塔ノ岳まで遠いなあ、アップダウンがあり、下るのがもったいない。
カイサク小屋を覗いて見たが、屋根に穴が開き、すでに使われている形跡はなし。
どの小屋も、かたく閉ざし、人のいる気配はない。 札掛から登ってきた登山者一人と会う。
水がないので喉が渇き、だんだん足取りも重くなる、早くビールビールと思いながら塔ノ岳を目指す。
だんだん、雲が多くなり、霧も出るようになってきた。
11時、どうにか塔ノ岳に到着、10人くらいの人出。 さっそく、ビールを飲み、喉の渇きを癒す。
富士山は頭だけ、南アルプスの山が見えるが、 雲と霧ですぐに視界はなくなる。
蛭ヶ岳にも雪は見えない。 少し寒くなってきたので、ウインドブレーカーを着、おにぎりをほうばる。
小屋の中には10人程度いるが、さして寒くはなかったので、中には入らなかった。
しばらく視界の回復を待ったが、時折透けて見える程度で、あまり回復の兆しがなかったため、 ほとんど撮影せず、下山に向かう。
歩き始めは少し寒かったが、少し歩くと身体も温まり、手袋もなくらくしょう。
さすが、冬でも天気の良い表尾根、1時ころまでに、登ってくる10組くらいのパーティーに出会った。
ストックを持ってくれば良かったのだが、塔までの予定がなかったので、持ってこなかった、ちょっと失敗。 下りは、膝に気をつけながら、ゆっくり降りる。
登る時はそうでもなかったが、気温の上昇と人の多さで、登山道はところどころグッチャグチャ。 転ぶと、真っ黒になり、やばそうだ。
幸、一度も転ぶことがなかった。 帰りの景色は、富士山も見えず、どんよりした曇り空。
撮影するチャンスもないので、たんたんと下る。
二ノ塔からは、日本武尊命(ヤマトタケルノミコト)の足跡経由で菩提峠へ降りる。 この道はカヤとの道で、わりあいいい道だとあったからだ。
今日も人が通過した足跡がある。 植林帯の中を降り、菩提峠がある林道に出た。
10分も下ると、止めてある車に着いた。
喉が渇いたので、100M下の護摩屋敷の泉で美味しい水をいただく。
ここは相変わらず水汲みにくる人が絶えない、商売に使うのだろうか、何十本ものペットボトルに汲む人がいた。
疲れたので、不動滝に寄るのはやめ、パラっときた雨を感じながら、帰途に着いた。

車―――二ノ塔――塔ノ岳――――――車

7:30  8:30  11:00(11:45)  15:00

 
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