奥秩父・ムジナ沢、鎌倉沢、小滑沢


11月1日(日)晴。
奥秩父で見残っている滝を見ようと出かけた。
紅葉も盛りに近づき、天気もよさそうなので、神奈川からではちょっと遠い秩父路へ足を伸ばす。
早朝に出発、夜明け頃に道の駅大滝に着く。運転疲れもあったので、車の中でしばし休憩。
外の気温もかなり低くなってきた。見上げる山の上の方の紅葉は丁度いいようだ。
軽い朝食後出発。国道140号線から右折して中津川渓谷方面に入る。
最初に大滑沢のトイレ前に入り、小滑沢に入る道路を確認していく。
道はゲートでふさがれ通行止め、簡単に越えられそうなのを確かめてから、再び県道に戻る。
中津川渓谷の紅葉はまあまあで、ピークは次の週末くらいか。
最初の目的地はムジナ沢。ちょっと地形図の場所の同定に迷い、森林科学館あたりをうろうろ、この辺が王冠だと思っていた。
案内の地図を覗き、ようやくもう少し上流だと気づき、車を走らす。
舗装からダートになり、しばらく走ると、鎌倉沢があり、数台止められる駐車スペースがあった。
登山する人がいるらしく、登山準備をしていた。

ムジナ沢は、ここから250Mくらい先だけなので、車をここに置いていく。
林道を歩いて行くと、王冠キャンプ場に着く。この脇に出会っている沢が、ムジナ沢だとわかった。
人気の無い右岸から入ると、取水パイプが続いている。パイプを追って沢に入る。
水量はまずまず、すぐに25cmくらいの山女が走った。
ゴーロを適当に歩いて行くと、滝の姿が見えてくる。F1・15Mくらいの滝でした。
幅広で、丁度早戸の雷滝くらいで、形も似ている。
旧の取水パイプの残骸が滝の前を横切っていた。この人工物を入れないで撮るのがなかなか難しい。
日差しが出てきたところで、上部を紅葉した枝を入れ撮影する。
巻きは右の階段状部分を登るが、以外と滑るので注意が必要だ。
すぐ上は滑になっている。このF1から、両岸岸壁になり、すごい地形だ。
岩間滝を幾つか巻いて行くと、滝音がしてきた。
沢は左に曲がり、下部が少し見えるだけ、九十三四郎滝だろう。
滝前は少し深めの淵になっているので、ちょっと水に入るには抵抗がある。
良く見ると、岸壁と大石の間に隙間があり、人間一人くらいが通れそう。
ザックを手に持ち、隙間を抜け、飛沫を浴びながら、滝下を通り、左岸側に出る。丁度滝正面に出た。
穴のあいた岸壁から落ちる九十三四郎滝の特異な姿の全貌が眼前に広がった。
落差は40Mくらいあろうか。紅葉と青空が映え、実にいい景観だ。

周囲が岩の壁で、壁を破って水が落ちているようだ。
後ろに引くところがないので、広角でも全体が収まらない。
水の流れがあるルンゼから、左岸の高台に登ってみようと思ったが、滑りそうなのでやめた。
しばらく、写真を撮りまくる。ここまで、以外と距離がなく、短時間でこられた(往復で2時間くらい)。
時間も早いので、次も予定通り、鎌倉沢の法円の滝に向かう。車も増え、10台くらい止まっていた。
沢沿いの登山道を登って行くと、沢に降り、道は木橋で渡っている。
気持ち良さそうな滑が続いていたので、ここから沢に入り、滑を登っていく。登山道は沢沿いにあり、時々沢を渡る。
5Mくらいの簾状滝があり、その上に法円の滝らしい姿も見えてきた。
登山道は、すぐ横を鎖で巻きながら続いている。目的はここまでなので、滝前でじっくり撮影する。
下山の登山者が2,3組降りてきた。
登山道は法円の滝落ち口すぐ上を通っているらしく、通るたびに人がアングルにはいる。
パンをかじりながら、ゆっくり休憩。撮影後、ここから登山道を歩き下山する(往復で40分くらいか)。
次は、最初にチェックした小滑沢に向かう。
天気も良く、紅葉も見ごろになってきたので、紅葉見物の観光客が道路脇に沢山繰り出していた。
ゲート前に車を止め、閉鎖された舗装道路を歩いていく。
紅葉した周辺を眺めながら250Mくらい歩くと、小滑沢出会いに着いた。
出会いの道路下には三条の滝と呼ばれる滝が階段状に落ちている。
道路から足元に注意して三条の滝上に降りる。滑ると滝下へ落ちてしまう。
以外と水量があり、狭い廊下状に沢は流れている。

最初の淵は少し冷たかったが膝上まで浸かって抜ける。
右に曲がり、上を見ると、大きな滑状の滝が見えてきた。
以外に近い、出会いから200Mくらいだ。
ここも周囲が岩壁だ。水流の少ない滝が幾つか落ちている。
滝前は暗く、滝壺前は壁だ。結構立った滑滝で、見栄えはいい。
幅広で二条に分かれている。正面は狭く、肉眼でしか見られないがすばらしい。
カメラは少し下から斜めに全体が撮れる。
上部も下部も幅があり、綺麗な滝だった(落差20Mくらい)。
下りは、滑って転がらないよう慎重に降り、出会いの道に出た。
三つの滝がそれぞれ以外と近いところにあったので、ゆっくり撮影したにもかかわらず時間的に余裕がある。
最後に大除沢にある不動滝を見てから帰ることにした。
国道140号線に戻り右折してトンネルに入る。出口に不動滝の案内板があり左折して、荒川沿いの道を下る。
2,3km走ると、不動滝入り口になり、駐車スペースがある。ここはやや観光的な滝のようだ。
50mほど下り、荒川を吊り橋で渡る。150mくらいジグザグ登ると、神社がある尾根に出る。
ここからは、滝音が聞こえ、滝の姿もちらほら見えてきた。
50mほど下って滝前に着く。三段50Mの滝だが、なんとなくバランスが悪い滝だ。
全体を入れた滝の写真は撮ることは出来ない。三つの滝が個々にあるような感じの滝だ。
時折、観光客がやってくる。ここまで、登り下りがあり、以外としんどい(往復1時間くらい)。
車に戻ると、丁度いい時間、帰途につく。国道299号線で事故渋滞にはまってしまった。
事故と紅葉狩の車の影響で1時間ほど余分にかかったが、その後は順調に走り、自宅に辿りついた。

車――九十三四郎滝―法円の滝―小滑大滝―不動滝――車

7:40  9:30   11:30   13:00  14:00  15:00

 

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