須坂市の滝


5月5日(土)、6日(日)。晴れ時々にわか雨。
今年の連休は長野県の須坂へ行く。
須坂市の観光パンフレットを見たとき、峰の原高原から槍ヶ岳につきささる日没の写真が載っていた。
これは、自分も一度撮影に行かなくては、と思い、カシミールで色々シュミレーションしてみた。
5月6日と7日の早朝は、槍にささる満月が見られることがわかった。
2箇所の場所を印刷し、出かけることにした。
今回、滝巡りはついでで、北ノ俣川大滝と米子大滝へ行く予定だ。
一番の問題は、地平線まで晴れる天候だが、この時期はなかなか難しい。
なんとか予報は晴れそうなので、4日の午後出発する。
新しく出来た、高尾山インターから圏央道に入る。圏央道も関越も下りは込むことなくすいすい走れる。
横川SAで一度休憩、にわか雨が降ってきた。
雨がやむのを待って出発、上田菅平インターまで走る。

今日の宿泊地は、上田市にある道の駅なので、まずは買い物が出来るスーパーを探す。
18号バイパスにコメリマークが目にはいったので、行ってみると、食品のスーパーも併設されていた。
ここで、3日間の食料と酒、つまみを買い、道の駅へ向かう。
この道の駅も18号バイパス沿いにあり、すぐに着く。新しい道の駅で、ナビの地図には載っていない。
千曲川の近くにあり、あんまり大きくはないが、寝るには十分だ。売店には、あまりたいしたものはない。
トイレは充実していた。最新の洗浄式トイレで、時刻表示まで出ていて、タッチパネル式である。
雨が少し降っていて、結構寒い。早めに準備し、早速ビールを飲みだす。
明るいうちに横になり、酔いにまかせ眠りに着いた。
また、寒さで早めに目が覚め、いつものように”深夜便”を聞いていた。
2時過ぎ、となりに車が入ってきた。FMの受信状態が悪くなり、雑音が入るようになってきた。
電波状態が悪い場所では、ほんの10M場所を移動しても、違うところがある。
あまり、いい音楽もやっていなかったので、そのまま、うつらうつらしていた。
早朝の天候は、くもり時々晴れ。連休中のため、3,4十台もの車中泊車が止まっていた。
パンを食べ、早目にここを出る。今日の天候は、連休中で一番よさそうだ。

まずは、時間のかかる北ノ俣大滝へ行ってみることにした。
米子川の北側にある滝で、遡行を必要とするようだ。
清掃工場先からダートの林道に入る。
北ノ俣川にかかる橋の手前が少し荒れていたので、手前にある小さな神社の前に車を止める。
着替えをしていたら、地元の軽自動車が奥へ入っていった。
釣りで入るらしい、どこかで、会わなければいいんだけどー・・・。
取水口の人工滝を見ながら歩き、少し登ると青く水を貯めた大きな堰堤が見える。
ここに一人釣り師がいた、先ほど車で行った若者ではない。
また少し歩くとゲートがあり、この前に軽自動車が止まっていた。
ここから川に向かって廃林道がある。駐車したところから、10分くらいだ。
壊れた橋を渡り、川沿いにある林道跡らしい道を進む。
川から離れそうになった所から、沢に降りる。
少し、遡行モードで進むとゴルジュになり、2段8Mの滝が出てきた。ここは右から巻いて登る。
先は長く、水も冷たいので、もう一度上に見えた道に上がった。

しばらくは両岸にある踏み跡を進み、道が途切れるところのみ、渡渉する。
雪解け水もあり、水量はかなり多い。以外と最初の支流までの距離が長い。
大きな滝はないので、何回か渡渉するところのみ、膝下程度の水の中に入る。
なれれば、冷たさも気にならなくなった。
快晴になり、日差しがまぶしい。やっと二俣に到着、右俣に入り、川沿いを進む。
踏み跡とテーピングがあり、迷うことはない。
炭焼き跡も奥まであり、昔はかなり人が入っていたようだ。
木々の間から、滝が見えてきた。雪解け水を含み、かなり大水量な滝になっている。
爆風スランプ状態で、滝下まで近づけない。
フィルターを拭きながら、風向きを気にしながら撮影する。
太陽が真上にあり、ピーカンのため非常に撮りづらい。
落差は、5,60mか、直瀑ですばらしい。動画も収めて、名残り惜しく去る。
なんか今日の足取りは重い、距離もあり、今年初めての長距離遡行でかなり疲れた。

