百間滝(敗退)


8月28日(木)くもり。
青春18キップを使い、長野県大桑村にある百間滝を訪ねる計画を立ててみた。
ネットで時刻表を調べると、滝へ費やせる時間は、約5時間半程度。
林道往復2時間、滝までの往復を2時間、実行可能であるとみて出発した。
天気予報をにらみながら、8月28日(木)を決行日にする。
雨の中、5時40分に自宅を出る。関東南部は寒く、気温があがらない。
長野県の天気は曇りの予想。甲府あたりでも雨で、低い雲がたれ下がっていた。
諏訪までくると雨も上がり、なんとなくほっとする。
町田駅から18キップの旅は始まった。
八王子、甲府、塩尻と乗り換え、中央線須原駅に降りたときは12時6分(5分遅れ)でした。
昼食は車中ですませており、すぐに歩き出す。
雲の間から薄日も射し、予報通り雨の心配はなさそうだ。気温も関東よりは高く、やや暑い。
百間滝がある沢は一応、ネットで調べてはあるが、地形図上の無名の沢だ。
頭の中には、上松町と大桑村の間にある沢だと思っている。
国道19号線を20分ほど歩くと、糸瀬山登山口と書かれた林道入口になる。
JRをくぐり、林道を歩いて行くと、松渕沢とかかれた橋を渡った。
確か滝は松渕沢右岸沿いを登って行くとあったような気がしたが?・・・。
林道は三叉路になり右へ登ると確かに右岸沿いに伸びている。

沢の名前なんて似たようなもの、第一、第二とかとあるので、頭の中は境界の沢しか考えていない。
地形図も岩記号でごちゃごちゃしていて滝がありそうな沢は境界の沢だ。
少し登ると左に鎖がかかった林道(鍵はなく、はずして車も入れる)分岐になる。
ここは迷わず、ゲートがある林道に入り、終点まで歩く。
道はそんなに荒れていなくて、車があれば終点まで入れた。
入口はネットにあったように、案内もなく、獣道程度のかすかな踏み跡が先に続いている。
林道から水平に沢方向へ100M、水音がしてきた。
とりあえず、沢へ降りられるところを探すと、下に10Mくらいの滝が見える。
巻いて登れるか覗いて見たが両岸かなり険しい。
左岸沿いの急斜面を巻き、滝の上を覗いてみると、さらに高い滝が連瀑となって落ちていた。
この滝も左岸を斜上していくと、なんとなく、巻き道らしい踏み跡に出る。
なんとか連瀑の上に降りることができた。
林道からは、ほとんど水平かやや上へ登ってくれば、素直に落ち口付近へ出られた。
多分ここからが、百間滝への始まりかと思い先に進む。
すぐに両岸が狭まり8Mの滝、右側を無理すれば登れそうだが、あと1Mのところで足場がない。
確か簡単に滝を巻いていくとあったような気がしたが?・・・。
滝の直登はあきらめ、左の尾根から巻けないか覗いてみたが、沢へ下降するところが険しそうだ。
急な尾根だが、踏み跡らしき道がある。木の根と岩を掴みながら20Mほど登り、ロープを残置にして降りてみた。
滝上までは、持ってきたロープでは届かず5Mほど足りない。
続く滑滝があり、最後に1.5MほどのC・S滝がある。
右岸壁際がなんとか通過できそう、しかし滑れば10M下まで落ちる。

花崗岩の上の腐葉土を注意しながら、そろり、そろり進む、滑りそうで怖いねー。
なんとか滑滝の上、C・S滝まできた。さあー、この先はどうかなぁー?・・・。
登る足場がいい位置にない、へたをすると滑滝の下まで落ちそう。
簡単に行けるとの予想で、足元は運動靴。沢靴を履き、全身水を浴びれば突破できそうだった。
ここで、あえなく敗退、戻ることにする。
こんなに、危険なところがあったっけー、記事では思いつかなかったが?・・・。
戻るのも怪しい、滑らないように、ひやひやしながら、残置ロープまで戻った。尾根もロープを出しながら下る。
もっと装備を沢歩き用にしてくれば、と後悔しながら、林道まで戻った。
天気は上々で申し分なかったから余計に残念。
須原駅までは、少し旧中仙道を歩き、駅前まで戻った。
電車の時間までは、まだ1時間ある。
木曽川にかかる橋の上から糸瀬山と登った沢方向を望みながら、残念写真を撮っていく。
須原宿の旧道を歩き、国道にあるセブンまで行く。
ビールとつまみを仕入れ、途中、小さな造り酒屋でどぶろく風地酒をみやげに買っていく。
17時44分発松本行きに乗る、これを逃すと今日中には帰れない。
ビールを飲みながら、今日の反省、こんなに難しかったっけなぁー。
乗り換え時間があまりないので、食事になかなかありつけない。
甲府駅で駅弁の残りと簡単なみやげ、ついでに最後のビールを仕入れ、23時半、また雨の中、自宅に到着した。
後に、ネットをじっくり調べてみると、どうも沢を間違ったらしい。
橋を渡った松渕沢上流に百間滝があるらしい。思い込みで間違った無名沢へ行ってしまったようでした。どうりで、きついと思った。
ネット上で探したが、この無名沢の記録は出てこなかった。
カシミールの旧地形図上には、この沢に滝記号があり、松渕沢にはない。
少なくともこの沢には、10Mと20Mの連瀑と8M滝があり、その先はわからない、以外と面白い沢かもしれない。
これで、いずれまた近いうちに、真の百間滝を訪問しなければならないだろう。

須原駅――林道終点―――須原駅

12:10  13:20    16:40

 

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