奥多摩・樽沢



4月3日(土)快晴。
ここのところ、暖かい雨が続き、だんだん沢モード本ちゃんが近づいてくる。 今日は奥多摩・日原にある樽沢だ。
時間に余裕があれば、川苔谷下流部も少し探検したいな、なんて思って出かけたのだが。
地図も遡行図もナシで、とりあえず、日原の無料駐車場に車を止める。
頭にあったのは、樽沢にある”胎内滝”で、そこを往復しようと思っていた。
さて、日原川本流へ降りる道はどこだろう。 下にある民家にいく道を下って行くと、行き止まりになる。

そこから、踏跡を辿り、日原川に降りた。 解禁になったので、釣師の姿が見える。
あまり音をたてないように、本流沿いを下る。 途中、渡渉しなければ通れなかったので、渓流足袋に履き替える。
少し下ると目安の吊橋があり、沢から上がり、橋を渡る。
対岸に、数段になって落ちる滝が目に入った。 全体で50M以上あり、途中、一部人口の石垣が見える。
下段部分を写真にいくつか撮る。 帰りに落ち口の流れを確認してみよう(トンネル入り口の下から出ていた)。
右岸沿いに山道が続くが、だんだんがれて通行不能になる。
本流に降り、右岸を歩く。
対岸には旧道の姿が見えるが、崖崩れでかなり埋まっているようだ。 右岸先に滝の姿が見える、多分あれが目指す樽沢か。
本流の両サイドには、吊橋あとの橋脚が残っていた。 樽沢出会いには樽沢橋がかかっているとあったが、全然痕跡が見当たらない。
出会いの滝は幅広で綺麗な滝だが、直射日光が当たり、撮影に向かないので、撮るのは後回しにして、巻いて上に出る。
周りの崩れが多く、かなり、荒れた沢の印象だ。 すぐに2段・6Mの滝になる。
ここは横の岩を登る。
少し歩くと、3段6Mくらいの岩間滝。 水線どおりに行けば、通過できそうだったが、水に濡れるのをきらい、崩れたドロ斜面を登り、大きく高巻く。 ロープを使い、ガレ斜面を、また沢に降りる。
少し水流沿いを登って行くと、5Mの滝が出てくる。 立っている滝なので、注意しながら、右横を登る。
この上に出てみると、驚いたことに、大きな黒い堰堤がデンと構えていた。 打ったコンクリートも新しく、最近できたようだ。 姿も変わっていて、堰堤らしくない。
上から見ると、丸い大きな貯水タンクがいくつも並んでいるようだ。 本当に堰堤なんだろうか?。 上には青いビニールシートと箒がおいてあった。

堰堤の上はさらに荒れた、殺風景な景色が広がる。 山葵田はどこに?、胎内滝はどこにあるんだ、もうこれでおわりだろうか?。
沢幅が狭くなるところまで行って見ようと、広いゴーロを歩いて行く。 沢は左に曲がり、狭くなってきた。
荒れた山葵田跡らしい、石垣も少し見える。 狭まった奥に滝の姿が見える。
下段は2段・8Mの滝、その上にも滝が続いて見える。 両岸は切り立ち、簡単に巻けそうもない。
右壁に少し手がかりがありそうなので、そこを登る。 続く2M+2Mの滝は水流沿いを登る。
この上は、さらに、2段8Mの斜瀑が続く。 その上をのぞき見ると、平らな感じで、これ以上あまり望みもないので、ここから引き返すことにした。
途中から、左岸の上に上がり、獣道を拾いながら、出会いに戻った。
出会いの滝の前で、ビールを飲み干す。 だいぶ暖かく、気持ちのいい沢登りだった。
それにしても、この沢が樽沢なんだろうか、半信半疑だ。 最近、人の入った形跡はなく、道も荒れていた。

吊橋までは、釣人が入るので、しっかりした道がある。 どこに出るんだろうと思いながら登って行くと、階段になり、駐車場のすぐ下、下る道の横にでた。
階段では、のんびりと油絵の具で写生している女性に出会う。 周りにも何人かいたので、グループできたのだろう。
以外と時間がかかったので、ここでおわりにし帰途についた。
日曜日に図書館へ行き、奥多摩123、奥多摩の尾根と沢の本と同定してみるが、以外と位置関係が分からない。
どちらも1995年の遡行記録のため、滝の位置・大きさが合わない。 あまりにイメージが違いすぎるので、はたして、本当に樽沢だったんだろうか?。
大きな堰堤の建設で、滝・山葵田は埋まり、仕事道もなくなってしまったんだろうか。 地図を見ると、樽沢なんだが?。
こんなにも、同定できない沢は初めてだ。 ともあれ”樽沢”とし、適当な滝もあったのでよしとしよう。

車―――出会い――黒い堰堤――8M折り返し――車

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