奥多摩・鈴ヶ尾沢他
4月13日(日)晴れ。
ここのところ土曜日の天気がすこぶる悪い、今週も日曜日の山行になってしまった。
先週の雪が気になって、あまり奥の沢に行くきがしない。
今日は、割合近いところの沢を散策してみるつもりだ。
奥多摩の桜は丁度満開、暖かい陽気とあいまってとても気持ちいい。
最初に秋川にある千ガ沢の滝を見に行く。
盆掘川沿いの林道を進み、千ガ沢林道に入って行く。
ほとんど舗装された林道だが、千ガ沢林道に入ると、落石の多いダートの道。
それでも丹沢の林道と違っていて、一般車でも走りやすい道である。
林道入り口にゲート用の鉄杭があったので、近い将来、通行止めになるかもしれない。
石津窪との合流点の路肩に車を止める。
そのまま林道を歩くこと5分で、目指す千ガ沢の滝が落ちていた。
滝手前から沢に降りる。
意外と水が流れていて、結構見栄えのする滝だ。
無粋にも、滝前面に落ちている倒木が景観をじゃましている。
ここはこの滝のみで、写真を撮って車に戻る。
次は大岳沢にある鈴ヶ尾沢に行く。
この沢はホームページで見つけた沢で、いくつか大きい滝があるとあったので、興味をひいた沢だ。
大岳鍾乳洞先の林道終点に車を止める。
大滝手前に左から合流する沢が鈴ヶ尾沢らしい。
まずは、大滝を見に行き、幾つか写真を撮る。
この前よりは少し水量が多い、これだと鈴ヶ尾沢も期待が持てる。
戻って、藪の多い鈴ヶ尾沢に入る。
入るとすぐに二俣、水量比は2:3、右の方が多い。
ホームページの記事でいまいち、滝のある沢がわかりにくかったので左に入ったが、すぐに間違いだとわかり、引き返す。
戻って、藪をさけながら、登って行く。
右に岩があるところを過ぎると沢は少し開ける。
左に小さな山葵田のあとがあるところを過ぎると、4Mの周りが苔むした感じのいい滝に出会う。
ここは左から巻いて行く。
その上にも続いて2Mの滝がある。
この辺から藪もなくなり、すっきりした沢相になってくる。
正面に両岸が立ったゴルジュが現われ、その中に3MのCS滝が落ちている。
ここは両岸とも巻きはかなりの高巻きになり、とても巻くきにはならない。
しかし、滝を越えるには、もろに頭から水をかぶってしまう。
どうにか越える方法がないものかと、左右登れそうなところを探して見ると、右側に小穴が開いていた。
しかし、穴が小さく(30×50)通過できるかわからない。
一番簡単でかつ、安全な方法は、滝裏から水をかぶり、横切って登る方法だ。
この時期に濡れるのはかなわない。
穴をじっと見ると、自分の体がぎりぎり通れそうだ。
しかし、穴に挟まったまま、動けなくなったらどうしようと考えてしまう。
まあ、登らなきゃしょうないので、さあトライだ。
穴の上の倒木にロープを掛け、ロープの先にザックを結んでおく。
倒木を足場にしてロープにぶらさがり、穴の通過を試みる。
万歳をした格好で手を抜き、すこしずつ肩を抜くようにせり上がる。
うまく肩が抜けたので、あとは上の石をつかみ、下半身をすこしずつ、上に移動する。
抜けた抜けた、私の体がギリギリだろう、これ以上太った人は無理だ。
ロープを引き、ザックを引き上げる。
意外と力を使い、のどが乾いたので岩の上でひといき。
ここを過ぎると沢はまた開け、明るくなる。
少し歩くと正面、木々の間に落ちる滝が見えてくる。
ここからが大きな滝が続く連瀑帯だろう。
滝は左の壁から15Mの大きさで落ちている。
岩の縞模様が美しい、キレイな滝だ。
正面は涸れた沢になっているので、そこを少し登り、トラバースするように登って行くと
その上の大滝の下に出る。
この滝は一条の直瀑で高さは20Mくらいあるだろう。
F1とF2の間は滑と小滝があって、感じいいところ。
あまり有名な沢ではないが、滝のある沢としては、短い時間でこれてとてもいい。
しばらく、ここで過ごし、下りにかかる。
下りの穴はもう怖くない、ロープを下げ、ぶら下がって降りた。
次は熊倉沢だと頭に描いていたが、たしか三ツ合の沢にも三ツ合の滝というのがあるとあったなあ、と思いだし、
もったいないので寄ってみる。
鍾乳洞に入る道は、なんか撮影中で車が一杯のため、人がいて車は奥に入れなかった。
林道入り口に車を止め、歩いて行く。
途中、鍾乳洞の下のところで撮影の真っ最中、”少し待ってくれ”というので、そこから沢に入る。
どの辺に滝があるかわからないので、時間をきめ、わからなかったらあきらめて帰ることにした。
沢に入って15分ほど、先になにやらあるような感じになってきた。
沢は狭まり、2段のキレイな滝を落としている。
これが三ツ合の滝だろうか。
下段は2M、上段は6Mの雰囲気のいい滝だ。
その上はどうなっているんだろうかと覗いて見ると、上にも滝らしいものが見える。
右を巻きながら登って見ると、さらに2段、8Mの滑滝、8Mの2段の滝が続いている。
なんと4段にもなるすばらしい滝だったのだ。
上方を見ると鉄パイプが見える、どうも道があるらしい。
滝の上には取水パイプ用の仕事道が下から続いてあった。
帰りはこの道を利用し、鍾乳洞入り口近くまで降りる。
いたるところに山林内立ち入り禁止の看板がある。
案内の人に滝のある位置を聞かないでよかった、滝を見に行くには、沢沿いに行くほうがよい。
なまじ、尋ねるとトラブルになりそうだ。
鍾乳洞近くまで車で入れなかったので往復30分ロス。
撮影はまだやっていたので、そこを避けて道路を下った。
さあ、今日最後の目的地である陸軍滝をめざそう。
檜原街道を走り、南郷地区から矢沢林道に入る。
舗装された林道を進み、熊倉沢沿いの林道に右折して入る。
ここも鉄杭があり、いずれ閉鎖されるかもしれない。
ダートの道は、走りやすい道ですぐに林道終点に着く。
ここには5,6台止められるだろう。
沢沿いの仕事道を進むと二俣になる、水量比は1:1。
ここから右俣に、陸軍滝が落ちているのが見える。
二俣から50Mほどだ。
立派な滝である。
落ち口を見ていると、よくあんな浅い床の崖から滝が落ちているもんだと不思議に思う。
滝そのものは18Mの2段のきれいな滝だ。
これで今日の予定はおしまい、帰りちょっと油断して、丸太から滑り、足の甲をひねってしまった。
びっこをひきながら、車に戻り、足の状態をみたが、腫れていないので、大丈夫そう。
着替えしていても、とても気持ちいい、初夏のような一日でした。
車――千ガ沢の滝――車――鈴ヶ尾沢出会――大滝下――車――車―――三ツ合の滝――車―――車―――陸軍滝――車
6:30 6:35 7:55 8:00 9:35 11:05 11:15 11:40 12:40 13:20 13:40 14:30