下りは、ほとんど、忠実に踏み跡と廃林道を使い、極力、水に入るのを避けた。
結局、釣り人とも会わず、マイペースで滝を訪れることが出来た。
往復、7時間(撮影時間も含む)くらいかかった。
さあ、明日早朝の撮影ポイントを確認しなくては…。
場所は、米子大滝へ行く途中の道路から林道に入り、林道が1330m直下の尾根に出たところの場所だ。
それらしき林道入口があり、どこまで車が入れるか、どんどん進んでみる。
途中、いくつも分岐があったので、車を止め、歩いて林道奥を探ってみた。
何れも、行き止まりで、さらに奥を歩いて見る。
やっとT字路から右に曲がった道が尾根に出るのを見つけた。
林道最後は、熊笹がしげり、尾根と変わらず分かりにくい。
芽吹く前の木々だが、遠くが見える場所がない。
どの辺に月が沈むのかもよくわからない 。
とりあえず、林道近くで多少木々の間があいているポイントに印しを着けて、林道に戻る。
熊笹が茂り、ポイントも乏しく、あまり期待できない。
とりあえず車に戻り、平らな広場があったので、今夜の宿泊場所に決めた。
まだ日差しはあるが、飲みはじめる。早々に横になった。
夜中、目を覚ますと周りが明るい、煌煌と満月が光っていた。
この分だと、早朝はチャンスである。

NHKが入らないのが玉に傷で、他のFM番組を聴いていた。
3時15分、あと1時間だなあと記憶にあったが、不覚にもうとうと、寝過ごしてしまった 。
気が付くと、4時10分、ああ、もう間に合わないな、あと15分早ければよかったのに・・・。
ふてくされて、横になっていたら、ぽつぽつと屋根をたたく音がしてきた。
夜中の快晴から曇りになり、なんと雨になってきたのだった。
こりゃ、出発しなくて、正解だった、出ていれば、熊笹で濡れまくり、撮影どころではなかったのだ。
ということで、第1日目は失敗。
雨は30分くらいで上がり、日差しもでてきた。
丁度、月没時間にあわせ降ってきたような感じでした。
朝食後、米子大滝に向かう。急速に晴れ上がり、岸壁に朝日が当たっている。
早朝のため、駐車場には誰もいなかった。さあ、ゆっくり滝を眺めに登ろう。
最初の不動滝、水量多く、これまた瀑水状態だ。
滝近くまで行くと、虹がでている。
これまたラッキー、太陽の向きからして、早朝しかみられないだろう。
次に隣に落ちる権現滝へ向かう。

これまた、水量多い見事な直瀑だ。パンフレットにある姿より、水量がかなり多い。
旧鉱山跡からの眺めもビューティフル。
最後に、奇妙滝へ向かう。この滝も水量多く、瀑水が飛び交う。
隣にも70mくらいの滝が落ちていた。
林道に戻ると、空は曇り、ぽつぽつ雨が落ちてきた。
先ほどまでは、快晴だったのに、この急変はなんだ。
だんだん雨音は強くなり、風もでてきた、そういえば、今日の天気は荒れ模様だといってたっけかー。
東屋まで戻り、雨がやむまで待つ。
風はビュービュー音をたて、雷が2、3発鳴った。
滝を眺めていると、あの大水量の不動滝がかなり曲がる。動画でしばらく撮っていた。
30分ほど雨宿りしていたら、空が明るくなってきた。
すべての滝を順調に見終わったあとで、東屋があり、丁度助かった。
雨が上がったのを確認し、登山道を下る。
駐車場には、5,6台の観光客らしい車が止まっていた。
今日の予定はこれで終了、お湯につかるため、湯蔵んどへ向かう。
また雨が降ってきた、かわりやすい一日でした。
ゆっくり湯につかり、昼食を取る。
さあー、あとの工程は、明日早朝の勝負だ。
次のロケ地、高山村の万座道路へ向かう。
まずは、撮影できる場所があるか確認しなくては。

目的地近くには、小さな東屋一つの公園があり、ここを宿泊地と決める。
撮影ポイントはここから250mくらいだが、道路を歩きながら、見晴らしが利く場所を探す。
300mくらい下った場所から、槍ヶ岳方面が見えそうだったので、ここを撮影場所に決めた。
50mくらいずれているが、前後100m以内は想定範囲内だ。
角の公園からは、妙高山や後立山連峰の山並みも見えている。
車の中で休息していたら、またまた空が暗くなってきた。
風が舞い、大粒の雨が降り、視界が利かなくなってきた。
こんな状態も30分ほど、またまた明るくなってくる。
日没までに時間があったので、高山村のセブンまで戻り、ビールとつまみを買ってくる 。
ビールを飲みながら、日没を迎えた。
白馬岳くらいまでは、なんとか見えたが、槍ヶ岳方面は霞の中だ、早朝の天気に期待しよう。
今日も早めに寝る。今日の電波状態はよろしい、夜中、満月が出ていた。
深夜便で、テレサテンの歌を聴きながら、夜明けを待つ。
今日の月没は日の出後、30分くらいあとになる。
4時すぎ、月が雲の中に入ってしまった。
今日もだめか、4時半再び雲から月が顔を出してきた。
4時40分日の出、モルゲンロートに染まる高妻山とかすかに見える、後立山連峰を撮影し、月没に備える。
5時すぎ、月は再び地平線近くの雲に入り、ついに見えなくなってしまった。
5時10分月没時間だ、今日も失敗でした。
次の機会は秋以降になる、そのときは、再びチャレンジしよう。
さあー、帰るだけだ、今日は月曜日のため、ETC割引が少ない。
上田菅平インターから松井田妙義まで高速を利用し、あとは一般道を使い帰宅した。

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