奥多摩・鷹ノ巣谷
4月19日(土)薄曇り。
いつもの仲間との山行で鷹ノ巣谷に行く。
日原の東にある、無料駐車場に車を止める。
ここにはトイレもあり、まだあまり観光客もなく、すいていて快適だ。
道路脇にある涌き水は、まろやかで非常においしい。
歩いている途中、道路から、対岸(鷹ノ巣谷の一つ手前)になかなかいい滝が見えるじゃあないか。
帰りに時間があったら寄っていきたい。
鷹ノ巣山登山道という標識を見て、民家の脇を下り、巳ノ戸橋を渡る。
こわれた小屋の横から、鷹ノ巣谷に入渓する。
すぐに階段状の岩になり、地蔵の滝が出てくる。
山葵田の横を巻きながら登って行く。
しばらくはゴーロと交互に出てくる堰堤を右に左にと適当なところを選びながら登って行く。
やがて沢はだんだん狭まり、ゴルジュ状になってきた。
大きな滝はないが、水量が多いので、慎重に足元を気にしながら、登っていく。
似たような滝が多いので、どこがくの字の滝かなあとチェックしながら登って行くと、それらしき滝がでてきた。
上段は右に曲がっていてよく全体が見えないが、上下合わせて10Mくらいなので間違いなかろう。
下段は滑状、上段は直瀑だ。
上段を下から撮ろうとしたら、すぐに水しぶきでカメラが濡れてしまう。
なかなか、全体をうまく収めるようなアングルは見つからない。
ここは上から垂れている、たよりない細引きのようなロープを補助的に使いながら、右側を越えて行く。
この上に、一番水量のある枝沢が、多段の滝をかけて右から合流している。
しばらく小滝を越えながら登って行くと、10Mまたは5M・5Mに分かれた綺麗な滝が出てくる。
ここは、下は右側から、上は水流左側を簡単に越えて行く。
少しゴーロが続き、沢は右に曲がっている。
曲がったところで正面を見ると、この沢一番の大滝が垂直に落ちているのが目に入ってきた。
意外と早くここまで到達できた。
この先はあまり大きな滝がなく、頂上へでるには藪こきがあるとあったので、ここで遡行終了とする。
この辺で飯にしようと思っていたが、時間が早いので、”下山用の仕事道に上がってから飯にしよう”と決め、大滝横のガレを登る。
ここは落石に注意しながら、間隔をあけて登る。
地図にある2本の仕事道のどちらかが見つかればいいや、と思いながら登り、それらしき道を探したが見つからない。
簡単に仕事道にでると思ったのが甘かった。
上に登りすぎたんだろうか。
もう一度、逆に沢に下りながら、みんなで探したが見つからない、そのうちに沢に出てしまった。
降りたところは、大滝手前200Mくらいのところ。
結構、歩いたつもりが、降りたらたったこれっぽっちしか下ってなかった。
とりあえず、ここで昼飯、ビールをあけて乾杯。
飯を食べ終わってから、さて、下りはどうしようと相談する。
地図をもう一度よく見ると、大滝を巻いて、その上の沢に降り、上の分岐までの間に道が降りてきているのでそこから探してみよう
ということになった。
もう一度、右のガレを少し登り、小さく巻いて、大滝の上にでる。
すぐに山葵田あとが出てきて、沢は二俣になる。
さあ、道はどこだろうと探してみるが、なかなかみつからない。
山葵田の上に人の足跡らしき、獣道がかすかにあるのが見つかった。
あまり道のような感じはしないが、とりあえず、登っていこうと決め、きつい尾根をゆっくりと登って行く。
登っていくうちに、たぶん間違いなかろうと思った。
下の仕事道は見つからず、尾根をかなり高いところまで登る。
やがて、植林帯が出てきて、林班の標識が立っていた。
そこから、下のほうへ、山すそ沿いにかすかな獣道がある。
これが上の仕事道だろうか、見失わないように、枯れ葉の落ちた道を下っていく。
1箇所崩落個所があるので、大きく上を巻き、また仕事道に戻る。
登山道にでるまで半信半疑だったが、ロープがはられたところの鷹ノ巣登山道に飛び出た。
これが上の仕事道で、正解だった。
山渓の沢登の本にも仕事道は不明確でわかりにくいとあったが、ほんとうに見つけにくい。
奥多摩の沢123ルートには簡単に1時間で戻れる(下の仕事道でみつからず)とあったが、とんでもない、二時間半もかかってしまった。
時間がかかったため、最初に見た滝も見ず、森林館にも寄らず、駐車場に戻る。
東日原に止まっていたバスには20人ほど乗っていた。
今日の気温は高く、水の冷たさをあまり感じなかった。
横に咲いている、きれいな山桜も丁度満開、そろそろ新芽もでかかってきた日原の里を後にし、帰路についた。
車―――地蔵ノ滝――くノ字滝――大滝―――二俣―――車
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