奥多摩・小菅・棚倉沢


11月27日(土)快晴。
柳の下の二匹目のドジョウを狙って行った、棚倉沢。
小菅村集落の少し上流に、棚倉沢という名前の沢がある。 棚と倉、いかにも、滝がありそうな気がする沢名だ。 里に近い沢なので、気楽に訪れてみた。
紅葉もそろそろ、おわり、冬も近くなってきたが、今日は風もなく暖かい。 小菅村集落を過ぎ、白糸の滝へ行く林道に入る。
出会いを見逃さないよう、対岸の景色に注意しながら走る。
何となく、対岸がV字形に開けているような感じが見えたところの、林道路肩に駐車する。
丁度舗装が途切れ、ダートの林道になってから100Mくらいの幅が広いところで、釣りに関して注意書きがあるところだ。
時間はかからなそうなので、沢足袋を履き、昼食は持たずに出発する。
小菅川に降りる山道があり、それを利用して降りていくと、簡単に沢床に出られる。 対岸に渡り、50Mも歩いたら、水量の多い棚倉沢が出会っていた。
出会うところは、小さな淵になっていて、川遊びをするには、楽しそうなところだ。
出会いは広いが、すぐに、両岸が狭まってくる。 早くも先に滝が見えてくる。 F1・6M幅広の滝だ。

こんなに早く滝に出会えるとは、感があたって非常にうれしい。
脇にあるパイプが少々じゃまだが、沢幅いっぱいに流れる滝の姿は美しい。 ここを越えるには、簡単ではない。
両岸の巻き道は、非常に厳しそうで、一番簡単なのは、滝の右側の階段状のところを登ればよさそうだ。 だが、水が跳ねているので、シャワークライムになりそうだ。
この時期、暖かいからといって濡れるのはいやだ。 右のガレからなんとか巻けそうだったので、チャレンジしてみたが、逆層の岩に阻まれ、途中敗退。
滝下に戻り、しばし滝を眺めながら思案。 濡れてもかまわないから、思い切って行くか、と心に決め、取り付くが、最初の一段がなかなか登れない。
胸から下はびしょ濡れ、右手の手がかりがなく、あせったが、何とか一段登った。 あとは、滑らないように注意して登り、簡単に滝の落ち口に出る。
かなり濡れてしまった、寒くはないが、このままだと身体が冷えるので、服を脱ぎ水をしぼる。 着替えはないので、濡れた服をそのまま着、身体が冷えないよう、どんどん歩く。
しばらく、単調なゴーロの沢を歩いて行くと、遠く上方に、何か白布のような流れが見えてきた。 あれは何だ?、ひょっとして滝か?。
はやる心をおさえながら、歩いて行くと、かなり大きな滝が前方に見えてきた。 やったーーーー大滝だ!!。
大感激である、かなり立派な大滝だ、水量もあり簾状になって落ちている。 下から見たところだけで20M、その上はわからない。
写真を撮っていると、先ほどしたシャワークライムで身体が冷え、震えが出てきた。 こりゃまずい、動いて汗をかかねば。

さあ、どうやって巻こうか。 両岸はかなり立っていて、高巻きになりそう。
左に落ち口へのルートがとれそうなので、急斜面を少し登ってみる。 しかし、小さく巻けるルートは見つからない。
巻きながら滝を下に見ていくが、滝は上方へさらに10Mの滑滝が続いていた、全体に30Mはある大滝だ。
これほどの滝が、紹介されていないとは、滝は北向きに落ちているので、ひょっとして、大氷瀑になるかもしれない。
結局、小さく巻いていくのは不可能だったので、かなり上まで登り、立ち木を利用しながら、トラバースぎみに沢の上方に抜けた。
滝の上は、100Mくらい幅広い滑が続く。 やがて山葵田跡が出てくる。
小さな二俣になった。 ここは水量のある右俣の3M滝を巻いて行く。
この先は、山葵田跡のオンパレード、延々と続く。 一部、手入れされた山葵田がでてくる、おそらく、仕事道もあるだろう。 さらに登ると、立派な仕事道にぶつかった。
山葵田はさらに続く、少し登ってみたが、もう、期待が持てそうもないので、仕事道を降りることにした。
さあ、どっちに行くか、とりあえず、下っていく道を選び、降りていく。 幅が1Mくらいの立派な道で、沢沿いに降りていく。
途中、手入れされた山葵田へも立派な道がついていた。 日溜りの道なので、暖かいのがうれしい。 道はどんどん下る。
かなり、沢より高いところを歩いていくので、沢の様子は全然見えないし、滝音すらはっきりしない。
こんな立派な道だから、きっと小菅川にも橋があるんだろうな、と思いながら降りて行くと、ありました立派な橋が。 出会いから100Mくらい上流のところだ。
そのまま橋を渡り、登って行くと、最初の降りた道に出た。 なあーんだ、この道が山葵田への仕事道になっているのだ、おそらく、逆に登って行けば、尾根の登山道にでれそうだ。
時間は11時半、今日は小菅の湯に入り温まっていこう。
駐車場でおにぎりを食べ、湯に浸かる、極楽極楽、大滝もあったしねぇ・・・。
源流絵図を見たところ、棚倉滝と書いてありました。

車――出会い―――F1――大滝――仕事道―――車

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