須金岳から望む万滝


10月10日(土)〜11日(日)晴。
三連休、何処にいこうかなあ、と幾つか候補を頭に描きながら情報収集する。
今年は紅葉が早いから、奥日光がいいな、なんて思っていた。
ところが、本をみていて、”そうだ万滝を見に行こう”、と急遽方針変更。
台風の後で雨量も多かったであろう。天気もよさそうだ、決定・・・。
いつか万滝を見たいという願望があった。それは、HPあきたの滝で見た、須金岳からの写真だ。
具体的にどの辺から見えたのかは分からないが、山頂付近から遠望できるらしい。
地形図上の須金岳山頂には、登山道はない。手前に仮の山頂があるらしい。
金曜日の夕方出発。ちょっとナビの誘導がおかしかったため館林インターから高速に入った。
古川インターで降り、国道47号線を鳴子方面に向かって走る。
途中のコンビニに寄り、寝酒のビーるとおでんを購入。
道の駅”あら伊達な駅”に着いたときは、夜中の1時半を過ぎていた。
寝る準備をし、ビールを飲んで、すぐに寝る。
朝、明るくなってきたころ、寒さで目覚め、空には月が輝いていた。
天気は快晴、外に出ると寒い。大分冷えたようだが、気温は5度くらいだろうか。
朝食のパンをかじり、ヒーターを入れ、温まったところで早めに出発。
朝の国道47号線を鳴子まで走り、右折して国道108号線に入る。
鬼首地区を通り、旧道との分岐まで快調に走る。
この分岐には、大型バスが数台止まれるパーキングもあった。この場所も泊まるにはいい。
右折して旧道に入ると、すぐに林道入り口になる。
仙北沢沿の林道に入り、ダートの道を仙北沢橋まで約1.5KMくらい走る。
比較的走りやすい道で、特に問題もなく走れた。
数台止まれそうな道路脇に車を止め、仕度をして歩き出す。
林道歩き100Mくらいで、しっかりした案内がある、須金岳登山道大森口に着く。
ここから植林帯に入り、少し下りぎみに、沢沿いを歩いていく。
1合目の標識が出てくる。ここからが、本格的な登りだ。

ややきついジグザグ道を登ると、尾根に出る、3合目だ。
尾根道をゆっくり休みながら登ると、7合目になった。この辺が地形図上の水沢森らしい。
ここから向きを変え、須金岳方面への下りになる。少し下ったあとは、また緩やかな登りになる。
この付近から紅葉が始まり、山頂付近は丁度いい感じだ。風もなく、快晴の空の下、ゆっくり登っていく。
9合目、それまでほとんど眺めのいいところはなかったが、やっと眼下に民家も見える景色が見えてきた。
少し登ると、見晴らしのない平らな草原に出る。ここに須金岳1253Mと書かれた、仮の山頂があった。
ここは間の岳と呼ばれる場所らしく、実際の標高は1192Mだ。さて、虎毛山が見える方向はどっちだろう。周りは藪で、全然見えない。
登山道を須金岳本峰がある方向へ歩いてみる。平らな尾根道を歩いて行くと、突然視界が大きく開ける。
南の鬼首方面が眼下に広がり、遠くの山並みが広がる。すぐ下は岩場になっていて、道は岩場ぎりぎりを通っている。
あまり端を歩くと怖いので、少し山よりを意識しながら歩く。この道が200Mくらい続き、再び平らな藪が続く尾根道に入る。
虎毛山方向を意識しながら歩くと、尾根幅が狭まり、何となく北側が見えそうな場所になった。
藪を5Mこぎ、北側に出ると、木の間越しに虎毛山が見えてきた。
万滝は見えるのか、とさらに少し見えそうな方向に歩くと、滝が見えてきました。
これほどあこがれの万滝が簡単に見えるとは思わなかった。全体像が見える所を探しながら、潅木帯をうろうろする。
尾根から50Mほど下ったところで、丁度木々の間に万滝の全体が見えるところを見つけた。
低い熊笹があるので、三脚は使えない、目の高さくらいからしか写真を撮ることが出来ないからだ。
標準と望遠で交互に手持ち撮影、しばらく撮影に没頭した。
このころから、空も曇り始め、日差しがあるとき、翳ったときと空を見上げながら撮影する。
思った以上に水量が少ない、落ち口からは飛んではいない。
周りは、脆そうな壁に覆われ、滝つぼ下の滝下は崩れた岩屑で埋まっていた。
万滝の滝下に立つには、沢登りのエキスパートしか行くことが出来ない。
また尾根上から万滝の落ち口まで降りることも我々には不可能だ。こうして、尾根から眺めるのが唯一の手段だろう。
熊笹の上に残雪がある時期であれば、もう少し簡単に見られるだろう。
眺めたかぎりでは、多分この付近から、須金岳本峰方面までくらいしか滝は見えない。

間の岳から派生する尾根は距離があり、藪コギも大変だ。それと、右岸の崖上まで行かないと、見れないので、本峰方向からがベストだ。
ただ、滝までの距離がある、直線で800M近い。ガスでもかかると見ることすら難しくなる。
万滝と好対称の虎毛山頂は、いたってなだらか、紅葉が真っ盛りでした。
目的物が見えたので、大満足、ゆっくり景色と紅葉を楽しみながら、下山した。
途中黒雲に覆われ、にわか雨が降ってきた。幸、傘をさして下れるくらいの登山道だったため、滑らないようにしながら下っていく。
雨はすぐにやみ、たんたんと下る。車に着いたところで、再び強い雨になる。
早々に着替え、すぐに出発。国道に出たところで、小止みになる。
虹が出ていたので、Pに止め、虹を撮影、10分ほどで消えてしまった。
まずは鳴子温泉まで下り、無料の温泉巡り駐車場に車を止める。
日帰り施設“滝の湯”に入ったが、連休のため混雑していた。10人も入れば一杯のところ、20人くらいの人であふれていた。
150円で、石鹸もないが、熱めのいい温泉でした。
さあ、明日は何処へ行こうか。三階の滝へ行く予定でナビをセットし調べると、以外と距離がある。
とりあえず道の駅に車を止め、予定を考える。地図を眺めていたら、色麻町が目に入った。
そうだ、色麻大滝があったなあと思い出す。自宅に電話してネットで場所と行き方を調べてもらった。
あまり、はっきりしなかったが、なんとなく分かった。これで予定は決まり、下っても適当な道の駅がみつからなかったため、ここに連泊することに決めた。
ここは、比較的設備が新しく、駐車場が広い、トイレも暖房便座でした。
さあ、宿泊が決まれば、酒と食料の買出しだ。目の前にコンビニがあるが、酒は扱ってなかった。
道の駅は確かめなかったが、店員に聞いたら、5K先にセブンがあるという。冷たいビールほしさに、買いに行ってしまった。
最近のコンビニは、益々便利になったと思う、安い弁当はあるし、おでんは美味しい。
目的が叶ったときのビールは非常にうまい。今夜は、早目の眠りについた。
夜中、屋根をたたく雨音に目を覚まさせられた。まだ1時過ぎである。
夕方までは、快晴だったが、にわか雨か、しばらくしたら月が見えてきた。今日もいい天気になるだろう。
うつらうつらしながら、深夜便を聞く。ユーミンの懐かしい歌声を聴きながら、朝まで過ごした。
雨が降ったせいか、昨日ほど寒くない。湯を沸かし、朝のカップメンを食べ、色麻大滝へ向け、いざ出発。
今日も快晴だ。大和町まで走り、県道147号線を終点のキャンプ場目指し走る。
終点に駐車場があったので、車を入れたが、すでに沢山の人達が山登りの準備をしている。

さて、何処に登るのだろう。案内板を見たら、どうも船形山という山らしい。
この山ってそんなに人気があるんだろうか、知らないということはおそろしい。
色麻大滝までは、登山道を途中まで登り、三光の宮手前の分岐から色麻町側へ下るようだ。
手持ち地図がないので、どのくらいの時間がかかるのか分からなかったが、この分岐まで2時間近くかかってしまった。
簡単に往復2時間程度でいけるとふんでいたが、どうも、その倍くらいかかりそうだ。
下り一方で降りていくと、色麻町側から船形山へ登る登山口に出た。
少し下ると舗装道路に出る。ここは大滝キャンプ場で、駐車場もある。ところが、ひっそりしており、誰もいない。
船形山へはこちらの方が楽そうだが、どうしたことか。
大滝の場所もはっきりしないが、多分まだ下の方だと思うので、どんどん舗装道路を下る。
紅葉も始まり、いい場所なのに、何で人がいないんだろう?。
ダート道の三叉路に出て、初めて色麻大滝の案内が出てきた。
滝はすぐ下の展望台から望める。案内板の文字も整備されてなく読みづらい。
東家らしいのも撤去されている。ダート道もよさそうなのに・・・。
右に分岐する道が、多分枡形の県道へ抜けられる林道だろうと考える。
林道の入り口には、橋脚亀裂のため、通行禁止と書いてあった。
こんな観光的に整備された所で、人っ子一人会わないということは、多分色麻町からの保野川沿いに伸びる林道も通行不可能かもしれない。
予想より時間がかかったため、展望台からの色麻大滝を撮影し、歩きは大丈夫だろうと思われる、林道に入る。
途中一箇所、小規模な崩れたところがあり、車では無理だ、歩行には問題ない。
色麻町と大和町の境を示す峠のような場所に着く。ここに初めて一台の車を見た。
林道は大滝から下り一方だが、山裾を巻くようにあるので、そんなに遠回りという感じはしない。
途中3台の車を見る。全部地元ナンバーの車だったので、キノコ狩にでも入っているのだろうか。
峠からは、問題のある道ではなく、一般車でも走行に支障ない。林道は約7Kmあった。
大和町側には、通行禁止のワイヤーがかかっていたが、はずして中に入ることは可能でした。
色麻町側の情報は分からないが、簡単に滝まで行く方法は、林道を町境の峠まで走り、あとは、徒歩で1時間林道を歩けば行ける。
あとで町のHPを覗いたら、林道は台風18号の影響で通行止になっていました(雪が降るまでには直したいとのこと)。
県道から500Mくらい歩くと、車を止めた駐車場。車はさらに増え、路上にも止まっていた。思った以上に時間がかかった。
ガソリンのエンプティランプが付いていたので、国道4号に出たところで補給。
ところが、通常30数Lの補給が、何と45.3Lで請求がきた。あまりに通常補給と違うので、あわてて車のタンク容量を調べる。
カタログ容量が42L、どうも納得がいかない。おかしいと文句を言うが、意見がかみ合わない。
調べてもらったが、計器には異常なし、どうにも合点がいかない。
頭にきたが、それ以上調べようもなく、納得できないまま、しぶしぶ引き下がった。
ここで、時間を食ったため、三階の滝へ行くのをあきらめる。
帰る時間には、まだ早いし、そうかといって、近くの滝も思い浮かばない。
FMを聞いていたら、高速の事故情報で、途中、通行止というのが流れた。
何処へ寄るつもりもなく、たんたんと国道4号線を福島方面へ走る。
国道からすぐの白石インターがあり、情報版には通行止となかったので、高速に入ってみる。
ETCゲートに入ったら、二台前の車がゲートが開かず止まってしまった。
「何やってんだ、馬鹿なやつがいるもんだ」、と見ていて、ゲートが開き走り出した。
自分の番になって、ゲートが開かない、しまった、何と自分もカードを入れ忘れていたのだ。
あわてて入れるも、もう遅い、後ろに2,3台くっついている。
彼らもあざ笑っているんだろうなと思ってしまった。
山では車上荒らしがあるので、カードを取っていたのが、あだとなってしまった。
インターホンを押し、発券してもらう。お金が心配なので、出口の支払いが心配で聞くと、「後ろに車が詰まっているので、早く取って入って下さい」、と言われてしまった。
券を取るとバーが上がり、とりあえず高速に入る。次のインターで降り、現金で払って、すぐにもう一度高速に入りなおす。750円余分に払ってしまった。
高速は通行止めもなく流れていたが、早い時間に入ったため、だんだん込みだした。
ついに那須高原SA付近から流れが止まってきた。SAに入り、車で休憩を含み、寝袋でしばらく横になっていた。
8時半過ぎ、ぼつぼついいかな、と思いながら、本線に入った。
しばらく、通常に走っていたが、今度は事故渋滞15KMとでてきた。
1時間以上、ちんたらの渋滞、まあいいか、夜中に帰れれば、と思いながら、あくびに耐える。
矢板インター先で渋滞解消、加須インターで降り、国道4号バイパスに出た。
あとは順調に都内を抜け、1時半頃自宅に付いた。
今回は二つの滝のみだったが、余分な出来事を除けば、まずまずだったかなあ、と思う。

車――須金岳仮山頂――――車

7:30  9:50    14:00

 

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